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2010/10
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ぐったり
 いつもご来訪ありがとうございます♪

 吐き気と頭痛と倦怠感で一日ぐったりの魚里です。
 更年期? ううむ。
 湿気のせいかな。降ったり止んだりで一日パッとしなかったしなぁ。気圧の変化に覿面弱い魚里です。

 それでも、とにかく録画したのを見ようと、見てました。
 魔が差して、『花咲く青少年』を録画しちゃいましたしね。うん。実に、魔です。なんのこっちゃらvv
 ちょうどラギネイ戴冠式の話だったのですが、主人公のお父さんの声が思ったより高かったというか細かったのが、ちょっと不満。も少し深みのある低い声のイメージなんだけどな。あとは~やはりアニメ絵では樹さんの描く男性の色気は出せませんな。少女漫画少女漫画したキラキラしさとは別に、男性陣がちと物足りない。主人公自体もさして美少女に描かれてないし。こりゃあ原作ファンは非難囂々だったろうなぁ。正直な感想ですvv ま、魚里自身、原作ファンなのでしかたないですけどね。だから、魔がさしたんだってvv

 あとは~昨日書いてた新作に取りかかったのですが、やはり一人称は駄目でした。トライしたら今度は三人称に変わっちゃいましたよ。ううむ。
 一人称だとやけに主人公がポジティブっぽい明るい感じになっちゃいました。それでもいいですが~。なんか、ラストを考えると、不似合い。
 で、とりあえず三人称で書き直してみました。
 一応こちらにアップしておいてみます。






『呼ぶ声』仮題

「郁也」

 呼ぶ声が聞こえたような気がして、少年は立ち止まった。

 通学の途中だ。

 悪友が呼んだかと思ったのだろう。

 しかし、違った。

『すまない……』

 そう男とも女ともつかない声がどこからともなく聞こえてきた瞬間、なぜかしまったと後悔したが、遅きに過ぎた。

 気がつけば郁也は見知らぬ場所に立っていた。

 崖の上だった。

 大小さまざまな家のひしめきあう彼方に、巨大な城が見えていた。

 白い壁に翡翠の屋根、金の窓枠が、郁也の佇む崖の上からでも見て取ることができる。

 おとぎ話にでも出てきそうな優美な城を見ていた郁也の全身を、寒気が襲った。

 それは次第に迫り来る赤黒い夜の空のせいだったのだろうか。

 生臭い息と気配を背後に感じて、郁也が振り返った時、そこには醜魁な生き物が立っていた。いや、ただ立っているのではなく、郁也を獲物と看做していたのだ。

 猿を引き延ばして背中にぼろぼろのコウモリの羽をくっつけたようなケモノが、離れていても鼻を射る唾液をしたたらせながら、郁也にその黒い爪を伸ばす。

 郁也の肩が、引き裂かれた。

 恐怖と苦痛とがこれが現実だと、思い知らせる。

 こんなところで死ぬのか?

 そう、郁也が目をつむったときだった。

「こっち」

 脇の繁みから伸びてきた手が郁也の腕を掴んだ。

 まるで岩棚を駆け下りるヤギのように、突然現れた少女が郁也を引っ張ってゆく。

 そうしてたどり着いたのは、崖の下の洞窟だった。

 息を荒げくらくらとする頭をかかえた郁也が目をすがめて少女を見た。

 薄汚れて痩せた少女は腰に手を当てて、

「どこの坊ちゃんだか知らないけどね、なんだってこんな時間に外に出てんのさ。今から魔物の時間だよ」

そう言った。

「ほら」

 手を差し出してくる。

 それに郁也が目を見開いたままで固まっていると、

「駄賃だよ、駄賃。そんだけ綺麗な服着てるんだから、お金くらい持ってるだろう」

「持ってないよ」

「ふん。助け損かい」

 肩を竦めた少女に、郁也はいたたまれなかった。

「そういやああんた肩に傷をしてたね。見せてみなよ」

 無意識に傷口に当てていた手をのけられた。

「あれ?」

 首を傾げる少女につられて自分の肩を見ると、血に濡れた肩には、一筋の傷とて見えなかった。

 先ほどの痛みも流れる血も、確かな現実だったというのに、と、郁也もまた首を傾げて自分の掌を眺めた。

 傷の証は確かにある。

 呆然としていると、

「あんた、ちょっと来てみてよ」

と、洞窟の奥に郁也を引っ張った。

 そこには、干し草を集めた寝床があり、十歳には満たないだろう男の子が青白い顔をして目をつむっていた。

「あたしの弟なんだけど、さっきの魔物に襲われて傷が治らないんだ」

 そう言って、上から被せてあった干し草を避けた。

 血と汁とが滲む傷が三条、肩から脇腹へと袈裟懸けに伸びている。

「ほら、ここに座って、こう!」

 藁にもすがるというのだろう。

 少女は郁也を力づくで少年の脇に座らせると、郁也の血に濡れた手を少年の傷口にかざした。

 無理だ。

 そう言いたかった。

 しかし、少女の必死の形相に、口にすることはできなかった。

 掌が熱い。

 かざした掌が少しずつ熱くなった。

 郁也の全身が揺れはじめた。

 それと同時に肩から脇腹に、少年の傷と同じ箇所にじくじくとした痛みが湧きだした。その痛みは骨にまで達しているかのような深い痛みだった。

 前のめりに呻き出した郁也に、

「ど、どうしたのさっ」

 少女がうろたえる。

「ああっ」

 次に響いた少女の驚きに満ちた叫びに、郁也の意識は遠くなった。





「イク兄ちゃん、患者さんだよ~」

 どんな酷い傷でも病気でも、手をかざせば治るのだ。

 それまでの痛みも苦しさも、ただそのひとが手をかざすだけで治る。傷口を消毒し縫う痛みもなければ、いつになれば治るのだという苛立ちもない。

 評判にならないほうが、おかしかった。

 しかし、郁也に治療できるのは、一日に数人が限界だった。

 深い傷や不治の病の場合だと、そのひとだけに一日がかりになることもある。その翌日は郁也は動けないこともあった。

 それでも、患者は引きも切らなかった。

 郁也が転がり込んだ少女と弟の暮らす洞窟の前は、予約を取り付けようとするひとたちでいっぱいだった。

 そのうち、町の有力者が後見を買って出た。

 町の外れの、庭付きのこじんまりとした家を提供しようというのだった。

「一緒に来てくれるだろ?」



***** と、まぁ、こんな感じかな。SSに近い話にするつもりだったんだけど、これだと結構長めの話になりそうです。いっそのこと、最初と最後だけ書いて、引っ付けると言う手もあるんだけどなぁ。その方が話が引き締りそうな気がしないこともないような?
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