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2012/02
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ダブルトリップ
 いつもご来訪&拍手ありがとうございます♪

 ただ今、アニメフィーバーと創作フィーバーが同時進行中の魚里です。
 いえ、昨日というか一昨日みた夢がね~。
 凄かったんですよ。
 で、それを元ネタに、お話を書いている最中です。オリジナル設定で、一応オリジナルネームですが、昇×浅変換予定の話です。というか、昇×浅ですよvv 名前が違ってもね。
 そんなわけで、元ネタの夢は、書けないんですけどね~。

 「あやかしあやし」結局挫折。なんか嵌れなかったのです。残念。
 で、ただいま、「×××Holic」と「黒執事」を見ております。

 CLAMPさん。ひさしぶりです。うん。「東京バビロン」以降読んでないんですけどね。で、いきなりアニメvv いや、これが短編形式のホラーって聞いて興味を抱いたのですが。薄味ですね。キャラのバランスが、どうも~気になる。手も足も胴も長過ぎ。
 主人公なのか、四月一日少年がシンドイ。もう少し落ち着いてほしいなぁ。なんか、浮いてる。
 で、やっぱり、内容は薄い。もう少し、深い話にならないかなぁ。進めば少し、深くなる?
 「東京バビロン」みたく救いのない話というのは、ごめん被りますけどね。

 「黒執事」……案外原作通りですね~。セバスチャンの声、ヤらしいなぁ。グレルの本性を見ると、「ヘルシング」を思い出してしかたがない。なんでだか。
 これは~原作まだ続いてるけどねぇ。もう読んでないからアニメでいいです。
 思い出せば、これを最初に読んだとき、「伯爵カイン」シリーズが頭から離れなかったんですけどね。だから、おそらくラストは救いがないだろうと踏んでますが。悪魔が出てるあたりハッピーエンドはありえそうもないですよね。

 「ネウロ」……とりあえず、3巻抜かしてラストまで。アニメのラストは~まぁ、穏当でしたね。原作が続いてる時にエンドだったらしいので、アニメオリジナルだし。オリジナルだとしても良いできでした。

 こんなもんですかね。

 それでは、以下、書きかけ。

**** 「ダブルトリップ」







「なんだ、これは」

 背中の数カ所をやわらかく触れて来る指先に、全身が震えた。

 決して罪悪感ではない。あのことで責められる謂れなどないのだ。そう自分に言い聞かせてみても、この男の自分に対する執着やら束縛やらを思い返せば、自然、怯えが現われる。

 嫌だと思ってみても、逃げられないのだと、諦観が脳内を占拠する。

「こんなもの、いつできた」

 訊ねてくるのは、黒い瞳が鋭い壮年の男だ。醜くもなければ、美しいというわけでもない。ただ、どこか現実離れしたような雰囲気をまとっているせいか、印象的ではある。

 オレとの関係は、主と愛人ということになる。

 そう。不本意なことに、ではあるが。

 今、オレはというと、ベッドの上で、主であるシュウォードに服を脱がされていたところだったりする。

「だから、あれほど嫌がったというわけか」

 ガラス越しの夜にも似た黒いまなざしが、オレを見てくる。その奥に静かにしかし確かに燃える熱を宿して。それは、あの男の野望に満ちたものとはあきらかに異なっていて、それでいて、オレを同様の不安へと陥れるのだ。

「誰のことを考えている」

 オレの思考を読んだかのように、シュウォードがオレの目を覗き込んでくる。

「わずか二日ばかりの私の不在のあいだ、おまえは何をしていた」

 ばれないはずはない。

 判っている。

 おそらくは酷いことをされるだろう。

 どれほど不可抗力だと説明しようと、シュウォード以外の男に抱かれていたことは、事実だからだ。

 その事実の前では、オレの説明など、ただの言い訳に過ぎなくなってしまう。

 シュウォードにとってはたったの二日間の出来事に過ぎない。しかし、オレにとっては、たった二日どころではなかった。気が焦るばかりの長い悪夢の日々だったのだ。





※ ※ ※





 指折り数えるのも諦めた。

 いつかのあの日と同じに。

 ただひたすらに、笑いがこみあげてくる。

 諦めに染まった、悪い笑いだ。

 諦めることには、なれた。

 そのはずだった。

 そう、あの日。

 見知らぬ世界に落とされたあの日。

 オレは必要の無い存在だと、断定され、帰るすべさえないのだと、冷たく言い放たれたあの日。

 食ってかかる気力もなく、ただ、オレは、へらりと笑っていた。

 あとは、運を天に任せるしかないのだと、静謐で冷ややかな空間を追いやられた時でさえ、オレはすぐに諦めることができたのだ。

 そうして、ことばも通じない見知らぬ世界で、食うものもなく、飢え死に寸前へと追いやられていたオレをシュウォードが拾い上げてくれたあの時でさえ、オレは、何も信じてはいなかった。

