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なんということもなく
 いつもご来訪ありがとうございます。

 なんか、ローストビーフをカラット? で作ってみました。揚げない揚げ物専用の調理器具ですね。これでローストビーフ作れるってあったので。
 結構柔らかく仕上がったのでいいんじゃないかな? と。お肉本体が筋が多くて硬いのが難点ですが、美味しくいただきました。ごちそうさま。


 んでもって、狂恋の45話目を。年一回更新という極道な更新速度xx 気づいてびっくりですよ。原因は甘いシーンだったから。我ながら気恥ずかしくてアップするのも恥ずいわ! ってなのが理由っぽいんだけどね。


とりあえずアップvv 苦笑しないでね。








 そうして、そのまま僕は意識を失ったのだ。



 気がつくと、僕はユーフォルヴの匂いに包まれていた。

 琥珀色の瞬く灯りがぼんやりと部屋を照らし出している。

「秋人」

 僕が目覚めたのに気づいたユーフォルヴの静かな声が耳を打った。

「ユーフォルヴ」

 言いたいことはたくさんあった。けれど、名前を口にすることが精一杯だった。

 そんな僕の前髪を手櫛で梳き上げながら、

「少しは落ち着いたか」

と、僕の目を覗き込んでくる。

 その黒い瞳に、トクンと鼓動がひとつ音を立てた。

 それはなんということもないただの鼓動のひとつに過ぎなかったのに、そのたった一度の鼓動が僕の体温をあげたのがわかった。

 え? と、思う間もなかった。

 全身が真っ赤になっているのが感じられる。

 全身が小刻みに震えていた。

 何が起きているのか。

 ユーフォルヴから顔を背けたいような、ずっと見ていたいような、不思議な感覚にとらわれて、僕は無様にうろたえた。

「どうした?」

 僕を覗き込んでくる黒い瞳が、すっきりとした鼻梁が、大きな男らしいくちびるが、逞しい顎から喉を抜けて首へと続くライン、それらすべてが、眩しく思えた。

「ユゥ…」

 喉に絡んで名前を綴ることさえできない。

 どうしようと思った。

 ユーフォルヴも不思議そうな表情で僕を見下ろしていた。

 黒い瞳に映る僕は、バカみたいな顔をしている。

 そんなことを思った。

 その時、ユーフォルヴの表情が変わった。

 不思議そうな訝しげなそれから、思いもよらぬことを知ったかのような表情へと。

「あきと?」

 恐る恐るといった声だった。

 それはあまりにユーフォルヴに似つかわしくない声で、それだけに、僕は僕ですらわかっていないままの何かを彼に知られたのだと、その何かは知られれば恥ずかしいことなのだと、自覚した。

 けれど、それは、遅まきに過ぎて。

 泣きたくなった。

 今日は散々泣いたというのに、それとは違う何か別の感情で、泣きそたくなったのだ。

 ユーフォルヴを見ていたい。そう思ったことも忘れて、彼から顔を背けた。

 けれど、それさえもが遅まきに過ぎたのだ。

「秋人」

と、歓喜さえ感じさせる声で、僕を呼ぶ。

 まるで小さな女の子みたいに、僕はイヤイヤと、首を振っていた。

 知らない。

 なんて、まるで、恥ずかしさのあまり怒ってみせる女の子みたいな言葉が頭をいっぱいにする。

 知らない。

 知らない。

 知らない。

 だから、起き上がろうとした。

 彼の下から、逃げ出そうとした。

 そんな僕の肩をやさしく押さえつけて、

「恥ずかしがることはない」

 耳元で囁く声は、嬉しそうで、優しそうで、それでいて、獰猛だった。

「気持ちよくしてやろう」

 はっきりと言われて、僕の思考は真っ白に焼け切れてしまったのだった。

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