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2023/11
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ということで
 いつもご来訪ありがとうございます♪

 早朝ですが、”LOVESONG”最終回までアップさせていただきました〜♪
 竹流様、ありがとうございました。
 いや〜泣きながら読みましたからね。本気で。
 よかったよ〜。

 これ以上はネタバレになるから書きません! ただ、心の底からの感謝を!

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とっても嬉しい頂き物♪
 いつもご来訪&拍手コメントありがとうございます♪ レスは後ほど。

 タイトル通り、とっても嬉しい頂き物を頂きました。
 開店休止中の「金田一少年」に、旧「あさじふ」さま現"senseless mind"さまより、“LOVE SONG”の続きが届いたのですよっ!
 月蝕の写真がきっかけになりました〜。
 眠剤飲みながらも我慢して写真を撮ったかいがあったというもの。

 お月様ありがとう!

 おっと。忘れちゃいけない!

 竹流さまに心の底からの感謝を!

 センシティブでけなげな少年たちの行く末を魚里心から応援しております。
 これ以上はことばは要らない。
 一読されれば、感じて頂けると思いますので。



 それではそれでは、この辺でレスに移ります。

trap様
 こんばんは〜♪
 名前は替えちゃ駄目ですよね! しかもあんなに大切なキーネームだとしたら。ううむ。アメリカもめちゃぶりしますね。
 ヤングアダルト系はなにかと低く見られるのかな? それは創造者としてどうかと思います。
 おお! 15日からですか〜楽しんでくださいね。
 魚里もすっかり映画館に足を運ばなくなりました。以前は独りでも平気だったのですけどね〜。人混みがね。
 そういえば、”Psycho-Pass”2期と「寄生獣」のアニメ始まりましたね。こちらはどちらも入りませんxx 「寄生獣」は原作読んでるのでともかくとして。「サイコパス」〜〜〜〜orz しかたないので円盤待ちです。ああ〜田舎が憎いわ!
 それでは、なんか変なテンションですがこの辺で。
 台風、明日かな〜。
 trap様もお気をつけ下さいね。
 それでは。
 おやすみなさい。
肩凝った~xx
 ご来訪拍手コメントありがとうございます。

 白衣のサイズがないからぱつんぱつんの小さなサイズを羽織って仕事しています。おかげさまで肩が凝って凝ってxx しんどいぞvv 冬になっても厚手のセーターは着れないxx まぁ、暖房が強そうだから我慢できるだろうけど。どうだろ?
 仕事には少しずつ慣れてはきましたが、やはり入力ミスが“0”にはならないなぁ………。人の名前を勝手に変換してしまう魚里がおります。たとえば“キミ”だとしたら“ミキ”にしてしまったりするんですよねxx やってしまう。前からカタカナ弱いんですが。普通に本読んでても、“トレイ”を“トイレ”と読んでしまう癖が抜けないしxx やばいなぁ。
 昨日はたくさんミスがあって、ちゃんと登録押してる? とチェック用のプリント用紙を持ってこられましたが、どう見ても「ほら」と指してるほうが入力前のデータだったんだけど………。直ってなかった? ま、まぁそれ以後はないので、いいんだけどね。
 気をつけよう。
 両隣の人のキータッチの音が早くて早くて。焦るんですよね。データを確認しつつ、打ち込む位置を間違わないかと必死で画面を見てる身には、きついぞvv このうえCODEの照らし合わせって、どうやってやってるんだ? わ、わからんxx とりあえず、タブキーを何回押したらこの位置というのを覚えこむしかないのだろうなぁ。
 しかし、突拍子もないところに突拍子のないデータを入力しなければいけない箇所があって、いつもそれはデータを打ち込んでから気づくという体たらく。う~。気をつけるしかないのだろう。
 きっと、慣れね。

 そんなこんなで、昨日はダウン気味でした。
 この調子で、土日文章を書く気力が出るのだろうか。それが心配な魚里です。


 それはともかく、最近なんとなくスフィンクスという猫に興味を持ってしまった魚里です。何で突然スフィンクスなんだか、自分でも謎なんですが。
 なんでだ?
 毛のないニャン子なら人間にぺったりくっついてくれるかもしれないと、安直な考えのせいかもしれない。基本、魚里はペットに服を着せるのは好きじゃないんですが。スフィンクスほどつるつるのニャン子はやはり冬は防寒、春夏秋は紫外線避けに着せないと駄目なんかもしれないなぁ。
 あくまで興味でしかないので、飼う気はほぼ“0”なんですけどね。だって、お値段80万円ってあなたxx 誰が飼えるって?

