昇紘x浅野のシンデレラ? 2
2005-02-10(Thu)

明日はお休みだしと、なんとなく昨日調べておいたスコーンのレシピに沿って作ってみた。シナモンを適当に入れてみたんだけど、まぁ、初めて作ったにしては、それなりの味でした。学生時代英会話の先生宅――本場のイギリス人だったんですが、で、英会話の授業の一環としてレシピを習ったんですけど、作る機会もなく、すっかり忘れ果てたxx 記憶が正しければ、そば粉も使ってたような? 惜しむらくは、クロテッドクリームがないってことだ。あれ、こってりしてて、好きなんだけどね。作れんこともないが、めんどくさいvv
明日は、気力があれば、チョコレート入りと、アールグレイ入りを作ってみよう。作れるかな?
さてと、閑話休題vv 昨日間違って消してしまったデータに、再チャレンジ。
森の中は、暗い。
月明かりも、木々に遮られて、あまり届いてこない。
ザコザコと音をたてて数日前の雪を踏みしめながら、オレは、怖さなんて感じていなかったんだ。
よくよく考えれば、とっても怖いはずなんだ。
けど、オレにとって、森っていうのは、童話の世界くらいでしか縁がない、なんかこう、メルヘンチックな空間でしかなかった。
馬鹿だよなって、思わないわけじゃない。
けど、仕方がない。
オレは、とにかく、明蘭をびっくりさせたい一心だったし、それしか考えてなかったんだ。
必死になってヒアリングしてた時に、どこでだったか耳にした情報が、頭の隅にこびりついてた。
冬でも花が咲いている、不思議な空間の話だ。
そんな馬鹿なって、思わないでもないが、オレにとっては、この世界そのものが、不思議な場所でしかなくて、なんでもありに思えてならなかったんだ。だから、そんなこともあるんだろうと、思ったんだな。
で、昨日蓮雫に、明後日が明蘭の誕生日だって聞いてから、なにかをしたかった。考えて考えて、それを、思い出したんだ。
冬って、あんまり花がない。で、多分、こっちでも、冬の花って、高価な嗜好品なんじゃないかなって。どうなんだろう。よくは知らない。
薔薇とかチューリップ、ひまわりくらいならなんとか判るけど、それ以外だと、一括りにして“花”だって感じでしかないんだけど。
まぁ、可愛らしい花とか、いい匂いのする花なら、明蘭は喜んでくれると思うんだ。
やっぱり、誕生日に花を貰うのって、女の子は嬉しいだろうしな。
ふと、背後でなにか音がしたような気がした。
足を止めて振り返ったが、別に、灯で照らしてみたけど、変なところはないような……。
気のせいかなって、歩き始めたんだけど、今度は、なんかもう、後ろが気になって気になって、気色悪いんだ。
後頭部がちりちりするって言うのかな。
今頃になって、夜の森っていうのに、恐怖を感じはじめたらしい。
夜の森――あっちって、なにがいたっけな。
考える。
必死で考える。
キツネ――怖がることもないかな。
ウサギ、リス――うん。だいじょーぶだ。
クマ? ―――冬眠中だよな。
オオカミ――――えっと、明治に確か絶滅したはず……ってーのは、あっちの話。こっちにはいたりして? それに、クマも、こっちのって、冬眠しなかったりして? やばい? まずい?
だんだん怖い考えになってきて、背中がひりひりしはじめた。
と、突然、後ろで、ばさばさって音が、したんだ。
これには、びっくりした。
突然後ろから蹴飛ばされたみたいなもんだ。
後ろを確認するのすら怖かった。
かといって、知らないままっていうのも、やっぱり、怖い。
オレは、恐る恐る、振り返った。
「っ!」
声も出なかった。
目の前にいるものが信じられなかったんだ。
必死で、逃げろって、自分で自分に命令するんだけど、これが、また、なかなか、通じない。
このままじゃ、やばいだろ。
一番怖い。
なにが一番怖いって、そりゃ、なぁ。
明らかに害意があるってわかる人間が、一番怖い。
にたにたと、だらしない笑いを口元に貼りつけて、こっちを見てる、男がひとり。
手にはなんか水筒みたいなのを持ってる。それを口元に持っていって、呷ってる。男の赤い顔。中味は、酒だろうか。腰に吊り下げてる刀から、目が離せなかった。
ばさばさって音は、男の足元に落ちてきた、枝に積もった雪がたてた音だった。
男が、また、なにかを呷った。
喉仏が、大きく、上下する。
口の端からしたたった飲み物の滴を、男が無造作に、手の甲で拭った。
なんだろう、それが、やけに、生々しいように思えたのかもしれない。オレはやっとのことで、息を吹き返したようになった。
伸びてきた手を、間一髪避けて、オレは、走り出していた。
22:15 2005/02/10
こんな感じでしょうか。
昨日書いてたのと違う……。
しかたないなぁ。
頭の中には、いまや、シンデレラ――っつうよりも、美女と野獣のほうが、ありますが。
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