 信じることなどできなかったのだ。

 事実、シュウォードはオレにとっては危険人物だった。

 衣食住、すべてを満たしてくれた存在であっても、危険な存在であることには変わりがなかった。

 オレをこの世界に間違って呼び寄せた存在が、例えば自称した通りに真実“神”であったのだとするなら、シュウォードは“悪魔”だろう。

 この世界で最悪最強の“魔王”だった。

 ただし。

 その名にふさわしい歳月存在しつづけてきたというシュウォードは、世界そのものに倦み果て、自らを世界そのものから切り離してしまっていた。

 それでも、完璧に乖離してしまうことは不可能だった。

 ただの傍観者には、なりきれなかった。

 『魔物であれ、情はあるからな』

 それでも、“王”であるからには、彼を頼るものが存在した。

 かすかな絆をよりどころに頼り縋り、そうして、支えられる。

 魔王であり魔物だというのに、相互の関係としては、最良じゃないかと思ってしまう。

 『王と呼ばれ、ありとあらゆるものを搾取しながら、それでいて、私のほうこそ、真に彼らの奴隷に他ならない』

 永劫のな。

 そう苦い笑いを口角に刻みながら、それでも彼が縋りつく者たちに与えるのは、確実なご利益であるらしい。

 二日の不在も、そのためだった。

 そんなとき、オレは、彼が造り出した空間に残される。

 そのときだけが、オレに与えられた自由な時間だった。

 いつも、いかなる時も、オレはシュウォードの抱き人形にほかならない。シュウォードが好んで使う「愛人」なんてことばは、まだしも穏当な呼び方だとオレは思う。

 拾われてすぐ、オレは抱かれた。そこにオレの意思は存在しなかった。いや。あった。ただひたすらの嫌悪と拒否が。それは今も変わらないけれど、それでも、のべつまくなしに肌を重ねていれば、嫌悪や恐怖以外になにやら情のようなものが涌いてくるのもまた、諾えはしないものの、やはり現実で。それを絆されていると言うのかもしれないなどとオレは考えてしまうのだ。

 何故、シュウォードがオレに執着するのか、オレには判らない。知りたいと思うものの、判ってもしかたないのかもしれない。所詮オレは、間違ってこの世界に落ちて来たのだから。手違いの果てにこの世界に存在するオレは、何の意味もありはしないのだ。そう。異世界召喚と言われて思いつく、剣と魔法のヒロイックファンタジーなど、夢のまた夢にほかならない。最初はオレも妄想したことがある。綺麗なお姉さんや、可愛らしい姫君を守って戦うヒーローであるオレを。しかし、異世界での現実の前で、夢想は粉々に砕けて散った。

 なぜなら。

 ある意味で、オレは身の程を知っていた。

 オレはいたって普通のガキだ。

 ちょっとした個性はあっても、誰とも変わらない。特別な力も、魔法の剣も、定められた宿命なども、なにひとつ持っていない。

 元の世界のオレの家は、兼業農家だった。両親も、オレにふさわしく、ごく普通だった。住んでいたのは県名からすれば田舎だったけど、徒歩で高校に通えるていどの町でもあった。そこで普通に悪友たちとわいわいやりながら、将来はどうしようとか、それ以前に大学を受けるかとか、受けるならどこにするかとか、そんなことを考えていた、ほんっとうにどこにでもいるガキだった。こんな自分自身など、どんなに狂った悪夢の中でも、考えたことはなかった。

 それなのに。

 何故、こんな。

 心の奥深くに押し込めたはずの繰り言が、閉ざした扉をこじ開ける。

 苦しい。

 辛い。

 帰りたい。

 もう嫌だ。

 叫び出しそうになる。

 それは、再びの転移に遭遇したからだろう。

 何故。

 どうして。

 間違いだと。

 不要な存在だと。

 そう断じられたオレが、何故、再び見知らぬ世界に立っているのか。

 あの大きな赤い月。

 禍々しいまでに血肉の色をたたえた赤い月が、シュウォード不在の夜にオレを見下ろしていた。

 そうして、気がつけば、オレは、立っていた。

 空気すらも異なって感じる、異世界に。





※ ※ ※





 赤く大きな月が、不穏なまでにオレを見下ろしていた。

 過去に戻ったような錯覚に、目の前が揺らいだ。

 そんな気がした。

 月の色に似た、鉄臭い匂いが鼻孔を満たす。

 そんな気がした。

 顔を雲間に隠した月が、再び顔を出す。

 近くの木立がざわめいた。

 現われたのは、乱れた着衣も痛々しい、浅黒い肌の女性たちだった。

 剥き出しの肌のあちこちに血がにじむ。

 彼女たちの乱れて荒い息が、まるで風を巻き起こしているかのようだった。

 怯えた表情で、オレを見て立ち尽くす。

 何が起きているのか。

 複数の馬蹄の音と低い恫喝の声に、予想がついた。

「逃げよう」

 オレは近い方の女性の手首を掴んだ。

 逃げる場所など思いつくわけもないが、逃げないわけにはいかない。

 

 









start 22:06 2012/02/12
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