2009-04-30(Thu)
四月も終わりですね~~~。
明日から、五月。なんかいいことあるといいんだけどね。
そういや、早い人はもう、GW入ってるんですね。
魚里はあさってから休みなので。カレンダーどおり。
明日は、いきなり面接。
何の準備もしてないよ。
泥沼以外の何物でもない。
きっと、GW前に済ませたいんだろうなぁ。
さてさて。
どうなってますやら。
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2009-04-29(Wed)
拍手、ありがとうございました♪
え~と、文章書きをサボってるわけではないのですが。
あちこち手をつけてて、どれも中途半端という状況なのが、正直なところです。
今、ですね、『在りし日の』と『残酷な神が支配する』をミックスしたような話に憑りつかれております。というか。『残酷な神~』のその後があったらどうかなぁととあるきっかけで考えてましたら、『在りし日の』って、結構重なりそうよねぇと。でも、そうなったら、死にネタでは駄目なんですよね。うん。『残酷な』では、浅野君は、死ねないので。昇紘さまが許しません。で、ラストをつらつらと考えてるんですけどね。けど、『残酷な』の続編とすると、視点とか色々変えないとだめなんで。似てるんだけど別の話というのになりそうです。
最近、まったく新しいアイディアというのはあまり降ってきません。悲しいですが。こういうのスランプというのかなぁ。ガス欠? で、まぁ、頭がこっちに向いてたりして、『虎』の後日談がおろそかだったりするのでした。
あとは、『You asked for it.』の続きをね。そろそろ決着というか、小司馬から助け出してあげないとなぁと。
『夏翳』もね。気になってるところを直して、最初の設定に直そうかとか。うん。清流さんの幽霊がね、途中で消えてるでしょ、あれ、最後まで出ずっぱりの予定だったんですよね、最初。だから、魚里比としては変に前向きに行きつつあるのが、気になって気になって、それで、どうにも筆が止まってしまったらしいんですね。――しかも、このところ、ストレスのせいか魚里鬼畜度数が上がっちゃってるみたいで。この話で甘っちょろいラストはゆるせんとか。魚里なりに鬼畜な話を追求できる話だしなぁとか。続編を書いてたノートも行方不明だしxx
『in the soup』も、同じく。話を進めて決着つけないとね。中途半端だしなぁ。
そんなこんなで、頭の中が、わやわやわや――――なのでした。どうも春になると、涌きますねぇ、脳みそが。
最近、カラスに避けられてるといいましたが、逆に、すずめがきます。書いたかな? で、この間は、雛を連れてきた親すずめが自分がついばんだ餌を雛に運んで食べさせているシーンに遭遇。カメラーと狙ってる間に、逃げられたのでした。残念。
『妖怪アパート~』2巻読みました。
夕士くんの親友長谷くんがいい味出してます。なんか、あれ? これだけ? とか話には思っちゃたんですが。でも、よくよく考えれば、結構事件は起きてるのよね。あれ? なんだか、1巻よりも内容が薄いというんじゃないけど、ああ、夕士くんが明るくなったからかなぁ。だからか。物足りないようななんともいいがたい感じだったんですよね。でも、長谷くん。君のあの台詞は腐女子を喜ばせたと思う。うん。腐女子予備軍も――かな。
同じ作者の『地獄堂通信』(多分)の中の、『地獄堕ち』が、結構好き。おとなしくてニコニコしてるよく出来た旦那さまの本性が凄い。怖いけど、奥様が最悪なので、ある意味拍手喝采。でもこれ本当に最初子供向けだったの? この話は結構ダークでしょう。
あと読もうと思ってるのは、『クラン先生、猛獣たちを診る』と『いつもの朝に』です。両方とも上下巻だ。
クラン先生は、ミシェル・クランってパリの動物のお医者さんのエッセイみたいのね。『パリの獣医さん』は読んで面白かったんだけどね。さて。
『いつもの~』は、今邑彩さんの。この人と恩田陸さんの小説って、どうも魚里混同しがちなんですが。今邑さんにしても、買うの、けっこう、覚悟がいります。当たり外れ結構ある気がする。ま、要は魚里が面白いと思うかどうかなので、他の人がどうかは、謎ですけどvv ずいぶん昔に角川から出てた翼ある蛇のシリーズは、どうしても三作目が読めないままなんだなぁ。結構フェミニズム系だからかもしれません。
DVDは、「いれずみ判官」と「露西亜館殺人事件」を、ちろちろと観てました。
片岡仁左衛門……じゃないか。片岡千恵蔵さんのカツゼツが、魚里にはきつかった。昔風のしゃべりの上に、結構早口でぶつぶつぶつとしゃべってしまうからか、何言ってるのか、理解が出来んxx これは、ちょっと。月形さんが、ちゃんとした悪役で、ラストお縄になるのが~~~~。
高遠さん、いや、久しぶりに見て、今回、4話目で嬉々としてトリックを説明してる高遠さんに、ああすっごくマジック好きなんね~~~と、ほほえましく見る魚里って。やっぱ、好きです。実感。
2009-04-26(Sun)
書きたいんだけど、筆が止まってる話。
『虎』の後日談。自虐的に、アップ。
呻く気力もないくらい、からだが痛い。
熱をもって疼くのは、昨夜散々あいつを受け入れさせられた箇所だ。
昨夜のあいつの行為はいつも以上に粘っこくて、どれだけ許しを乞うたかしれやしない。
そのとき自分がどんな情けのない涙声だったのか、思い出す。
虎に戻っているときあいつがオレを貫くものには、猫科の生き物に独特の特徴があらわれるから、怖くて、辛くてならないんだ。
そう。
猫科の生き物の陽物には、たやすく抜けないために返しの棘がある。
だから、雌猫は雄猫が遂精後に引き抜く時に、あまりの痛みに叫ぶのだそうだ。
切り裂かれる痛みだ。
からだの内側から食い破られる、苦痛。
それだとて、あいつたちに食い殺される導師たちに比べれば、まだしもましな痛みには違いないのだけど。
けど。
永遠の拷問にかけられているのと変わらない。
虎の姿のあいつがオレを抱くとき、それは、決まって、あいつたちが導師を迎えに行く前の日だってことに、オレは気づいてる。
そうしておけば、独りでオレを残しておいても、オレが逃げる心配はないんだ。
あいつが戻ってくるまで、オレは、立ち上がることができない。
のろのろとからだを起こそうとするけど、あまりの痛みに、地面に突っ伏さずにはおれない。
ため息とも呻きともつかない息をひとつ、肺の中から押し出して、オレは覚悟を決めて、下半身を引きずった。
まるで蛇にでもなった気分で、ずるりずるりとからだを引きずる。
そのとき、熱い痛みがはしって、痛みよりも熱い何かが、痛む箇所から流れ出したのがわかった。
ああ、傷が開いたんだな。
じりじりと焼かれるような疼きが、オレの鼓動と同調する。
この痛みは、あいつが戻ってくるまでだ。
それまでなんだ。
自分で自分に言い聞かせながら、オレは、少しずつ、地面の上を這いずった。
少し引きずるたびに起きる痛みに休みながら、耐え難い喉の渇きに洞窟の奥へと進む。
洞窟の奥に、ぽっかりと天井が抜けた箇所があって、そこには、湧き水がわいている。
とてもきれいな青色の空間に、今は黄色い花が咲いている。
小さな花が、時折吹き込んでくる風に、揺らぐ。
あちこちから竹の子のように顔を覗かせる六角柱は、水晶だ。水晶に陽射しが降りかかり反射する光が、水面でもういちど反射する。
きらきらと光る、まるで夢のようにきれいな光景だけど、今のオレに鑑賞する余裕などあるはずもない。
たまっている水に顔を突っ込んで、喉を鳴らす。
冷たくて甘い水が、オレの喉を通って、胃の腑に収まった。
熱に犯されているからだに、それは、とても心地よく感じられる。
その瞬間だけ、オレは、傷の痛みを忘れることができた。
それでも、オレは疲れてたんだ。
いつの間にか、オレは、眠ってしまっていた。
「う……うん」
どれくらい眠れたんだろう。
なにかが、しつこく頬に触る。
つんつんと、先のとがったものでつつかれるような感触だった。
やっとのことで眠れたのに。
眠りから覚めたとたん、また、熱が疼きはじめる。
目を開いて見上げると、目の前に、人影があった。
赤く黒く染まった洞窟の中、小さなこどもがしゃがみこんでオレを見下ろしている。
なんで――こんなところに…………
これが夢や妄想などではないと、五官が伝える。
ここに、現実に、生きたこどもがいるんだと。
「……………逃げろ」
こんなとこにいちゃ駄目だ。
どうやって迷い込んできたのかは知らない。
そんなことはどうだっていい。
問題は、ここに、人間がいることなんだ。
虎たちは、好んで導師を食べる。
それは、徳を積んだ者を食べれば、自分たちの力が強くなるから――なんだ。
少なくともそう信じているからで、腹が膨れるかどうかは、二の次だ。だから、やつらは、食べる。導師を食べるまでの間に、ほかの生き物を狩ってきては、食べている。オレは、そのおこぼれで生きていた――と言ってもいい。
もっとも、最近のオレは、あまり食べていない。
食欲がないんだ。
ここのところは、水と、あいつが採ってくる木の実で生きている。
けど、実を言えば、それすらもほしいとは思わないオレがいる。
水は、いい。
胸がすっきりするからだ。
けど。
木の実ですら、嘔吐しそうになるんだ。
オレはいったい、どうなっているんだろう。
オレは、人間なんだ。
絶対。
なのに。
あの恐怖の夜から、いったいどれだけの時間が流れたのか。
髪も、爪も、少しも伸びていないんだ。
本当は、本当のオレはとっくの昔に死んでしまっていて、今ここにいるのは、ただの死霊なんじゃないかって、不安になる。
でも。
からだを犯しつづける疼痛は、現実のもので。
あいつに対する、どうしようもない恐怖すら現実で。
オレの思考は、いつもぐらぐらとおぼつかない。
なぜなら。
白黒つけるのが、何よりも恐ろしくてならないからだ。
もしも――――――――――人間じゃないのだったら、オレは、どうすればいいんだ?
