fc2ブログ
2012/10
≪09  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31   11≫
ブラコンなんです 3
 いつもご来訪&拍手コメントありがとうございます♪ レスはメールで。

 とりあえず、仮題「ブラコンなんです」3回目出来ました。が、ますます時間軸がわけ判らんようになってきております。
 その上、最初の雰囲気が〜〜〜〜。
 もう少し軽めにせめてみたかったのですが。
 雰囲気がバラバラ。
 が、どうにか”兄さま”の名前が出てきました。
 なんか、スペインかイタリアっぽい雰囲気になっちゃいましたね”兄さま”だけ。と思ってたら、ロムルスも微妙な名前でしたね。そういや。ま、いいか。
 いや、全体的にドイツ風の名前にしたかったんですけどね、”兄さま”の名前だけ思いつかなかったので。
 英語でお気に入りの名前をとりあえずプロイセン風に読んでみようかなとしたらば、なぜかそっちに。いや、まぁ、スペインはある意味でそっちと血縁関係あるしなぁ。オッケーか? ファンタジーだからそこまで拘っても……とは思わないでもないですけどね。

 とりあえず、過去未来現在が混在したモザイク風ファンタジィです。少しでも楽しんで頂けますように。

 それでは、以下、お目汚し。


※ ※ ※ ※ ※







 痛い。

 声にならない悲鳴が、その場に響く。

 少年がどれほど泣き叫ぼうと、それは、止めない。

 痛い。

 苦しい。

 止めて。

 それは、少年の首に噛みつき、少しずつ場所をずらして、肉を引き千切ってゆく。

 手を振り回し、そのぬらりとした手触りのものを押しやろうとする。

 しかし。

 思う以上に力が強く、少年の抵抗は適わない。

 朦朧となった少年の意識に、やがて、それが響いてきた。

 イタイ。

 イタイ。

 イタイ。

 タスケテ。

 タスケテ。

 チョウダイ。

 ホシイ。

 コレヲ。

 コレヲチョウダイ。

 肉がちぎられ、咀嚼され、飲み込まれる。

 痛い。

 アア。

 ちぎられる。

 ラクニナッタ。

 そのたびに、少年の肉が奪われた分だけ、そのからだに外皮が形作られてゆく。

 ホンノスコシダケ。

 啜られる。

 ダケド、ウレシイ。

 咀嚼される。

 ウレシイ。

 飲み込まれる。

 コレノツギハ。

 喰われてゆく。

 ソレモホシイ。

 いいよ。

 チョウダイ。

 いい。

 あげる。

 僕の全部をあげてもいいから。

 それでお前が痛くなくなるのだったら、もう、好きなだけ僕を食べていいよ。

 だから、泣かないで。

 それは、死に瀕した少年の狂気だったのか。

 自分を食べるそれに、総てを与えるそれは、ただの諦観か、それとも究極のやさしさか。





「メルロッサ」

「よかった」

 涙を流すふたりに、母様と、父様と、呼びかけようとして、メルロッサと呼ばれた少年は、痛みに呻いた。

 そうして、はじめて、全身を駆け巡る堪え難い痛みに気づいた。

 何が起きたのか。

 どうして、こんなに痛いのか。

 教えてもらおうとして、声がでないことにはじめて気づく。

 喉を抑えようとして、手が動かない。

 全身が動かない。

「あの火事の中、生きていたの。それだけで充分」

「そうだ」

 安心させるような、母と父の声に、メルロッサの褐色の双眸が大きく見開かれる。

 火事で。

 そうなのか。

 じゃあ、これは、火傷の痛み。

 芯から炙られ傷つけられるような痛みのわけを納得したメルロッサの前に、

「にぃさまっ」

と、舌足らずに彼を呼ぶ泣き顔が現われた。

 誰だ。

 いったい。

 記憶にない赤ん坊めいた幼児の顔に、

「ぼく。ぼくだよっ」

 迫ってくるその紫紺の瞳にまるで脳の奥をかき回されるような不快な心地を覚えて、それでも、目を閉じることができなかった。

「××××だよっ」

「ユー……ベル?」

 血を吐く心地でメルロッサが彼の名前を復唱する。

 途端、喉が痛みに引きつり、血が溢れた。

「メルロッサっ!」

「無茶をするんじゃない。喋れなくなる」

 しかし。

 口にしなければいけないような、そんな、脅すような光を感じたのだ。

 自分の、弟のまなざしの中に。

 弟?

 いただろうか?

