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2023/12
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in the soup 4話目 21回目
 いつもご来訪&拍手ありがとうございます♪
 『どつぼ』21回目とりあえずアップしました~。
 この間よりはがんばって、20枚くらいの量かなぁ。ま、まぁ、量を書けばいいってもんでもないんですけどね。
 相変わらず尻切れっぽいしな。
 けど今回は、後半イクちゃんがどうにかメインで登場です。アドニスはまた消えてます。痛みには強くても、内的な疾患には弱いのだろうか。

 ひたすらにイクちゃんは可哀想です。けど、エンリケが微妙にへたれせめになってます。クリスが影で活躍しまくり。イングロリアはちょこちょこ動いてるようです。一番怖いおじさんの怒り。
 こんな感じかなぁ。

 エンリケをもすこし激情のままに行動するタイプにしたかったのですが、そこまでおじさん似にしたら可哀想かなぁと
なんとなくへたれ気味に。天然へたれって、これまでいたのだろうか………。オンとオフが違い過ぎですよ~エンリケ。

 少しでも楽しんで頂けると嬉しいです。
 あ、20回目に文章がへんなところがありましたので、直しました。あれじゃあ、ちょっと、やばいですよね。肯定と否定の文章が逆になってたからなぁ。
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『どつぼ』20回目アップ + バトン(みてしまったのでvv)
 いつもご来訪ありがとうございます♪

 雨が降り出したと思ったら、すっごいカミナリ。うわ~怖い。
 大気がすんごく振動してます。
 雷光が凄いです。
 落ちませんように!

 どうにかこうにか、『どつぼ』をアップ。
 ただし~原稿用紙換算にして9枚程度という短さ。
 郁也くんはほぼ登場しておりません。あくまでアドニスのままだしね~。ねてるし。
 えと、前々から出るだけは出ててオリバーという名前しか出てなかった支部長さんのフルネームがどうにか。
 オリバー・イングロリア。なんか名前負けしてそうな名前ではあります。メインじゃないしね。でもとりあえずチョコチョコ出てくるので、フルネームを出しておこう。イタリア系の名前は、頭の中にほぼないので四苦八苦です。
 なんだか、ますますエンリケが天然になってきてるような。その分、クリスが~かっこ良くなってる? 再登場は予定のうちです。あのまま逃がしただけじゃデッドエンドってクリスには判ってますからね。
 郁也くんに至ってはおそらくパジャマのままだし、エンリケも資金がおそらく足りないというか、カードを使うとすぐ足がつくものね。換えの服もいるでしょうし。潜伏先も必要です。
 この後どうするかで、おそらくまた、エンリケの思いもよらない天然ぼけが発露しそうでヒヤヒヤしてる魚里です。もそっとクールビューティーな予定だったんだけどなぁ。どこで狂ったのかって、19回目かxx
 それでは、少しでも楽しんで頂けますように。


◆【好きなものバトン】

■□ルール□■
・見た人は全員やること
・最後に1つだけ、質問を付け加えてもOK!
 というのをご来訪くださった某ブログさまで見てしまったので、とりあえずルールに従ってみることにした魚里です。

◆好きな果物
 果物~あまり食べませんが。ざぼんとか文旦かな。顔ほどもある大きくて丸い柑橘類。鹿児島や高知が有名かな。

◆好きな野菜
 ネギとか春菊とか大葉とか茗荷とか……香草系が好きだなぁ。
 セロリやパセリもニンニクやショウガも好きです。これも香草かな?