あいつから逃げられるだろう、たった一つの方法すら奪われてしまったとしたら、オレは、どうすればいいんだろう。
まだ怖くてできないけど。
それでも、オレがあいつから逃れられる方法を、ひとつだけ、オレは、知ってるんだ。
それは、一見簡単そうに思えて、けど、めちゃくちゃ勇気がいる。
まだ、オレは、その方法を選ぶことができずにいるんだ。
オレは、まだ、生きていたい。
そう。
どんなにからだが痛んでも、あいつにどんなことをされても、オレはまだ、死にたくないんだ。
死―――は、絶望だ。
オレを逃がしてくれた両親に対する、裏切りなんだ。
オレは、オレの忘れてしまった記憶を取り戻している。
あの堂のある山のふもとに、オレの住む村はあった。周りは山ばかりで、村から出るのは、堂のある山を越えるか、反対側のつり橋を渡るかのどっちかっていう、辺鄙な田舎なんだ。
今思えば、あのころは、幸せだった。
昔からよく言われるけど、幸せって、その中にいるときは、気づかないものなんだ。
周囲の山から採れる玉やそれを細工したりして、オレたちは生活してた。
家の裏に畑を耕して、山に入って獣を獲ったりしてな。
でも、堂のある山には、隣の村に行くときしか入らないのが、決まりだった。
修行中の導師たちの邪魔をしちゃいけないって言うのが、理由だった。
あの日、オレは、親父の手伝いをしてた。
町に出てみたいって夢はあったけど、町で何をしたいっていう具体的な目的はなかった。
どっかの金持ちが親父に注文した窓飾りをオレは、玉から彫っていた。
細い窓の格子に、鳳凰の尾を刻むんだ。そうやって彫った尾の目玉柄のところに、別の玉を薄くそいだのをはめ込まないといけない。薄くそぐのが、難しいくて、嫌なんだけど、そんなこと言ってられなくて、必死だ。親父は慣れたもんですっすと仕上げてくけど、親父がひとつ仕上げてるのに、オレはまだ三分の一もできなかった。
そんなオレを見て、親父が、薄く笑う。
台所から漂う夕飯のにおいに気づいて、オレの腹が鳴った。
「飯にするか」
穏やかな親父だった。
親父が怒ったことなんか一度もない。代わりに、お袋がしゃきしゃきしてて、オレのことをよく叱った。
晩飯のときだった。
外が、騒がしくなった。
親父が勝手口を開けて、すぐに閉めた。
甲高い雄叫びが、悲鳴に勝ってた。
「逃げろ」
火の手が上がったのだろう。
外が、夕焼けのように赤く染まっていた。
外から勝手口が蹴破られて、入ってきた男たち。
親父とお袋が、オレを裏口から逃がした。
振り返った視界に、お袋と親父の最期が、焼きついた。
皆殺し。
盗賊の叫びが、耳を打つ。
追っかけてくる盗賊。
オレは、必死に、山に逃げ込んだ。
そうして、盗賊に、斬られるか、射られるか、縊られるか、何かをされたんだろう。
最後の最後、思い出したくないらしくて、オレの記憶は、ぼんやりしている。
start 12:14 2009/04/11
up
2009-04-25(Sat)
以前にも書きましたが。
『王さまのお気に入り』最終回アップしました。
いや、まぁ、死にネタだというのは、ブログに三人称で書いて玉砕した第一稿を読まれた方はご存知でしたでしょうが。それを知らない方は、おそらく、目が点――な、ラストではなかったかと。
すみません。
死にネタですと、書いておいたほうがよかったでしょうか。
前にもこのパターン使ったよなぁと思いつつ、あちらは、ラストを過ぎてもまだ存命だしと、それを慰めにラストまで書上げることができました。
結局、このパターン、気に入っているのよね。
使いすぎは駄目でしょうが。
好きな筋立ては、つい使っちゃうんですよね。
最初は、城の外に囲われてるというバージョンを考えてたのですが、それは、王様が軽々しく出て来れないだろうと、城のどこかの塔の上というパターンにしてみたのでした。書き込めば書き込めるんでしょうが、一人称で、あそこまで追い詰められた人って、そうそう詳細を語りたがらないだろうし、思い出したくもないのじゃないかと。不親切な書き方を選んだのでした。――エロスは、想像力が命です。うん。あからさまじゃ萌えないのよ~。と、言い訳をしてみたり。
少しでも楽しんでいただけたのなら、嬉しいです。
最近、魚里は、カラスに嫌われているようです。というか、避けられてる?