 そんな疑問を感じながら、メルロッサの意識は、痛みに朦朧となっていったのだ。







※ ※ ※ ※ ※







 魔王の城の謁見の間は四隅に灯明が焚かれ、禍々しさを醸し出している。

 闇とも紛う暗い部屋。

 天井も床も四面の壁さえも黒檀の艶を宿すのみのその闇の中に、五人の人間が引き据えられている。

 戦装束の小柄な人物と長身痩躯と巨漢。白衣の人物と灰色の衣装をまとった人物。都合五人の勇者とその仲間たちである。

「殺せ」

 見上げてくる空色の瞳には、嫌悪が宿っている。

「ようこそ。勇者殿」

 笑いさえ含ませて、玉座の鎮座する場所から男が捕縛されている五名を見下ろした。

 その紫紺のまなざしに凝視され、

「………ウィーベル・レムゥレンっ」

 勇者装束の少女が呻くようにつぶやいた。

「いかにも」

 くつくつと笑いながら、白皙の魔王が玉座から降りる。

「くっ」

 腰を屈めた魔王に顎を掬いあげられ、無理な体勢に、勇者が呻く。

「若い。いや、幼い…………か」

 まだ、十六ほどだろうか。

 戦兜を脱いだ金髪の少女は、そばかすの散ったその白い顔を青ざめさせて魔王を睨む。

「負け知らずの勇者…………と、そう呼ばれた心地はいかほどであったか」

 さぞや誇らしやかであったろう。

 頬を屈辱に染め、くちびるを噛み締める。

「きさま、己が眷属の命を使ってまで我らを弄ぶかっ」

「口を慎め」

 黒衣の魔者が女勇者の肩を打ち据える。

「ゾフィーっ」

 長身痩躯の若者が、叫んだ。

「ロムルス。止めよ」

 その場に膝を折る黒衣の魔者にちらりと視線をやると、すぐに少女勇者に戻した。

「そなた。孕んでおるな。父親はそこな騎士か」

 長身痩躯の若者を鼻先で示す。

 残る三人の顔に、場所柄に似合わぬ驚愕が宿った。

「王よ、こうして勇者一行を捕らえたということは、人と魔の拮抗を図るも、一段落。もはや勇者一行の役目は済みましたはず。御命令を。私が即座に始末致しましょう」

「何を言ってやがる」

 巨漢が喚く。

「まさかっ」

「魔王とは…………」

 白衣の神子と灰衣の賢者が掠れたことばをこぼした。

「あなた方が知る必要のないことです。ロムルス!」

 魔王が歌うように叱責する。

「口が過ぎました」

 頭を垂れる。

「魔王がなにであろうと、ここにこうして無様に這いつくばるあなた方は、私に負けたのです」

 ここから戻ることもできない。

 当然でしょう。

 睥睨する視線に、一行は悔しげにくちびるを噛み締め、涙をこらえる。

「ただし、条件をのむと言うならば………戻してあげないこともありません」

「王!」

 ロムルスが叫ぶ。

 その驚愕に引きつった表情を一瞥し、

「あなたの胎内の子を私に下さると言うならば…………………………ですが」







****** ということで。
 どうして引き取ろうとするか。あえて書いてないですが、バレバレですね。
 ほんとはね〜この辺、というか、もひとつの転生期にSM表現があるはずなんですが。うん。頭の中のユーベルの独白部分にはあるんですよ。
 いっそのことユーベルのモノローグだとするっと書けたかもしれませんが。
 魚里的に、攻め(魚里のパターン的にユーベルは攻めですvv 隠してもないですけどね)のモノローグだけのはなしって書けないので。無理すぎ。
 痛し痒しですね〜。
 それにしても、色っぽくないよね。
 いつものことだけど。
 輪をかけまくって、色気がない。
 ああ、ユーベルとウィーベルには少々意味を持たしております。レムゥレンにも意味があったのですが。忘れた。最近ドイツ語の辞書と遊んでないので。
 本当言うと、魔王にウィーベルなんて名前はふさわしくなさ過ぎなんですけどね。ユーベルもふさわしくないですが。その辺のユーベルくんとの表情も書きたかったのですが、メルロッサが痛がってるので余りと言えばあまりなので、割愛。ううむ。
 英語で、メルローズっていう名前がお気に入りなので、そのまま出したかったのですが、やっぱ違和感大爆発なので、むりやりですvv
 ともあれ、いいわけ。
 少しでも楽しんでもらえると嬉しいんだけどなぁ。
スポンサーサイト



プロフィール

魚里

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる