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ウォーターベッド
 いつもご来訪ありがとうございます。

 ウォーターベッドでイクちゃんが眠るシーンにちょこっと萌えてしまった魚里。
 いや~ウォーターベッド気持ちいいんですねぇ。マッサージに行くとコースに含まれてるんですよ。で、ちょっとこの寝心地は! と、萌えて、本当は「自業自得」のイクちゃんにと思ってたのですが、弄ってたら、なぜか、「貴の一族」のほうになだれ込んでしまったと言う。

 順番としたら、「異形」→「mariage」→「キマイラン」となって、以下にコピペする話となるわけです。
 「キマイラン」で微妙に後引きそうな悪役っぽい貴が出て尻切れとんぼと言えば言える内容だったので、時々脳内で弄ってたのですけどね~。
 この後事件が起きるのですが~。「呼ぶ声」も書いてる途中なので、収拾がつくかどうか、謎では在ります。
 とまれ、今月なかなか更新できないので、こちらでお目汚し。
 少しでも楽しんで頂けると嬉しいのですが。

*****








 植物質の涼やかなかおりがほのかに燻る。

 やわらかなベッドの上で、郁也は寝返りをうった。

 水面に揺られる心地はこれまでのどの寝具よりも心地好かった。

 それは、寝心地だけではなく。

「昨夜はいつもより、酔っていたな。人間は色々と面白いものを作る」

 クツクツと喉の奥でかすかに笑いながら、昇紘が郁也の背後から耳元でささやく。

「目覚めているのだろう」

 郁也を抱き寄せて、薄く花色を宿した耳の付け根にくちびるを寄せる。

 それだけで、郁也の全身が震えた。

 急激に上がる体温に、郁也の体臭が立ちのぼる。

 まるで郁也がその身のうちにたたえる血が揮発するかのような、どこか伽羅にも似たそのかおりを吸い込み、昇紘が目を細めた。

 郁也がかすかに首を横に振った。

 空気を震わせることのない喉で拒絶を紡ごうと、郁也の口が開かれる。

 昨夜の激しい情交に、郁也は限界に近いのだろう。

 それでも、過敏になったからだは郁也の意思を無視して目覚めていた。

「このままのほうがつらいだろう」

 優しげな声の奥に獰猛な肉欲を潜ませて、昇紘は郁也をからだごと自分の方に向かせた。

 水を包んだベッドが揺れる。

 郁也が昇紘の首筋に顔を埋めた。

 そんな郁也の束ねた後ろ髪を軽く引っ張り、顔を上げさせる。

 顔を見たい。

 頑に瞑りつづける瞼を開かせたかった。

 その褐色のまなざしに自分を映したい。

 髪を引っ張られるという思わぬ行為に開かれた郁也のくちびるから、舌先がかいま見えた。

 きつく閉じた目元に涙をにじませて、頑是無い赤子のように首を振る。

 首から上が、先ほどよりも一層濃い朱に染まっている。

 いつまでたっても羞恥を忘れない郁也が、愛おしくてならない。

 どうしようもないくらいに。

 誰に連れ出されたのか、郁也の本意ではなかったろうが突然の失踪で自分を慌てさせた罰だと、昨夜は酷く手荒に扱ってしまったが。

 それもまた、愛しいと思うが故の行為だった。

 昇紘が溜め息を吐いた。

「もういい。楽にしてやろう」

 自身の欲を圧し殺し、昇紘は郁也の劣情だけを解放した。



 コトコトと心臓が動く。

 体内にこもった熱を解放されて、郁也は安心したのかそのまま眠りについたようである。

 自分の心臓が郁也のからだの中で動いているのをうっすらと感じながら、昇紘は、目を閉じた。





「ごしゅじんさま~」

と、イタチであった妖魅が泣きわめく。

 イタチの言うご主人様とは、郁也のことだ。

 郁也が再び行方をくらませて、二日が過ぎようとしていた。



13:04 11/03//21
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