虐めたりしてませんよ。
それどころか、ちゃんと、餌あげてるのに。
我が家に来たと思ったら、とりあえずパンをあげようと持ってくるのに、魚里が庭に出ると、もう、いない。
代わって、すずめが10羽ほどやってくるのです。
最初は2~3羽だったのが、このごろでは、10羽を数えるようになりました。すずめ。
すずめも可愛いですが。
最近じゃすずめもあまり見かけませんが。――どうやら香川のすずめは、京都のどっかの神社だかお寺だかの門近くで売っている「すずめ焼き」に獲られているらしいのですねxx いや、悪いとは云いませんが。伝統の味らしいし、お好きな方もいるでしょうから。――結構、レアになりつつあるようで。でも、あまりたくさん一遍に来られても、近所迷惑なので、これ以上は増えないといいなぁというのが本音ですけどね。
ともあれ、なんでなんだか、カラスには避けられるようになってしまった魚里なのでした。寂しい。
最近めちゃくちゃ眠いです。
昨日、もう、限界ってくらい眠くって、8時前に部屋に入って、それでも必死でネットサーフィンをしてたのですが。
だめでした。
8時に、ベッドにダイブして、そのまま…………。
今朝起きたら、8時前。
12時間近く熟睡していたようです。
おかげさまで、右目の上あたりが一日中痛くて辛かったです。眼精疲労か、気圧のせいか。
2009-04-23(Thu)
ここ最近、時代劇に嵌っておりました。
ディ○ゴス○○ーニの、東映時代劇です。
と言っても、2本見ただけなんですけどね。
『水戸黄門』と『一心太助』の2本です。
昭和30年台のかな。
いや。まぁ、面白かったですよ。
魚里が顔と名前が一致するのは中村錦之介さんと月形龍之介さんだけだったりしますが。
結構年取った中村錦之介(萬屋錦之助さんですよね~ 感じが正しいかどうかは、謎)さんも渋くて好きな人ではあったのですが。若いときは、めちゃくちゃ美青年ですよね。うん。どっちかっつうと、さわやかさんvv
月形さんは、重々しい役柄がやっぱ素敵ですね。ちょっとした動きでも、目が行っちゃいます。この方は、外見よりも、所作に惚れます。
あと1本、未見があるんですが。これには、月形さんが敵役で出てるので、見るまでにためが必要なのです。
悪役好きな割には、好きな役者さんが悪役演じるのを見るのは覚悟がいるという――これは、なんなんでしょうねぇvv
で、まぁ、昔に耽ってるのもなんなので、三津田信三さんの『四隅の魔』と『妖怪マンション』シリーズ書いた方の別のシリーズを読んでおりました。
『四隅~』は、死相学探偵シリーズの2作目なんですけどね。1よりこっちのほうが、怖いです。ただ、やっぱ、はんにんはなぁ。
魚里って、なんで、こう、犯人タイプに弱いんだろう………。
もう1本のほうは、面白いんだけど、元が児童文学だったのを書き直したからなのか、どうなのか、ちょっと、魚里的にはとっつきが悪かったり。『妖怪~』のほうは、いけたんだけどね。やっぱ、小学校5年生が主人公というのが、一番のネックだったのかもしれない。
2009-04-21(Tue)
夢なんですが――――やっぱ、魚里はロイに固執しているようです。
いつまでも固執していちゃ駄目だとわかってるんですが。
今日の夢………ロイがちっこい仔猫になって我が家に入ってくるんです。
ロイの仔猫のときなんて、魚里知らないんですよ。大人になってから来た仔だから。
でも、わかる。
真っ白で、青い目で、ピンクの鼻や肉級。
ちょっと右の目を眇めてるような感じのちいちゃい仔猫。
庭に出そうになるのを見て、慌てて追いかけて、ぎゅうって捕まえて、離さない魚里。
遠くに、仔猫の母猫と兄弟猫が去って行ってる。
猫は嫌がってるのに、離さない魚里。
そんな夢を見てしまいました。
――――どんだけ、ロイのこと諦めがついてないんだろう。
なんか、ごめんねって、ロイに誤りたいような夢でした。
2009-04-20(Mon)
拍手、ありがとうございます! 心から感謝しています。
とりあえず、『王さまのお気に入り』をサルベージしてアップしました。
サルベージッたって、昨日の今日なんですけどね。
一ヶ月更新してないから。
それに、ブログで連載してるの気づいてる人がどれだけいるか、見当つかないので。
『王さまのお気に入り』は、元々昇x浅がモデルなので、名前を返還しても違和感はあまりないはずなんですが。ヨーロッパ風の似非パラレルのネーミングの中では、ショウコウとイクヤは、浮きまくりです。カタカナにすればいいってもんでもないですよね。が、もう、魚里色々といっぱいいっぱいなんですよ。設定までいじる気力は、ありませんでした。ご容赦。
オリジナルとしての『王さま~』のネタバレとしたら、やっぱ、オイジュスというネーミングでしょうかね。
一度、『神統記』から名前を取って話を作ろうという野望を抱えていたのですが、結構女性の名前が多かったり、男の名前――となるとメジャー級なのが多かったり。あまり知られてないよな~と思う名前は、響きが気に入らなかったり。で、その中で気に入ったのが、オイジュス――だったりしたのでした。意味は、『苦悩』。そのままですよね。ギリシャ神話の中で、苦悩の神のことを、オイジュスというのだそうです。ジュだったかジェだったのか記憶が不確かですけどね。
これくらいかな?
ラスト近くで、いきなりジーンが戦線離脱しましたが、最初は塔の中まで付き合う予定だったんですね。でも、そうしたら先が読めなくなってしまって。結局、戦線離脱させてしまったのでした。
2009-04-19(Sun)
『王さまのお気に入り』どうにか最終回です。
が、う~ん。尻切れトンボっぽいでしょうか。
でも、ラストシーンはこれと、最初から思ってたんですが。
少しでも、楽しんでくださる方がいれば、嬉しいなぁ。
呼び出されて通されたのは、お后さまの部屋だった。
オレが生まれた部屋に続いている部屋だ。
オレが入ると、扉が音たてて閉められた。
外の光に琥珀色に染まった部屋の中、窓際にたたずむ王が、ゆっくりと振り返る。
やわらかくやさしい、居心地のよさそうな室内が、凝りついたような雰囲気に、息が止まるような錯覚を覚えた。
怒っているだろう――と、予想はついていた。
オレの行動がどれだけ無謀なものだったのか、どれほど王に心配をかけたのか。
後になって、嫌になるほどわかってきたからだ。
オレが、悪い。
全面的に、オレが、悪かったんだ。
だから、謝らなければ。
礼を言わなければ。
ジーンとテルマとに忠告されるまでもなかった。
非は認めて、悪いと思ったことは、謝るべきなんだ。
腹をくくっていた。
オレは、オレなりに。
けれど、こんなにも王の怒りが重い――なんて、考えてもいなかった。
息苦しい。
王の黒いまなざしが、窓越しの光をはじいて、獣じみたものに見えた。
謝罪と礼を。
「こ、この間は……………」
頭を下げて、しかし、最後まで言い切ることができなかった。
下げた視線の先、間近に迫った王の足がある。
昨日、抱きしめてくれた時とは、雰囲気が、まったく違っていた。
昨夜の間に、なにがあったんだろう。
「オイジュス」
硬い声で、オレを、呼ぶ
何かを、抑えつけているかのような、強張りついた声だった。
オレは、顔を上げることができなかった。
全身が、ぶざまに震えているのが、感じられる。
冷たい汗が、背中をぬらす。
「我が、王子よ」
喉の奥、なにかがからんだように擦れた声で、王が、オレを、呼んだ。
それでも、顔を上げられない。
ただ、ひたすらに、怖くてならなかった。
無言のまま、オレは、ただ、うつむきつづけていた。
だから、このときの王の表情がどんなものだったのか、オレは、知らない。
王は、無言のまま部屋を後にした。
後には、オレが、残された。
王の心に芽生えた感情も、それゆえの葛藤も、オレが知ることはなかった。
オレはただ、王のまとう空気に怯えるだけしかできなかったんだ。
この時の王の決意を、オレが知ることになるのに、それほどの時間は必要なかった。
それは、思いもよらない形で、オレの身に降りかかってきた。
いったい何がいけなかったんだろう。
考えてしまいそうだ。
考えない。
考えたところで何かが変わるわけじゃない。オレの今が、変わるわけない。考えるだけ無駄なんだ。
呪文のように、つぶやく。
つぶやき続ける。
がたがたと窓を揺らす風の音に目をやれば、鉄の格子がつけられた窓の外、雪が激しさを増していた。
大丈夫。
今日は、来ないにきまってる。
盛大に炎が燃える暖炉があってすら、暖かいとは感じない。
幾重にも床に敷き詰められた毛皮にも、優美な模様が織り出された壁掛けにも、毛皮の縫い取りのある部屋着にも、心が安らぐことはない。
寒い。
あれからずっと、オレは、雪原に独りでいるような思いが消えない。
どっちを向いても雪のほかは何もない。
寒い。
このさきずっと、オレは心から笑うことはないだろう。
心から、安らげる時はこないだろう。
オレは、罪を犯しつづける。
オレは罪にまみれて、そうして、いつか、地獄に落ちるのだ。
オレは、天へはゆけないだろう。
だれひとり、オレを許すものはいないだろう。
辛い。
悲しい。
自分で自分を哀れまずにはおれない自分が、嫌いだ。
けど。
誰が思うだろう。
実の父親に、塔に閉じ込められている王子がいる――だなど。
いや、違う。
オレが望みつづけたように、今では、オレは王子ではない。
王位継承第一位の王子、オイジュスは、死んだのだ。
あの夜。
王に呼び出され、王がオレを置いて去った日の夜だ。
王子は、前日に受けた傷が思ったよりも深手で、そのために、命を落としたのだ。
――――――――
その実を知る者は、オレのことを蔑み見張る、ここにいる者だけだ。
ジーンさえも知らない。
ジーンはいない。
ジーンは城から去ったのだ。
けれど、それでよかったと、オレは身勝手なことを考える。
今のオレの姿をジーンに知られたくなかったからだ。
ジーンにまでさげすまれたら、オレは、どうすればいいのかわからなくなる。
今のオレを、ジーンにだけは、知られたくなかった。
決して。
あの時オレは傷を負いはしなかった。
けれど。
名前も知らないあの男にされたことが元で、オレは、死ななければならなくなったのだ。
オレを殺したのは、あの男じゃない。
オレを殺したのは、王だ。
王は、あの夜、オレを抱くことで、血の繋がった息子を一人、葬り去った。
替わって、王は、何を得たのだろう。
ここにいるオレは、いったい、何なんだろう。
名前も、魂もない、ただの、人形なのかもしれない。
涙が流れる。
オレは、声を、かみ殺す。
嗚咽に喉が、震える。
本当に、狂ってしまいたい。
本当に、狂ってしまえればいいのに。
それでも、王は、狂っているオレを、抱くのだろう。
今と同じように。
全身が震えた。
からだが、すくみあがる。
下のほうから、重い扉が開く音が聞こえたのだ。
塔の急な階段を踏みしめる足音が、響いてくる。
王が来る。
ああ―――
窓の外、格子さえなければ、オレは飛び降りているに違いない。
吹雪が、幽鬼じみた叫びをあげる。
いつまでも尾をひきつづけるそれは、まるで、オレの悲鳴のようだった。
冷たい空気を供に、王が入ってくる。
後頭部が、ちりちりと逆毛立つ。
それでも、オレは、気づかないふりをする。
王などいないふりをする。
「オイジュス」
と、疾うにオレのものではなくなった名でオレを呼ぶ声など聞こえないのだと。
オレにしゃべりかけてくるのも、オレに触れてくるのも、オレにくちづけてくるのさえ、姿のないなにかなのだと。
だから、オレは、怯えるのだ。
こればかりは本当に、心の底から怯え、震え、悲鳴をあげる。
見えない何かが、オレを、床に横たえる。
見えない何かが、オレの服を、脱がせてゆく。
見えない何かが、オレを犯す。
何度も何度も。
オレが気を失っても。
けれど、ここには、オレ以外、誰もいない。
頑なに、そう思い込もうとする。
いつか本当にそうなればいいと願いながら。
こんな毎日でさえ、オレには、まだ、過ぎたものだったのかもしれない。
何もかも奪われてしまったオレにただ一つ残されたものさえ、持ち主であるオレ自身にすら自由にならない、許されないものだったのだ。
王が来たのだと。
そう思った。
扉に背を向けて、オレは、ただ震える。
目を閉じて、からだを竦ませていた。
そんなオレの耳に、鋭い音が聞こえた。
熱い痛みが、オレを引き裂く。
背中から切りつけられて、オレは、振り返った。
そこに。
オレが見たものは。
蒼白になったジュリオと、カルスタだった。
ジュリオの握る剣の先から、オレの血がしたたり落ちる。
「あにうえ?」
ジュリオが、手にした剣を捨てた。
まるで、忌まわしいものを振り払うように。
信じられないと、その青い瞳を見開いて、ジュリオがオレを見ている。
「そんな。ここにいるのは、父上を堕落させて国を傾かせる愛人だって……」
ああ。オレは、そんなふうに思われていたんだ。
蔑みの視線の意味を突きつけられて、オレは悲しいというより、おかしくなってしまった。
笑いだしてしまいそうだ。
そんなオレとは反対に、呆然と、ジュリオは、オレを見つづけている。
その青い瞳から、水晶のように涙がこぼれ落ちた。
ジュリオ。
呼びかけようと開いた口から、音を立てて血があふれ出した。
ああ。
オレは死ぬんだ。
確信だった。
助からない。
ジュリオ。
オレは、笑っているだろうか。
笑えているだろうか。
たとえしたことは褒められたことではないにしても、おまえが、オレを救ってくれたんだ。
だから、泣かなくていい。
オレを殺したと、罪の意識など覚えなくていいんだ。
カルスタ。
伝えることができるだろうか。
オレのことを嫌っている男に、オレの最後の願いが通じるだろうか。
心配は要らない。
たとえ、オレを嫌っていても、カルスタにとって、ジュリオはこの上なく大切な存在なのだから。ジュリオを守るためなら、オレが言うまでもないのに違いない。
早く、ここから出て行け。
何も証拠を残さないように、出て行くんだ。
たとえ既にこの世にいないはずのオレを殺したのに過ぎないとしても、多分、王は、ジュリオを許さないのに違いないのだから。
だから、逃げろ。
カルスタが、オレの前に片膝をついて、頭を下げた。
最初で最後、彼の心からの、謝罪だった。
剣を取り上げ血をぬぐったカルスタが泣き叫ぶジュリオを引っ張るようにして出てゆくのを見送って、オレは目を閉じた。
背中が痛い。
けれど、それもだんだんわからなくなっていった。
地獄に落ちるはずなのに、不思議と、恐怖はなかった。
オレを手招いているのは、あの辺境での日々のように、安らいだ眠りだった。
なのに。
その安らぎのときすらも、満足にとれないのが、オレという人間なのだろう。
「―――――ッ!」
誰かの鋭い叫び声に、オレのまどろみは、破られた。
誰か――目を開けるまでもない。
けど、何度も呼びかけられて、開けないではいられなかった。
最期くらい、捨てておいてくれたっていいだろ。
なのに。
オレを見下ろす王の目が、あまりにも悲しそうで、切なそうで、オレはなにも言えなくなってしまったんだ。
「愛している」
この感情が正しいものでないとしても、ただお前を苦しませるだけのものでも、これこそが、私の真実だ。
なにも、返せなかった。
なにが返せるというのだろう。
オレは、ただ、王の黒い瞳を見返すだけだった。
王の目からあふれ出した涙が、オレの頬にこぼれ落ちる。
その熱さが、オレが最期に感じたものだった。
今度こそ、誰にも邪魔されない静かな眠りの底に、オレは、引き込まれていったのだ。
2009-04-18(Sat)
映画――というか、アニメを見てきました。
毎年恒例で、止めようかなぁと思いつつ、見てきたという。
うん。
黒の組織が絡むって話だったからね。そろそろ、メインに話を軌道修正させてくれないと、疲れます。13弾ってことは、13年以上続いてるってことだしね。小学生で見始めてたら、とっく社会人だよね? いや、大学生とかか? どっちもありか。
『名探偵コナン 漆黒の追跡者』
話的には、けっこう盛り返したかな。
イースターエッグの話より後は、去年まではず~っと、見た後に不満が残る出来ばかりだったので。
ま、まぁ、節目というか、折り返し地点ですよ~って出来が、退屈させてくれなかったって感じでしょうか。
ねた的には、三つ巴だしね。
少年探偵団も、まぁ、まぁか。
園子ちゃんも、いいとこで出てきてたし。
高木刑事も、ちょっと老けたかな~という印象を受けつつ、可愛かったしね。
服部君も出たし。
メインの連続殺人は、まぁ、けっこうありがちではありますが。犯人は意外性があったかも。でも、魚里的には、またか―――な、パターンでしたがね。はい。うん。けっこう好きめなキャラが犯人ってパターンでありましたし。
個人的に、アイリッシュ、いい味出てたと。黒の組織の人だけど、まぁ、ある意味、儲け役的なラストがいけてます。ごめん、昔の東映時代劇だと、主人公に何かといっては絡む、殺したがりの浪人とか用心棒とかの印象が……。悪の道にいるのは間違いないのに、なぜか、お縄にならずに生き延びてたりするキャラね。ああいうのって、好きだったりするからなぁ。ただ、あの眉は、少年漫画だなぁって印象ですが。
子供向け少年漫画――――と思いつつ。女子高校生のあの活躍がちょっと………と眉を顰めるのは、どうせ、魚里が蘭ちゃん嫌いだからなんだろうなぁ。正しすぎる子は、苦手です。だから、多分、主人公も、個人的に好きか? と、聞かれると、どうなんだろう。わかりません。実のところ。
うん。『金田一君』も、はじめちゃん個人が好きっていうのより、高遠くんが好きだから――に、比重が偏ってるしなぁ。魚里の場合。
『コナン君』だと、どうも、魚里は敵方にも、味方方にも、彼が好き~~~とはしゃげるタイプは実のところ、いない。ま、まぁ、高木刑事はけっこう可愛いとは思いますが。最近間抜け度ばかりが高められてるのが辛い。いつも佐藤刑事の引き立て役だし。ちょろっと思ったこと。入れ替わってるのが高木刑事だったら面白かったのにね。でも、ありえないのは、最初あたりの発言でわかるからな。でも、話的にあってもよかったかも。主人公とかなり絡んでたりするし、一発でばれるか………。
あと、思い出した。
DAIGOくんが、声優してたんですね。
エンドロール見るまで気づいてなかったので、けっこうカツゼツ(変換できない……)がよかったんじゃないかな。この声優誰だろうと、聞いたことないなぁと思ったことは思ったのですが、別に、下手とか感じませんでしたしね。魚里のちょっとカツゼツ悪いと聞き取れない耳でも、ちゃんと聞き取れましたしね。これ、俳優も声優も大事だよね~。と、書きながら、最近、彼が苦手じゃなくなってきたからの贔屓じゃなかろうか? と、心配だったりもしますが。うん。
えと、読書。
『ずっとお城で暮らしてる』を、読みました。
ミステリです。アメリカの女流作家の作品です。『たたり』って映画の原作を書いた人の作品だそうです。見てる気もしますが。似たようなタイトルけっこう見たからな。わからん。
あとがきが、桜庭一樹さんだったのですが。この方女性だったのね。男の人だと思ってました。
イヤな感覚というか、ざらついたなにか不快なものは、感じなかったです。腹立たしさとか、は、ありましたが。
彼女たちのこれからの生活に不安は覚えましたが。でも、ある種うらやましかったり。なんか、あのまま人知れず息絶えて、でも、そのまま暮らしてそうな。
ジョン・ソールさんを思い出したかな。『暗い森の少女』とか。あのあたり。でも、なぜか、『暗い森~』ほど救いがないって印象を受けなかったですね。それは、メリキャットとコニーが、どこか妖精みたいな印象だからかもしれません。なんとなく、そんな印象を受けたんですが。あとは、昔の映画で見た、二人の姉妹のところに、男の人が入ってきてふたりの生活を揺らがして、挙句、出てゆくか殺されるかしたって救いのない話を思い出したりしたり。ある種、古典の典型的な話といえなくもないんですけどね。古典ってほど古くもない気がしますが。
ともあれ、狂気にとらわれてるだろう、ふたりの姉妹が幸せに暮らせるといいなと思いつつ。
2009-04-16(Thu)
読書――かな。
誉田哲也という人の、『月光』というミステリを読みました。
ネタバレになるので、あまり書けないなぁと思いつつ。
帯についてるあおりを読むかぎりでは、学園犯罪小説だそうです。うん。そうなんだな。
凄惨かどうかは、謎ですが。哀切といえば、哀切かな。ちょっと涙でましたし。が、魚里は元々涙もろい性質なので、この辺はどうかな。このごろ落ち込んでるしね。
姉の事故死を殺人だと疑って追及する妹と、姉に関係した三人の男の、入れこしきの一人称。ま、うち一人の男は、語ることばないみたいですが。
姉の妹に対する愛情の深さとか、姉に片思いしてた男のどろどろした感情とか。姉と交際してて一方的に別れを告げられただけで追っかけようとしない男の腰の引けてる恋愛感のようなものとか。ま、まぁ、妻帯者だしな。罪悪感は常にあったのか。芸術家肌だから、どこか微妙に繊細なのか。いいようにいえばね。
片思いしてた男は、少年らしい潔癖さと破壊衝動とが二人の光景を見ることで、ぐちゃぐちゃになったって感じかな。でも、あれは、よろしくないです。うん。必死で悪ぶってるって感じなのか、精神的に幼いってことなのか。もうひとりの少年を止めないあたりが、でもって、後悔しながらずるずるとってあたりが、な。だが、個人的に、あのダイレクトな表現は、よしてほしいなぁ。でも、オブラートに包んでも仕方ないのか。ジレンマ。
片思いしてた彼に、一番感情移入したかもしれません。が、表現がなぁ………。
もうひとりの少年は、個人的に、駄目ですね。うん。書かれ方が書かれ方ってこともありますが。卑屈すぎて、卑屈さが逆転したときの本性が、ね。
なにがしかの物悲しい雰囲気を味わいたいなら、読んでみるのも一興かと思われます。
謎解きじゃないですよね。うん。
DVDですが、『ゴッドアーミー』見ました。
クリストファー・ウォーケンがするのは、人間に嫉妬する天使ガブリエル。『コンスタンティン』のあの天使(ハーフブリードじゃなかったよねぇ。あやふやですが)のように味のある役です。が、あの天使よりは、ちょっと、俗界に染まりすぎ? けっこう軽いというか、俗悪なような? 内心に色々とぐろ巻いてそうですが。う~む。「神は私の話には耳を傾けてくださらない」とかなんとかな時は切なそうですが。――その時点で気づけないからこその、あの顛末なんでしょうが。やっぱ、心臓を抜かれたから、死んだ――んですよね。誰が引っ張ってったのか? 行き先は地獄だろうなぁ。肉体ごと?
沈黙してる神――を、誰よりも理解してるのが、ルシファー………なのか?
いや、この方、色っぽいです。
やっぱ、堕天使は、色っぽくないとっていうのがあるのかなぁ。
あ~んな誘われかたしたら、ふらふら~と、ついてっちゃいますよ。
堕天使なのに、誘惑しておきながら、主人公に信仰を捨てるなって………ルシファーの台詞とは思えませんでした。いや、そこがいいのか。
ひねり出したガブリエルの心臓を咀嚼する場面なんか………。赤面ものです。
ラストの、鳩になって消えるシーンとか。あのせいで、ルシファーって気づけなくて、最初は神が変身した姿なのか――とかって、考えちゃいましたよ。
そうか、鳩――なのか。
天使の羽は鶏の羽だそうですが。いや。余談。
マリア役の女の子が、可愛かった。うん。
主人公より、堕天使と悪魔が主役よね、これ。
ともあれ、アメリカ放映版とラストだけ見比べました。日本版だとSFXが少し割愛されてるのかな?
面白かったですよ。うん。
2009-04-12(Sun)
大吉なんだそうですが。
少々、いらいらしてます。
落ち込んでるといってもいいか。
せっかくの休みなのに、何も出来ませんでした。
「虎」の後日談も、昨日はそれなりに乗ってたのに、今日は、まるっきり乗れませんでした。
溜息。
春はなぁ。
追記
『妖怪アパートの優雅な日常』1巻 読み終えました。
中学生くらい対象のジュブナイルというか、ヤングアダルト系小説なんでしょうかね。
元々講談社の子供向け文庫から出てたそうですが。ここ二年くらい、普通の文庫から一冊づつ出してるみたいです。
2巻目は、まだ届いてないのだな。
読もうと思ったきっかけは、文庫のほうの表紙の白犬のイラストです。犬に飢えてるのね、魚里が。
で、だ。
泣けますと、某サイトのマスター様がおっしゃってましたが、泣けました。少なくとも、涙ぐむ箇所があります。
主人公の悲惨な境遇にちょっとと思ったり、高校で知り合った少年のその後に唸ったりしつつ。
あまりにもやさしい避難場所めいた妖怪アパートの存在が、自分にも欲しくなります。
ま、まぁ、魚里的に、妖怪が人間に混じってるのは好みなんですけど、普通に妖怪の保育所とか色々あって~っていうのは、どうかな――ですが。
ちなみに、骨董屋さんが、めちゃくちゃ胡散臭くて、いい味出してます。あとは、陰陽師さんかな。詩人さんも、ふんわりとやさしいよね~。クリちゃんはいたいけだし。クリちゃんのお母さん犬なシロの最後は、涙なくしては………。こういうの、反則~~といいつつ。
あと、何の妖怪なんだか、人間に混じって普通のサラリーマンしてる佐藤さんが気になります。大手企業の課長さんだとか。正体はなんなんだ~~~~。気になる。
読みながら、冬目景さんの『ACONY』を思い出しました。アパートの設定が似てるような似てないような。ま、地下に温泉はありませんけど。今のとこ。
2009-04-11(Sat)
最近というか、ここのとこ、まるっと更新なくて、すみません。
ここ読んでくださってる方にしか謝ってないってことになりますが………。
き、気は心ということで、ご容赦ください。
なんか、ここのとこ、目がめちゃくちゃ疲れてて、pcを家で見るのが辛いんです。
でも、なんか、タイピングには燃えてたり。
このところ、前よりも記録が伸びてるので。なんとなく。
今日は、今萌えてる話をミニパソで打っておりました。
書上げられるかどうか、謎ですが、「虎」の、後日談………です。
話が話だけに、明るい話にはなりそうもないですが。
救いもなさそうですが。
ちょっと萌えちゃってます。
ミニパソは、すぐ、アプリケーションエラーになるのが腹立たしいのですがね。
まだそんなに使ってないのに。いらいらするのよね。
あ~と、『攻殻機動隊』pcの調子が悪いのか、テレビを録画したものだからなのか、突然画像が見えなくなりまして。パズさんの話からあとは、見れてません。返そうと考え中。
パズさん~~~~~たらしでしたか。
登場回数が少ないと思ってたら、そういうタイプだったのか。
一度寝た女とは二度寝ない――――って、どっかで聞いたような台詞をxx
う、う~~~む。
ま、まぁ、タイプなことには変わりありませんが、現実にいたら、避けるタイプです。うん。二次元だから、萌えられるタイプだな。
2009-04-06(Mon)
書きかけはなかなか。
そろそろ折り返し地点なので、奮起せねば。
ま、オイジュスっていう主人公の名前の意味からしたら、とか、魚里の書く話からしたらとか、彼の運命は読まれやすいものではありますが。がんばろう。といいつつ、まだ続き書いてないんですね。
ともあれ、DVDを。
『ベティの小さな秘密』と『マルタのやさしい刺繍』の2本です。
両方とも、面白かったですよ。今月発売されたばかりなので、オチとかあらすじとか、書いていいのかどうか、なやむとこなので、思ったことだけ。
左から。
○ 主人公に感情移入できたので、楽しめました。ただ謎なのが、ベティが好きになるイヴォン青年(だと思う)。作品紹介には、無口だけどやさしくてかっこいい――ってありましたが。そうか? ま、まぁハンサムとは一言も書いてはないんだけどね。ナッツ――ベティが自分が飼いたいって願ってる犬。なんだけど、なんか、存在感が、薄いような。ま、まぁ、ベティとイヴォンの交流がメインかなぁ。あと、家政婦してるローズさんが、いい味出してました。ベティのお父さんをやってる人は、けっこう、ハンサム目。も少しいい役だったらねぇ。残念。
孤独な少女の自己表現がメインかなぁ。
○ こちらも、主人公に感情移入できました。うん。楽しかった。けど、人が死ぬのね。事故みたいだけど。で、厳然たる悪役が一名。―――あれは、途中から、マルタに対する嫉妬になってたよね。どちらにしても、小さな共同体の中の男たちの意識っていうのが、狭いなぁ。で、男に従属してるみたいな主婦や娘たちが、父親や息子に小さくなってるって言うのが、田舎だからこそなのかもしれない。今現在でも、まだ、まだ、あるよね、そういうの。途中からの老女たちの反撃が楽しい。長く続く家父長制の名残のせいか、そこまで現われるまでが長いけど。
やっぱり、神父さんじゃないとはいえ、牧師さんが不倫しちゃ駄目でしょう。しかも、自分のやってることに目を瞑って、自分の母さんを批難だけはするって言うのは、神父としてというより、人間としてどうかと。
それと、厳然たる悪役、村のリーダー。言ってることとやってることが正反対。車椅子の父親を病院に送り迎えするのが嫌さに施設に入れよう、ついでに母親もその近くに住めば――なんていってる口の下で、彼の属する何とか党は、老人を大切にしていますって。おい。悪役とは云いながら、小悪党に過ぎないんですけどね。やることが、せこいは。しかし、そんな彼に従う村の男たちっつうのも……なんだかなぁ。
アラウンド・エイティーなおばあちゃまたちやおじいちゃまたちが、魅力的な一作ではありました。脇役の(またかxx)布地屋のおじいちゃまが、けっこう渋いです。後は、いつみてもきれいなスイスの風景かな。
10歳の女の子と80歳のおばあちゃんに感情移入って――節操がないにもほどがあるのか。それとも、それが出来るだけ両方とも良作だったんだってことなのか。後者な気がしますけどね。
ここのところ、学校に行って、休憩室の明○の自販機で調整済み豆乳を飲むのを楽しみにしてるんですが。この自販機が、おかしいんですよ。
ちゃんと20番を押すのに、出てくるのが、19番の商品なんですね。しかも、毎回そうじゃなくって、日によって違うんです。昨日は豆乳が出たのに、今日は野菜ジュースって………。まるで、魚里が野菜不足なのを見越してるかのごとく、朝の野菜とかなんとかのブリックパックが出てくる……………。豆乳が飲みたいのよ。
2009-04-05(Sun)
今日は、書きませんでした。
借りたDVD見ないと~と、焦りまくりで、必死です。
とりあえず、『攻殻機動隊』2Gig、8話目まで見終えました。目が………。
え~と、少尉の下半身がズボンやスカートで覆われてるので、1st.に比べて、非常に見やすいです。
なんか、1st.の格好でアクションやら静止やらされると、目のやり場に困るんですが。というのが、一番の印象だったんですよね。うん。いや、野暮は、承知です。多分、擬態(体?)は、少佐にとって洋服みたいな感覚なのかなぁ――というのが、見てて受けた印象ですが、やっぱ、魚里には、あの格好で公道やらなにやらで活躍して欲しくないというのが正直なところだったりします。はい。
あとは、バトーさんは、タチコマにとって、アイドル? とか思ってたのですが。もしかして、お父さんとか、幼稚園の先生みたいな存在なのかな? と、いうのが、2Gigを8話まで見ての印象です。
でもって、やっぱ、パズさんが、好みですvv 彼だけの活躍はないし、多分、数合わせの存在なんだろうなぁという印象を拭えないでおりつつ。それでも、やっぱ、あの外見は、ツボです。
篠田真由美さんの『龍の黙示録』クライマックス上下巻、読み終えました。
世は総てこともなし―――な、ラストでよかったと胸を撫で下ろしつつ。