 以下、レスです

 ななしさま

 こんばんは~♪
 ありがとうございます! 正社員目指してガンバ! ですね。
 バスオイルを柔軟仕上げ剤の代わりに使うのですか。それは、しゃれてますね~。
 素敵な使用方法をありがとうございました!
 それでは、またのおいでをお待ちしております。
 今日も一日おつかれさまでした。
突発SS。
 拍手ありがとうございます。嬉しいです♪ レスは後ほど。

 唐突に思いついたSSですが。唐突に思いついたせいで、内容は今一です。久しぶりの高x金のつもりなんですが…………xx そんなわけで、とりあえずこちらに一旦アップです。一応原稿用紙12枚程度。三人称と一人称の混在文になってしまいましたxx
 少しでも楽しんでくださればいいのですが。

*********
「あれ?」

 ふと気がつくとまったく知らない場所にいた。

 いや、まぬけな台詞だけど、マジだったりする。

 まえにテレビで見たブラックオパールのような空は、よくよく見れば、葉の茂りでさ。

 どうやら、オレはどこぞの森か林か山か、そんなところにいるらしい。

 有名な自殺の名所じゃなければ、ま、いいか。

 そのうちどっかに辿り着くだろう。

 いたって暢気に構えてしまった。

 う~ん。どうやらそれは、ここが現実味に乏しい場所だからかもしれない。

 夢かもしれない――――。

 それがオレの本音だったりするわけだ。

 えと、オレの名前は―――――――と、考えてちょっと焦った。

 思い出せないんだもんよ。

 いくら夢でも自分の名前を思い出せないってことがあるか?

 首をひねる。

 でも、ま、いっか。

 オレってば、どうやらとことん楽天家らしい。

 あまり人が踏み分けた気配のないところなのに、すいすいと歩く。

 う~ん。

 石とか木の根とか邪魔になるのがないんだよな。

 地面も平坦。

 まるで現実を知らない子どもが画用紙に描いた絵みたいな感じ。

 下生え自体根っこがあるのかないのか、邪魔にはならない。

 蛇もいなけりゃ虫とかの気配もない。

 そういや、鳥とか小動物の姿もないような………。

 楽に歩けるのはいいんだけどさ。

 獣に出くわさないのも助かるんだけどさ。

 そんなことを考えながら、結構歩いたと思う。

 いきなり視界から木々が消えた。

 と思うと、そこは一面の緑の野原だった。

「うわあ」

 こんなとこで昼寝したら気持ちよさそう。

 そよ風に吹かれて、緑の草がさざめいてる。さざめく葉は太陽を反射して、きらきらと輝く。

 けど、この草原も、なんだか変だった。

 しゃがんですかしてみたけど、デコボコがないんだよな。

 ほら、犬とかの排泄物がある所は、ない所より草が成長してたりするじゃん。それがない。

 まるで誰かに管理でもされてるかのように、ぜ~んぶ同じ背丈なんだ。

「放牧地か?」

 いや、それだと放されてるモノがいないのがおかしい。

「草刈場?」

 そういうのがあるかどうかは知らないが。だとしても、デコボコはある気がする。

 それになにより、一種類しか草がないみたいにも見えるんだ。

 それに、やっぱり、羽虫とかが飛んでいない。

 管理されつくされた実験場なんだろうか? 気持ちがいい場所なのに、なんだか無機質だ。

「ちょ~っと薄ら寒いかな」

 シャツの上から腕をさすった。

 その時だ。

 馬の蹄が地面を蹴るような音が聞こえてきた。

 音のほうを見れば、小さな点が段々大きくなってきた。

 ゴマが豆に、豆がトマトに、トマトがメロンに…………そうして、見る間に、目の前に五騎の人馬が立っていた。

「遅くなって申し訳ありません」

 馬から下りた西洋の騎士めいた服装をした男が、オレの前に、膝まづく。

 なんだかどっかで見たような気がする顔ぶれだ。

「王がお待ちでございます」

 オレの頭の中は疑問符でいっぱいだ。

 え~と。

 これは。

 この状況は。

 もしかして。

 なんだろう。

 変なデ・ジャ・ヴュめいたものが湧いてくる。

「そうだ!」

 オレは手を打った。

「異世界召喚っ!」

 そう。

 そうだ。

 ライトノベルとかファンタジーとかでお約束のあれだ。

 とすると、オレは、勇者………だろうか。

 オレが剣を手に、魔物と戦うのか?

 オレが?

 ひょろりと力こぶも情けない腕を見た。

 魔法が仕える?

 手を振ってみる。

 指を擦り合わせてみる。

 何も起きない。

「何をなさっておいででしょう」

 おそるおそるといったように、騎士がオレに話しかけてきた。

 バツが悪くなって、

「あ、なんでもない」

 笑ってごまかす。

「それでは、どうぞ、私の馬に」

 迫力のある馬にどうにか乗ったオレの後ろに、騎士がひらりと飛び乗った。



 それから何が起きたかというとだな。

 お約束といえばお約束。

 でっかい城に連れてかれたオレは、謁見の間かどこかで、王を待ってるのだった。

 たしか王がおまちです――って言わなかったか?

 まぁいいけどな。

 オレを連れてきた五人の騎士以外はだれもいない。

 閑散とした城だ。

 そう。

 城に来るまでも、ほかにひとの気配なんかなかった。

 これ、ほんとに、国なんだろうか。

 不安だった。

 うん。

 薄ら寒い。

 やがて、五人が膝まづいたので、オレは人が入ってきたのに気づいた。

 三段くらい高くなってる玉座に人が座っている。

 天井のステンドグラスから色とりどりに染まった光が降り注ぐ。

 黒い衣装を身にまとった黒い髪の男がオレを見ている。

 その薄い色のまなざしに見つめられた瞬間、オレはからだが傾いでゆくような気がしたんだ。

 そう。

 その色の薄いまなざしにオレは捕らわれてゆくような錯覚を覚えていたんだ。

「さあおいで」

 落ち着いた深い声がオレを呼ぶ。

 けれど、オレは動けなかった。

 少しでも動けば、この場に倒れてしまいそうだった。

 黒い衣装の袖から、白い手がオレに差し伸べられている。

「私の魔王よ」

 魔王?

 オレが?

 王の声が、頭の中で高く低く鳴り響く。

 オレがその場から動かないのに焦れたのか、王が玉座から立ち上がり、オレの目の前にやってきた。

 王はオレを抱きしめた。

 そうして。

「ようやく捕まえた」

 オレの耳元で言って、クツクツと笑ったのだ。







「先生っ」

 電気ショックで患者のからだが大きく跳ねる。

 繰り返し鳴り続ける電子音は次第に忙しなさを増していた。







 そのひとは、しずかに目覚めた。

 薄暗い室内は、ここから出ることができない彼のために居心地好くしつらえられている。

 成人することは難しいだろうと生まれたときに医者に言われた彼は、それでも生と死の間を行きつ戻りつしながら、二十歳を越えた。

 からだを起こして、ふっと微笑む。

 それだけで、青ざめた白皙に色艶がやどった。

 時計の針がそろそろ午後五時を指そうとしていたからだ。

 もうすぐ彼がやってくる。

 誰もいない自室に、彼の独り語散る声が流れて消えた。

「幸せな夢を見ていたような気がします」

 ベッドの上に起き上がりさらりと前髪が目にかかったのを邪魔そうにかきあげる。

 そう。

 それは、幸せな見果てぬ夢。

 愛してやまない三つ年下の幼馴染の夢だった。

「愛しくて憎い、魔王のような君をやっと僕だけのものにすることができた…………」

 色の薄いまなざしが、夢を反芻して眇められる。

 無邪気で明るい幼馴染に、どれだけ救われ、あこがれたことだろう。

 彼のように丈夫になりたいとの思いはいつしか、彼への思慕に変化した。

 それでも。

 同性という事実を差し引いても、自分が彼には相応しくないことはわかっていた。

「ですから。夢の中で君を僕のものにするのくらい、許してくださいね」

 毎日一度は自分のところに顔を見せる幼馴染に、そっと謝罪する。



 彼は知らない。

 彼の焦がれる幼馴染がほんの少し前、事故にあったことを。

 幼馴染の命が風前の灯であるということを彼が知るのは、今しばらくしてからのことである。



17:49 2009 09 29
19:50 2009 09 29
********* ということですが。微妙な死にネタで申し訳ありません。うん。ちょっとよそさまで異次元召喚物を読んでいて思いついたといいますか。あ、まねっこはしておりません! 異次元召喚物で、実は異次元というのが幼馴染の夢の中で、もう一人は信者ってルカ死にかけてるというパターンはどうだろうとふと頭に沸いただけです。 ← 腐ってますxx 微妙に高階良子さんテイストといいますか。似たような話が初期の作品にあるんですが。えとですね、プリンセスコミックスの『パンドラの秘密』って中の一編が、微妙に似てるような気がしないでもないんですが~~~~。う~ん。タイトル忘れてますが。


 昨日からの絶不調を引きずり、食欲がなかった魚里です。いくらなんでも昼一食ってやばいでしょう。
 ま、まぁ、きっと、雨模様だったからだと。
 そんなわけですから、思いついた話は暗めです。しかたないかな。

 以下レスです。

 trapさま、こんばんは~♪

 虱マフ………死骸から剥いでますが。痒いですxx 失礼しました。

 ご心配おかけしました。申し訳ありません。ご覧の通りまだ少々引きずっておりますが、そのうち立ち直れると思いますので暫く、生暖かく見守っていただけるとありがたいです。
 蕁麻疹ですか。それは、trapさまも大変ですねっ! ストレスは、怖いです。くれぐれもご自愛くださいませ。全身が痒いのは、拷問とも思えますからね。辛いです。お大事になさってくださいね。

 推理ゲームは詰まってしまうので、向いてないようです。むかしむかしのファミミコんのゲームでもここ怪しいと思ってクリックしても進まないパターンに陥ってしまうのでした。所詮、感性のみの女ですからxx 難しいですよね~。ロジックって。

 あれだけあらかさまに仮面が出たら、怪しむしかないのではないかと。高遠くんの変装能力って高そうなんだけど、不精してる時が多すぎですよね。どう考えても怪しいだろうという風情で堂々と出てくるんですから。バレバレ………。ファンとしたら胃が痛くなります。あのゲームはストーリーはまだわからないので、犯人かどうかも謎ですが、彼が高遠くんなのは間違いないような。いや、それ自体がトリックってこともありえますが、情報が少ないですからね。
 所詮、推理物の悪役(?)に嵌った人間は、寂しい思いをするのはわかりきってることですが。諦めきれないxx ファンですからね。

 メガネさんは、若作りでしたvv 30未満で加齢臭は………まだないと思いたいですがvv ま、まぁ男のひと独特の匂いというのは否めませんかも。
 そういえば、男のひとって、他人の加齢臭気になるのかな? 加齢臭――って騒いでるのって、女性だけな気がするんですが、そうでもないのかな? 誰しも年齢を重ねると仕方ないことなんですけどね。
 奥さんに言われると、奥さんにしてみたら軽口のつもりでも、旦那さんにはショックですよね。特に、10離れてると、少しは年齢差を気にしてますか。オシャレですもんね。いや、スタイリストかな?

 今ちょっと、オジサンの着物姿ってどうだろうと、妄想中です。似合いそうなんですが、文字じゃ和服の男の色気って書くの難しいです。どのパターンで着るのかも、ちょっと謎なんです。ご両親にご挨拶で着物――――って、畏まりすぎで浮きまくりでしょうし。浴衣の季節は過ぎてますし。正月でしょうか、やっぱり。初詣に誘いに来るのですねきっと。

 お家になんども行ってはいるのですが、やはりお家に入っちゃうのとでは違いますよね。
 旦那さまの本性がマイホームパパだとは、おそらく誰も予断しなかったのではないかと。
 マイホームパパ。昇紘さんには似合わないことこの上ないですね。
 マイホームパパとなっても、オジサンはおじさんですけどね。

 あーちゃんの将来はもうレールが引かれてると思われます。お勉強が大変ですよね。外国語は必須だし。オジサン、スパルタっぽいです。留学は決定事項ですね。冬休みとか夏休みとか春休み、なんのかんので外国に出かけてそうです。別荘有りそうだし。しーちゃんも行くんですね、きっと。でもって、基本忙しい両親に代わってイクちゃんとオジサンが親代わりなので、あーちゃんの補佐をするんだとかってきめてそう。芸能界入りは、ないかな。ず~っと一緒っぽいですね。でも、この二人に恋愛感情はナッシングでvv


 それではこの辺で。
 どうぞ、ご自愛くださいませ。
 魚里も、がんばります。ありがとうございました♪
大吉
 コメントありがとうございます♪ レスはこの後に。

 最近更新してないので、ちょっとだけ書いてみたのですが、今一です。自分でも釈然としない話になりました。文体も、内容も、首を傾げるできでたるい感じですが、遅くなったはじめちゃん誕生日話ですので、こちらにアップ。タイトルは決めてません。
 少しでも楽しいと思ってくださると嬉しいです。

***


 暑い。

 滴り落ちる汗に、不快指数が上がる一方だった。

 待ち合わせの駅前広場は夏休みだからか、いつもより人混みが大きい。

 空の青さがヤになっちまうぜ―――

 キャップを目深にかぶりなおして、オレは腹を括る。と同時に諦めた。

 いや、ほら、あそこ。

 このくそ暑いのにサマージャケットをしっかり着こなした男が、オレに気づいて手を振った。

 派手な動きじゃないってーのに、人目を自然に集めてしまう。

 それまでの気配の断ちかたとは、正反対だ。

 え? ってはじめてあいつのことに気づいた感じで、同じく待ち合わせをしているんだろう女の子やおねーさんたちが、頬を染めて凝視してる。

 中には、自分から進んでナンパしようとするツワモノもいたりして。

 ああ、派手だなぁ。

 で、すっぱりと断られた女の子たちの視線が、あいつの待ち人であるオレに集中するわけだ。

 痛いって。

 怖いんですけど。

 鈍いって言われるオレでも、こんだけ集中砲火を浴びれば、わかります。

 すみませんね。

 あいつの待ち人が、オレみたいなガキンチョで。

 肩を落として、視線を地面に向けて、オレは、

「ごめん、高遠。待たせたな」

 それだけを言うのが精一杯だった。

「いいんですよ。突然呼び出したのは僕ですから」

 やわらかな口調には苦笑じみた響きが混じっている。

 実際笑ったに違いない。

 周囲のざわめきが止んだからな。

 いつもこうなんだ。

 舞台上での口の端を引き上げるだけの冷ややかな笑いもぞくりとくるけどな。

 こういうやわらかな口調のときの笑顔は、周囲の言葉を奪うくらい花がある。

 鼻先をかすめるグリーン系のコロンのかおりまでもがよりいっそう爽やかに感じられて、それまでの不快指数までもがどこかに行っちまうような錯覚に捕らわれる。

 でもって、オレはますます顔を上げられなくなるんだ。

「じゃあ行きましょうか」

 パンッ!

 軽い破裂音は、オレが、高遠の手を払ったからだ。

 思わずというか、条件反射というか、なんというか。ごく自然な流れでオレの肩に手を回してきたんだよ。

 人前でやるなよなっ!

 いつもだったら睨むんだけど。

 ギャラリーが多すぎる。

 悪びれもせずに、軽やかに笑う高遠が、

「あいかわらず照れ屋ですね」

 なんて、耳元でささやいて、オレは一気に体温が上がるのを感じた。

「じゃあ、とりあえず、迷子にならないようについてきてくださいね」

 譲歩してくれたのを感じて、

「わかった。悪かったな」

と、我ながらぶっきらぼうに返したのだった。





 『地獄の傀儡子』高遠遙一といえば、今や知らないものもいないだろう、世界的なイリュージョニストだ。

 そんな男が、なんでオレみたいなふつーのガキと待ち合わせしてるかって言うとだな……その、まぁ、一応お付き合いなんていうのをやってる間柄だったりするわけだ。

 もちろん、まだ、お友達だ。

 あくまでもおともだち!

 まだ――っていうのは、ちょっと複雑というかなんと言うか。ひとことでいってしまうなら、「お友達からはじめましょう」という状況だったりするからだ。

 うん。

 オレとしては、ぜひともそこでストップしていただきたいんだけどな。

 けど。

 あいつは、その、それ以上に進む気満々でさ。

 経験値がゼロのオレなんか太刀打ちできねーぜって、スリルとサスペンスな毎日だったりするんだなこれが。

 この振り回される状況が癖になったらどうしようという危機感もあるんだけどな。

 溜息。

 と、

「どうしました?」

 半歩先を歩いてた高遠が突然振り返った。

「え? いや、なんでもない」

 いつの間にやらプレイランドに入ってたらしい。にぎやかなメロディと客たちの声や、アトラクションのたてる音が、突然耳に入ってきた。

 入場まで一時間くらい余裕で待つ覚悟してたんだけどな。

 首をかしげて思い至る。

 そういや、こいつ、特別招待券かなんか持ってたような?

 だから早く入れたのか?

「さぁ、どこから楽しみますか?」

 ゲートで貰ったらしいマップを広げて、高遠がオレを見下ろした。





「楽しかった」

 絶叫系を全制覇して、オレはベンチにふんぞり返ってる。

 そんなオレを見て苦笑しながら、高遠は、

「それはよかった」

 言いながら、ジュースを手渡してくれた。

「サンキュ」
 
 気前はいいし、やさしいし、オレが女だったらイチコロ……なんだろうけどなぁ。

「これからどうします?」

 隣に座った高遠が聞いてくる。

 今日は結構オレの言うことを聞いてくれるよなぁ。いつもはどっちかっていうとわが道を行く感じで、オレは振り回されっぱなしなんだけど。

「そうだなぁ」

 空を見上げると、アトラクションが赤黒い中にきれいなシルエットを描いてる。イルミネーションもそろそろ瞬きだしている。

 昼飯食ってから来たわけだけど、かなり遊んだなぁ。どうするか。

 高遠と並んでパレードを見るって言うのはどうも、変な気がするしな。

 なんて考えてると、腹が鳴った。

「とりあえず、腹が減ったし、帰ろか」

 今日は楽しかった――と、言おうとしたオレの手をとって、

「じゃあ、どこかで晩御飯でも食べてから、送っていきましょう」

「いや、別に、送らなくても」

 最後まで言わせずに、高遠がベンチから立ち上がる。

「さあ」

 お薦めの店を予約してあるんですよ。

「へ?」

 ちょっと待て。それじゃ、オレにこれからどうするかなんて聞かなくてもよかったんじゃ?

 いつもの強引な高遠に戻った気がして、オレは焦った。

 こうなると、オレの意見なんか無視するんだよなぁ、基本。

「付き合ってくれますよね?」

 高い位置から見下ろして、にっこりと笑う。

「わかった。ひとりで立てるから」

 差し出された手を断って、オレはしぶしぶ立ち上がった。

 高遠がおごってくれる店はどれも外れがないから、美味いものが喰えてラッキーと考えを変えたオレだった。







 実際、美味かった。

 イタ飯を腹いっぱい詰め込んだオレは、結局断りきれずに高遠に家まで送られたんだ。

 街灯が一個だけある薄暗い道ぶちで、オレは、

「今日はほんと楽しかったよ。ありがとうな」

と、言って家の門をくぐろうとしたんだ。

 そのとき。

 あ? も、お? も、なかった。

 あっという間に抱きすくめられたと思うと、オレは、生まれてはじめて他人のくちびるを自分のくちびるで受けていたんだ。

 軽く触れたくちびるはすぐに離れて、オレはただ呆然と離れてゆく高遠の白く整った顔を見上げてた。

「誕生日おめでとう、はじめくん」

 高遠はそうささやくと、

「君の生まれてきた日に感謝を」

 なんてつけくわえた。

 そうしてきびすを返すと、後ろを振り返りもせずに、高遠は帰って行ったんだ。

 オレはといえば、いつまでも残るキスの感触に、その夜は一睡もできなかった。


start 19:33 2009 08 10

up  20:59 2009 08 10

***

 以下レスです。

 trapさま
 こんばんは。いつもありがとうございます。
 今日も朝、雷が鳴るくらいに荒れてました。今は止んでますね。飛行機も飛んでますし。
 我が家のあたりは何の被害もありませんでした。DVDのケースが濡れただけです。
 ご心配おかけしました~。ありがとうございます。trapさまのほうもご無事で何よりです。
 洗濯物干せませんね。家干しです。
 湿気だけあるって言うのは、雨が降るよりも過ごしにくいですよね。じっとりとまつわりついてくる湿気にいらいらしたりして。この夏はからっとした暑さとは縁がないのかなぁ?

 本を読むことを禁じられた世界―――いやですねぇ。決められた本だけというのも嫌ですが、本がないのは最悪です。
 映画化は、できにばらつきがありますよね。エンデが「ネバーエンディング」で激怒(?)したのも有名な話ですが。原作つきの話はできれば原作に忠実に作ってほしいです。

 喜志さん…………「黒い家」の方ですね。短編集だそうですが、手に入るといいですね。
 「信長 戴冠せるアンドロギュヌス」も2002年作だそうで、なかなか発見できませんxx

 今日は簡単になっちゃいましたが、この辺で失礼しますね。
 それでは、おやすみなさいvv
小吉
 いつも、拍手ありがとうございます。
 嬉しいです♪
 しかし、なんでなんだか、きちんと拍手に反映されない場合がありまして、魚里には謎なんです。ご容赦ください。

 拍手のお返事、こちらで失礼します。

 SOさま。
 こちらこそ、はじめまして。
 毎日のようにお出でいただいて、ありがとうございます。嬉しいです♪
 最近は、ひところのような更新は無理になってきましたが、せめて一ヶ月に一回くらいは更新できたらいいなと………悲しいことを考えております。
 金田一君も書きたいのですが――あれもこれも筆が止まってて、申し訳ありません。
 十二国記――興味を持っていただけて、嬉しいです。昇x浅、ツボでしたか。よかったです。原作がああなので、どうかなぁと、最初はびくびくものだったのですが。アニメになると浅野君がアニメオリジナルだから、昇紘さんもまぁほぼオリジナル設定ですし。オッケーですよねと、開き直ってみたり。あそこまで美丈夫っぽいキャラにされると、邪な魚里は~~~悪役好きなだけにどうしても、無視できませんでした。あれは、むしろ、黒幕まで行けそうなキャラ設定でしたもんね。あとは、浅野君が昇紘さんの私邸か官邸をふらふら歩いてて、昇紘さんを見て立ち止まるシーンとか。あれは、絶対狙ってるに違いないと、感じた魚里でした。う~ん。
 いえいえ。こちらこそ、うちのサイトはもしかしてコメントとか気軽に書き込みにくい雰囲気があるのかもしれないと、ちょっと悩みどころなので、お気になさらずに。
 お気楽にいらしてくださいね。
 えと、掲示板のリンクは大丈夫なようです。
 それでは、嬉しさのあまりレスが長くなってしまいましたが、この辺で失礼しますね。
 ありがとうございました♪
それは桜の降る中で 2
 花の匂いのまじる風が、さやさやと、通り過ぎる。

 一休みと、思い思いの場所に腰を落とした侍たちが、汗を拭き、水を飲む。

 少年は、差し出された水の注がれた器を手に、ぼんやりと、空を見上げた。

 そう。

 十年前。

 こんなふうに、自分は、なにかを、見ていたのだ。

 なにか、いや、誰か――かもしれない。胸が引き裂かれるような痛みとともに、少年は、思い出す。

 誰――だっただろう。

 そう。

 誰か―――――だ。

 花びらの降りしきるなかで、空を駆けてゆく、誰かを、自分は見送っていたのだ。

 とても、恋しい、とても、あたたかな、存在を。

 すこしずつ。

 少しずつ。

 心の奥底に硬く結ばれていた何かが、ほころびる花のように、ほどけてゆく。

「どうなさいました」

 そろそろ駕篭に――と、近寄ってきた侍が驚いたようすに、少年は、はじめて、自分が涙を流していることに気づいた。

 去ってゆく背中。

 その、とても恐ろしく、頼もしく、何よりも慕わしかった、背中が、春霞のなかに、とけてゆく。

 それを追いかけられない自分がもどかしく、そうして、呪わしかった。

 あの、十年前の、最後の記憶よりも、前の―――――――

 少年のくちびるが、声を、かたちづくる。

「なにかおっしゃられましたか」

 侍が首を傾げたその時、一陣の強風が、吹きぬけた。

 桜が身をよじり、花びらを撒き散らす。

 白くあたたかな、花の雨。

 降りしきる花びらが、視界を閉ざし、再び開いてゆく。

「遅かったな。おれ、待ちくたびれちまったよ」

 気配なく現れたその存在を、ひとと表現してよいのか。すらりと丈高く様子のよい青年が、いつの間にか、少年の背後に佇んでいた。

 侍たちは、動けない。

 その場で動くことを許されるのは、ただ、桜と、少年、それに、新たに現れた、その存在だけなのだというかのように。

 少年は、振り返る。

 振り返り、そうして、自分よりも高い位置にある、その、金の双眸を、見上げた。

「捨てられたのかと思った」

 その言葉に、金の瞳の主は、ほほえんだ。

「私が、君を、ですか」

 形良く白い手が、少年の頬を両側から、包み込む。

「用事だかなんだか知らないけど、人間に、十年は、長すぎるよ」

 少年の鳶色の瞳が、金色の瞳を見返す。

「気をつけましょう」

 次は、ないですけれどもね。

 青年の最後の言葉に、少年が、首をかしげた。

「君を、二度と手放したりはしませんよ」

 そのための十年だったのですから。




 またもや途中です。終われるのかな??

 きんだいちしょうねんのDVD届きました。思ったより高遠君率が高くて、うはうはな魚里です。でも、まだ、観てないですけどね。書き下ろしイラスト、いつきさんも佐木少年もいて、ちょこっとうれしいですね。
 
それは桜の降る中で
 立派な馬が前後をゆるやかに歩く。

 間に挟まれ守られているのは、黒い漆塗りの駕篭である。

 細いあぜ道の両側には、村人たちが平伏する。

 一行が通り過ぎた後には、頭をあげた村人たちのささやき交わす声。

「あの子もえらい出世だな」

「もともと聡い子だったからなぁ」

「ご領主様に気に入られたんじゃあ、村長もあきらめるしかないしな」

 涙ぐんで見送る、村一番の器量よし、村長の一人娘を、ちろちろと見やる視線は、一様に同情深いものだった。

 十年前、村の近くで記憶を失っていた少年は、とても頭がよく、人当たりもよかった。彼は、成長するに従って村長の娘と仲良くなり、やがてふたりは夫婦になるだろうというのが、村人たちの噂でもあった。村長も、聡い少年を気に入っていたし、どこにも、問題はないようだったのだ。ただ、少年は、そういう村人たちに、『そんなことないって。おれは、捨て子だぜ』と、返していたが、そこは、謙遜だろうというのが、大半の村人たちの見方だった。

 少年の聡さは、村だけでは納まらず、やがては少年の聡さを耳にした領主が、なにかと難問を持ちかけ、それをみごとに解いて見せる少年を、ついには、城に、召したのだ。

 半ば以上は、ごり押しではあったが。誰が、領主に逆らえるだろう。

 少年は、ぼんやりと、駕篭の中から、小窓をすかして、村を振り返っていた。

 捨て子の自分を卑しめることなく育ててくれた村人たちが、遠くなってゆく。

 ありがたいと思う反面、けれど、なぜだか、自分は、彼らに、隔意が、あった。

 なぜなのか。

 寂しい。

 けれど、どこかで、ホッとしている自分がいる。

 なくした記憶と関係があるのだろうか。

 わからない。

 田んぼの稲が、きらきらと光をはじいている。

 春の、匂い。

 春。

 桜の季節に、自分は、桜の木下で、ぼんやりと立っていたのだと言う。

 その桜の木まで、もうじきだ。

 なぜなのか、心が急いた。

 むかしから、十年という区切りの歳月が、心の奥深くに、わだかまっていた。

 十年すれば―――なにがあるのか。

 なにが起こるのか。

 わからないなりに、自分は、それだけの歳月が過ぎてゆくのを、恐れていたのか、それとも、心待ちにしていたのか。

 十年間、できるだけその桜の木は、避けていた。

 村の入り口近く、林の奥にある、古木だった。

 白い、みごとな花が咲く。

 十年前の、記憶は、それをぽんやりと見上げていた自分。

 降り注ぐ、桜のはなびら。

 そうして――――――

 そうして。

 何かを思い出しかけた。

 心が急く。

 なんだろう。

 これは。

 とくとくと、心が、逸る。

 林の半ばで、一休みと、馬が止まる。駕篭も、止まる。

 戸が開かれ、少年は、駕篭から降りた。

ちょっとこんな雰囲気では? 2 というか、リメイクxx
 足元を、波が洗ってゆく。

 ざらざらと、丸い小石が音をたてる。

 寒い。

 吹きすさぶ風に、拡散してゆく白い息。

 今にも雪が降りそうな空の重さ。

 ここに君がいてくれれば――――

 自分の思考に、笑いがこぼれる。

 厭な笑い。

 君は、いない。

 そう。

 どこを探しても、もはや、君という現象は、存在しないのだから。

 思い出すのは、些細なやりとりだ。

 彼は、居間で、テレビを見ていた。

 その背中を眺めながら、

『君が、もし、誰かに殺されれば、ぼくは、必ずその誰かを、殺しますよ』

 そんなせりふがするりと口をついて出たのは、彼の見ていた番組が、復讐譚のミステリィだったからだろう。

 ぎょっとして振り返った鳶色の瞳に、ぼくは、自分が映っているのを見て、ほっとする。

 君は、いつも、どこかへ消えてゆきそうで、不安でたまらなくなるのだ。

『すぐ殺すだのどうだのって………あんた、物騒すぎ』

 だいたい、誰がオレを殺すって? ここにはオレとあんただけじゃん。

 そう言って笑った顔が、あっけらかんとしすぎていて、かえって、心配になる。

『ぼくには、敵が多いですからね』

『しかたないよなぁ。これまでのあんた、考えたらさぁ』

 あっけらかんと言い放たれて、少しだけ、ぼくは、過去を振り返った。

『ぼくの前では、天国の門も閉ざされるでしょうね』

 ぼくの両手は、赤く濡れている。

 たとえ、改心したとしても。ぼくが屠ったも同然の、あまたの犠牲者たちの上に、今のぼくは、あるのだから。

『こんな幸せな時は、ぼくを不意に、震えさせるのですよ』

 本音だった。

 こんな時間がいつまでも続きはしないだろうと。

『あんたさぁ………』

 ちょいちょいと、ぼくを手招いて、彼は、ぼくを抱きしめた。

『今日は、特別――だかんな』

 照れ屋な彼の特別―――――彼の体温を感じながら、ぼくは、思わず、そっと、彼の額にくちづけていた。

『まるで、聖母さまのようですね、君は』

 かつて、見た記憶のある、キリストを抱くマリア像の自愛に満ちた表情を思い出して、それが、彼と重なるような気がした。

 そんな彼の表情に、ぼくは、どうしようもないくらいの切なさを覚えていた。

 そうして――――

『神であろうとなんであろうと。ぼくから君を奪うものは、容赦しませんから』

 そう宣言するぼくに、彼は、あきれたような、あきらめたような、複雑な表情をして、

『あんたって、時々、オレよか年下に見えるよな』

 そう言ったのだ。





 あの二日後、彼は―――――





 以前彼と来たときには、ここは、まぶしいばかりの、光にあふれていた。

 けれど、今。

 光は失われた。

 ぼくの心は、冷たく、凍り付いてゆく。

「雪―――ですね」

 頬に触れてとけていったひとひらの雪が、まるで、彼との最後のくちづけのようで、ぼくは、目を閉じずにいられなかった。



 ふと、背後にひとの気配をかんじたような気がして、ぼくは、振り返ろうとした。

 しかし。

 それよりも速く、

 ―――まったく。探したじゃないか。

 紛れもない彼の、怒った声。

 ――――あんたって、けっこう粗忽だよな。

 けれど、これは、ぼくの、願望。

 何度、同じことを繰り返しただろう。

 ひとの気配は錯覚で、振り返っても、彼はいない。

 それでも、振り返らずにはいられなくて。

 やっぱり、ぼくは、振り返ったのだ。

 満面笑顔の、彼を、求めて。



 そうして、ぼくは、そこに―――――



 ――――――はじめ。

 ――――――迎えに来たよ。

 光を帯びて、彼が佇む。

 ぼくに差し出してくる、その手を、握り返すのに、どれほどの勇気が必要だったろう。

 ぼくは、はじめを抱きしめた。

 あの日と同じように、はじめの額にくちづける。

 抱きしめ返してくれる、はじめの腕に、現実を感じながら。





 浜辺に佇む老人が、痛ましげな表情をして、十字架をひとつ、指で描く。

 青いビニールシートのかけられた異邦人の死体が運ばれてゆくのを、ただ黙って、老人は見送っていた。





***********おしまい

 あまりに気になる表現が多かったので、一気に書き直してしまいました。が、こんな話xx
 あいまいなラストにしたかったのですが、結局、ちょっち悲惨なラストになってしまいました。
 すみません。しかも、最近魚里が書く高遠君は、みょうに、乙女――かもしれません。あくまで、高x金なんですよっ! 主張!
 少しでも、楽しんでいただけると、御の字なのですが………ドキドキ。
ちょっとこんな雰囲気では?
 足元を、波が洗ってゆく。

 ざらざらと、丸い小石が音をたてる。

 寒い。

 吹きすさぶ風に、拡散してゆく白い息。

 今にも雪が降りそうな空の重さ。

 ここに君がいてくれれば――――

 自分の思考に、笑いがこぼれる。

 厭な笑い。

 君は、いない。

 そう。

 どこを探しても、もはや、君という存在は、ありえないのだから。

 きっかけは、些細なやりとりだった。

『君が、もし、誰かに殺されれば、ぼくは、必ずその誰かを、殺しますよ』

 ぎょっとして振り返った鳶色の瞳に、ぼくは、自分が映っているのを見て、ほっとする。

 君は、いつも、どこかへ消えてゆきそうで、不安でたまらなくなるのだ。

『すぐ殺すだのどうだのって………あんた、物騒すぎ』

 だいたい、誰がオレを殺すって? ここにはオレとあんただけじゃん。

 そう言って笑った顔が、あっけらかんとしすぎていて、かえって、心配になる。

『ぼくには、敵が多いですからね』

『しかたないよなぁ。あんた、派手だし』

 彼の背後に近づくと、気配に気づいたらしく振り返って、ぼくを見上げた。

『ファンも多いもんな』

 オレなんかがあんたの恋人なんて知られたら、確かに、オレ、ファンから殺されそうだ。

 にやりと悪戯そうに笑う。






 こんな感じですが。ああ、『マジシャン』シリーズっぽいですかね。
 独立短編の予定で、仕事中に浮かんできたんですけど。会話が思い出せないので、この辺でぶった切り。
 続きを書けるかどうかも、なぞ。
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