そういえば、篠田さんのシリーズ物で最後までついてけたのこれだけだな。
一巻を読み出したとき、タイムリーに、テレビでイエス・キリストの顔立ちがCGで再現されたのを見てしまいまして。ショックを受けた記憶がありますがvv いえ、小説がフィクションとは重々承知の上でも、あまりにもタイミングがよすぎて、こまったなぁ……と、頭を抱えたものです。うん。小説のイエス・キリストの写し身さんは、と~ってもハンサムさんだからvv 耽美が似合うほどですvv いえ、そんなシーンも描写もありませんが。(それで云うなら、ナショナルグラフィックかなんかの『ユダの黙示録』のほうがよっぽど耽美でありましたvv)
不思議というかなんというか。
アマゾンさんでDVDを買ったのです。
コンビニ受け取りに最近してるのですが。
なぜか、到着しましたメールが来なくてですね。
なのに、確認したら、到着しています。受け取れます。ってなってるんですね~。
とりあえずと思って、受け取りに行ったらば、やっぱ、受け取れました。
これは? 土日は、メールがこないっってだけ? ならいいんだけど………。
削除したメールの確認もしたんだけどね。やっぱ、来てなかったんだよね。ま、受け取ったからいいんだけど。
2009-04-04(Sat)
『王さまのお気に入り』
やっと、11回目です。
つくづく自分が嫌になるときって、自分がどれだけ情けないか思い知るからなんだろうなぁ。
自分が、こんなに、方向音痴だなんて、知りもしなかった。
朝は早めに出かけたのに、どうにか城下にたどりつけた頃には、昼近くでさ。
オレって、金持ってなくって。
腹へったなぁって思っても、屋台で焼串の一本も買えなくて。
何やってんだろうって、思った。
生まれながらの王子のジュリオのほうが、オレなんかよりよっぽどしっかりしてる。
みんなと一緒にいたころは、オレ、こんなに情けなくなかったと思うんだけどなぁ。
相変わらず町は前と変わらない人混みで、オレは、ふらふらしてた。
と、
「おにいさん、おにいさん」って、脇道からオレを呼ぶ声がしたんだ。
オレを呼ぶというか、誰のことだって見渡したら、声の主と視線が合って、確認したらオレのことだったって云うのが正確かな。
ふくよかな女将さんが、オレのこと上から下まで観察して、金持ってないんだったらオレが着てる服を買ってくれるって云うんだ。ついでに、代わりの服もくれるって言うから、オレは一も二もなく飛びついた。
古着屋の女将さんだった。
たまにあるんですよ。
なんて、訳知り顔で頷いて、
「お屋敷を抜け出しておいででしょう」
って、つづけるから、オレは、びっくりした。
「こんな立派な服を着てらしたら、そりゃあわかりますよ」
抜け出すのに精一杯で、金子にまで頭が回らなかったんでしょう。
そう云われたら、返すことばもない。
服地は絹だし、縫製もしっかりと丁寧。刺繍は簡単な図案だけどやっぱり絹糸ですねぇ。
換わりの服が綿というのは申し訳ない気がしますけど、差し引きして、これだけでどうです?
オレを見上げた女将さんの表情は、しっかりと商売人の顔をしてた。
オレの手の上には、金貨が三枚光っている。
金貨三枚っていうと、え? とてつもなく高くないか?
古着なんだけど。
金貨が十枚もあれば、オレたちは二三ヶ月くらい働かなくて食ってけたんじゃなかったっけ?
オレは、懐にしまいこんだ金貨に、ドキドキしてた。
こんな大金、持ったことなかったもんなぁ。
で、女将さんに聞いた道の通りに歩いたんだ。
カリーの小屋掛けを聞くと、にっこり笑って、一見の価値ありますよ――って、教えてくれたんだよな。
なのに、迷うオレって、どうよ?
自分が嫌になっても、仕方ないよな。
けどなぁ。
女将さんにいわれたことを、反芻してみる。
ああ行って、こう行って、そうして、あそこの角を曲がる。
うん。
合ってるよなぁ。
なのに、なんで?
広場のひの字すらない。
広場どころか、細い路地だ。
薄暗い。
この間、ジュリオとはぐれて入った路地なんかよりも、狭い。
陽射しすら、射さないんだ。
しかも、ぴたりと人通りすら途絶えてる。
気が抜けた。
とたん、足の痛みが、主張しはじめる。
結局、馬使うのあきらめて、歩いてきたからなぁ。
ここに来たのと同じだけの距離を歩いて帰るのか。
今日中に帰れるか?
そこまで考えて、もしかしてって、青くなる。
ちょっと、いや、かなり、う~ん、めちゃくちゃ、軽率だったか――な。やっぱり。
反省だよな。
帰るか。
あそこしか、いるところなんかないし。
そう思ったときだ。
細い路地に、オレ以外の人影が現われたんだ。
安い酒の刺激の強い匂いが、鼻を突く。
あまり身形のよくない男たちだ。
どっから―――
振り返ったオレの左右。それに、路地のずっと先に、黒々と口を開いてるのは、どこかの敷地の入り口だ。
どういう造りになってるんだろう。
蟻地獄みたいなんだろうか。
オレがいるところは坂じゃないけど。けど、後ろで通せんぼしてる男たちには、オレを、この路地から出してくれる気なんか、
「通してください」
「………」
ないみたいだ。
黙ったまま、ニヤニヤと、オレを見ている。
喉の奥、痰がからんだような薄気味の悪い笑い声が、オレの耳に入り込む。
腰に剣を吊ってればよかった。
下手だけど、脅しくらいにはなるだろう。
重いからって、嫌がらなければよかった。
そんなこと考えたって、どうしようもない。
わかっていても、考えてしまう。
男たちは、こういうことに慣れてるんだろう。逃げ場を探っても、どこにもない。
供を――と慌てていたテルマたちの声を思い出す。
自業自得。
そんなことばが、頭の中で、回ってた。
結局、オレは、男たちに捕まったんだ。
きれいに洗濯しおわった古着が畳まれ仕舞い込まれている倉庫の中に、オレは、手と足を縛られて、閉じ込められてた。
小さな明り取りの窓は閉められて、時間は、わからない。
見張りの男が三人、小さなカンテラをのせた木のテーブルを挟んでにぎやかに無駄口を叩いている。
どれくらい時間が経ったんだろう。
テーブルの上には、湯気を立ててるスープとパン。
目が行くのは、しかたないだろう。
今日食べたのって、朝飯だけなんだ。
結局、金貨三枚は、使わずじまいでさ。
こんなことなら、どっかの屋台ででも買い食いしておけばよかったって、悔やんでも遅すぎる。
なんかオレって、こういうことばっかり繰り返してないかな。
後悔ばっかりがたくさんあるんだって気がしてくる。
オレは、明日か明後日になったら、船で他の国につれてかれるんだそうだ。
そうして――――売られるらしい。
船の中には、オレみたいに女将に騙されて攫われた子たちが乗せられているみたいだ。
あの女将の本業は、こっちだったみたいだ。
男たちの話が聞こえてくるからな。
それで、そうなんだ――って。
三枚の金貨は、縛られた後で、男たちに懐から取り上げられた。
売られるオレには、必要ないだろうってことだけど。
ため息が出る。
オレって、いったい、なにをやってるんだろう。
これから、どうなるんだろう。
ひとがひとを売る。聞いたことくらい、ある。小さいころは、遅くまで外で遊んでいると、攫われて売られるって、怖がらせられた。
売られると、酷いことをされるっていう。
酷いこと。
ひとであることも、無視されて。
ただ、自分を買った相手の命令に従う。従わなければ、何をされても、文句は言えない。
――――怖い。
怖い。
怖――くてたまらないんだ。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
どれだけでも謝るから。
だから。
だから、誰か助けて。
辺境の森の中で、静かに、ただ木を彫って歳をとりたかった。
それだけで、いい。
若さがないっていわれるかもしれないけど、それが、オレの夢だ。
なのに、ジュリオに見せられた。
誰かを好きになるとどんなに幸せなのか。
そうか。
カリーが気になったんじゃない。
カリーとジュリオの関係が気になってならなかったんだ。
幸せそうなジュリオがうらやましくて。
ねたましくて。
だから。
だから?
オレは、ジュリオからカリーを奪ってしまいたかったんだろうか?
取り柄のないオレに、そんなことができるって、考えたんだろうか?
自分のことなのに、このへん、もやもやしてて、わからない。
何をしたかったんだろう。
本当に。
「おい」
突然の声に、オレの思考は、途切れた。
顔を上げると、テーブルを囲んでいた男のひとりが目の前に立っていた。
いつの間にか、ほかのふたりの姿は消えていた。
「なまっちろいな」
オレの顎を持ち上げて、逆の手で頬をなぞる。
ぞっとした。
酒の匂いが鼻腔を満たす。
なんだって、一旦ひとのからだに入った酒っていうのは、こんなに不快な匂いになるんだろう。
飲めないからなのか、ただからだに合わないだけなのか、素の匂いは嫌いじゃないんだけどなぁ。
「酒の匂いがだめってか」
にやりと笑う。
「お前みたいなのが好きなお大尽がいるんだぜ。酒のにおいには慣れとけよ」
いちいち眉間に皺を寄せといちゃあ、飼い主のご機嫌を損ねるってもんだ。
そういって、そいつはオレに、顔を寄せてきた。
避ける間もなかったさ。
初めてのくちづけが、男の酒臭いのなんて、屈辱もいいとこだ。
息苦しい。
気色悪い。
吐き気がこみ上げる。
舌に絡みついてくる男の舌の感触に、オレは、涙がにじむのをとめられなかった。
噛もうと思った。
けど。
顎の蝶番を押さえられた。
ぎりぎりと力を込められて、痛さにオレはうめき声を上げずにいられなかった。
涙が糸を引く。
「わからいでか」
男が口角を引き上げて笑った。
「おまえ、女も男も、知らないな」
かわいそうにな。
「それは、誰のことだね」
他人を嘲弄するかのような、氷点下の声だった。
カンテラの明かりだけの室内に、男の姿は、はっきりと見えない。
けど、声だけで、充分だった。
鈍く明かりを反射する鋼が、男の首筋に当てられている。
それをほんの少し引くだけで、男は血を流すだろう。
「陛下」
静かな声が、男の仲間を捕らえたと告げた。
「へいか?」
男が、不思議そうにつぶやいた。
「こちらはアルシード国王陛下グレンリード陛下であらせられる」
男の首筋に刃を当てた男が、淡々と告げる。
男の驚愕が、オレの顎を持ったままの男の手から伝わった。
「国王がなぜ………」
「わが王子に、いつまで触れている」
淡々と。
しかし、潜められている怒りが、感じられた。
「おうじっ?!」
引きつった声が、耳を打った。
攫われたこどもたちは無事に助けられたらしい。
彼らだけでも助かってよかったって、そう思うしかない。
男たちは、国王直属の騎士たちに捕らえられた。
これから彼らがどうなるかなんか知りたくもない。
陛下に呼び出されたのは、次の日だった。
あの日、オレを助けた後、陛下はただオレを抱きしめただけで、何も言わなかった。けど、駆けつけていたジーンと、陛下にオレのことを知らせたテルマからは、山のようにお小言をもらった。
おしのびを止めはいたしませんが、なさりたい時は、供をお連れください。あなたはこの国にとって大切な方なのですから。
お小言の締めくくりにそういわれたら、ごめんなさい――と謝るしかない。
テルマが陛下にオレのことを報告に行ったとき、陛下は、鷹揚だったらしい。若者らしいと言ったとか言わなかったとか。
けど、昼を過ぎてもオレが戻らないとなると、陛下はすぐに騎士たちを招聘したという。
そうして見つけられたのは、古着屋で売った服だった。
女将が欲をかいたのが、オレの手がかりを騎士たちに与えることになったんだ。
****
とりあえずここまでです。
なんか、今まで書いた話の集大成みたいな展開に、うううううと呻きながら書いておりました。
この展開以外考えられんのか~と、溜息ものです。
少しでも楽しんでくださると、嬉しいのですが。
『攻殻機動隊」あと7話位かな。多分、1部がね。
今、とぐささんが撃たれた所です。
やっぱ、パズさんは、めちゃくちゃ脇ですね。台詞、ないやん。
タチコマ、可愛いと色んなところで読んだことありますが、確かに、可愛い。ドナドナは、キました。
あの後の、バトーさんの話、深夜枠で放送してた頃、見た記憶が。この1話だけ見てたのね。魚里。
そんな感じです。
2009-04-03(Fri)
「攻殻機動隊」
とりあえず、バトーさんの過去編まで。
まだ先は長い。
バトーさんって、けっこう軽いタイプとか思いつつみていたら、いきなりディープな過去になりました。
ありがちといえばありがちですが。
う~ん。
これって、少佐って、女性のホモセクシャル? とか思っちゃいましたが。そういう意味のシーンじゃないんですよね。きっと、仲のいい女のお友達って雰囲気なんよね?! いえ、魚里的にはぜんぜんかまわないのですが。まさかそういう設定は出さないよねという確認というか。
どうなんだろう。
え~。
あくまで外見でのお気に入りが、なぜか、パズさん。名前、合ってる?
細目で細身で、一歩間違えば、悪党タイプ。
台詞が数語しかないのに、何気に、視線が行っちゃいます。
絶対、めちゃくちゃ、脇! うん。
追記
いかんです。
続きを書こうとはりきりながら、なぜか、フリーのエクセル問題集をダウンロードしてしまい、今までやっていたという………。
なんか、嵌ってます。
IF関数とかINTとかROUNDとか、引っかかってるからなぁ………。限りなく、初歩。
でも、問題集はまだそこに至ってない。いや、一箇所、どう考えてもROUND使わないと回答と合わないところがあったのですが。? 出題した人の、ミス? それとも、わざわざ問題に書く必要がないようなささいな点なの? う~ん。謎でした。
DVDなんですが、ディアゴスティーニにとっ捕まってしまいました。
はい。
時代劇ね。
何気に確認してたら………月形龍之介さんが~~~~悪役で登場なさってるんだもんなぁ。
「御存じいれずみ判官」という、昭和35年だかの遠山の金さんです。
あの辺の時代ものっつうと、出てないの探すほうが難しいのだろうか? いやいや、いくらなんでも全巻そろえるほどの時代劇ファンじゃないので、月形さんが出てて、話が好きなのだけ………って、買う気なの? うううううxx
2009-04-02(Thu)
知り合いに、『攻殻機動隊』をかりちゃいました。
とりあえず、二部までかな。どういう創りなのかわかってないんですが。
五話まで見終えました。まだまだ先は長そうです。楽しいけどね。
ナナオエイとかいうテロリスト(?)が出てるところです。
一応、『ゴーストインザシェル』は見てるんですけどね~。
2009-04-01(Wed)
え~と、ちょっとずつですが、「王さまのお気に入り」取り掛かってます。が、まだ、アップできるほど進んでないです。
少しずつでも書いてゆこうを目標に、がんばりまっす!
苦手なシチュですが、逃げずに書こうvv
とりあえず、四月の目標だな。
なんか最近、ipodの取り込みとかが変だなぁと思ってましたら、ケーブルの調子が悪いのだった。取り替えたら、出来ました。やっぱ、無理に引っ張っちゃ駄目なんね。反省。
エクセルが少しだけですが、使えるようになりました。
関数の段階で挫折してたんですよね、魚里。
こういうのは、取り説と首っ引きではどうにもならない魚里です。数という文字に、関なんて文字がくっついた時点で、逃げ腰です。へたれめvv
で、まぁ、説明されながらいじると、判ってくる気になるのね。
計算を勝手にしてくれるから、楽だ~~~♪
たって、合計くらいしか使わないけどね。家じゃ。
こんなところかな。
とかいいつつ。
久しぶりの学生生活に、けっこう気疲れしてるのか、最近、寝るの、10時半ですよ。もう疲れてて、頭が動かない。
で、起きるの6時。
けっこう寝てるのにね。
ま、朝は起きれますが。
あいも変わらず、目覚まし時計に勝ってますが、これだけ寝てたら、勝って当たり前? かな?
追記***
先ほど、何度うちのリンクをクリックしても、無効ですエラーの連続で、肝を冷やしました。
そんな混むほどのサイトじゃないので、なにがあったんだ~と、けっこう説明書きとか読んでは挑戦してたのですが、直らない。
それが、突然直りました。
なんだったんだ~~~??
おろおろ……。
これ、心臓に悪いです。