◆好きな飲み物
 ルーチンがあるのですが、今はコーヒー党。
(コーヒー、紅茶、チャイ、緑茶 で不定期にルーチンしてるようです。嵌ってる期間も不定期)

◆好きなお菓子
 チョコレート。お菓子の中じゃ至高です。

◆好きな季節
 冬。

◆好きな月
 名前が好きなので、十六夜の月。
 それとも、12ヶ月の中から? ううむ。11月かなぁ。特にないかもしれない。

◆好きな日にち
 特にない。

◆好きな曜日
 土曜日かな。

◆好きな時刻
 考えたことがない。

◆好きな数字
 4とか……。

◆好きな漫画
 最近4コマ漫画が好きだなぁ。
 『ポヨポヨ観察日記』『わたしのお嬢様』『派遣戦士山田のり子』『とりぱん』
 ストーリー系だとマイナーかも。
 『エロイカより愛をこめて』『wonder!』『fantasium』『ピアノの森』『辻占』『外科医東盛玲の所見』この辺まだ続いてます。
 完結してるのだと、『犬神』『ZOOKEEPER』『臨床心理士 聖徳太一』『残酷な神が支配する』『ポーの一族』『ご町内のミナさん!』か。完結してるほうが多いかな好きなのって。

◆好きなアニメ
 最近再び嵌ってたのが、『サイボーグ009』で、はずしちゃいかんだろうが、『金田一少年の事件簿』と『十二国記』。

◆好きなTV
 『ぽちたま』『相棒』かな。

◆好きな芸能人
 生きてる人……織田裕二
 お星さま………天地茂、月形龍之介
 外国……………ラルフ・ライアック アンソニー・ホプキンス

◆好きな声優
 渋い声のひと。

◆好きな言葉
 なるようになるさ。

◆好きな四字熟語
 思いつかない。

◆好きな顔文字
 使わない。面倒だもん。

◆好きなキャラクター
 高遠遙一

◆好きなCM
 CM見るほどテレビ見てないxx

◆好きなゲーム
 単純パズル系かなぁ。
 今は、英検に嵌ってる。

◆好きな映画
 『アマルフィ』、『K-20』、『水戸黄門 天下の副将軍』……いや、好きなんですよこれ。渋い。
 『パンズラビリンス』、『100年後』……これはラストすっきりvv

◆好きな音
 水晶が鳴るようなキラキラした音。

◆好きな形
 カボション。

◆好きな人
 ううむ。

◆これだけは譲れない!
 カップリングvv

◆お疲れ様でした♪
 おつかれさま。
『どつぼ』19回目
 いつもご来訪ありがとうございます♪

 やっとこやっとこ、『どつぼ』19回目をアップです。
 原稿用紙にして12枚に足りないかな~ってくらいの量ですが。ご容赦。
 しかも、郁也くんはほぼ登場しないという。最後にアドニスがちょろっと出るくらいです。
 絡んでほしい人が絡まないから、なかなか動きが進みません。
 前回の少々間抜けな感覚から抜け出せていたら良いのですが。そこを弄るのに四苦八苦しましたvv こんなことは書かないほうが良いのでしょうが、ま、覚え書きかねてますからね。
 前回、イクちゃんは何日経ったんだろうって考えてましたが、実は、それほど時間は経っていませんでしたって感じでゴー!
 イクちゃん的には、もう、時間の感覚もあやふやということで。
 ま、あ~んなことされてたらねぇ、そうなるでしょう。
 おじさん、自棄気味です。
 クリスをイクちゃんに会わせるから、イクちゃんが鍵を貰っちゃうんですよ~ってことで。
 クリスにしても、時間はさしてなかったって感じでしょうかね。
 エンリケは、なんだか諦めモードっぽいかな。そこにイクちゃんが来たので、ちょ~っと天然ぼけが露呈vv アドニスは人の思いもよらない面を見せてくれるキャラなようですが、発熱してますよ。しかも結構高そうです。気をつけないと。
 さて、脱出行はどうなるのやら。
 あまりシャープな展開にならないなぁ。
 こんなでも楽しんで頂けると嬉しいです。

 昨日撮った写真で、春の野っ原。一眼レフなんて持ってないので、ただのべたですが。風になびく草を撮りたかったんですけどねぇ。腕がないからvv
haruno.jpg

in the soup 4話目 31回
 いつもご来訪&拍手ありがとうございます。

 昨日はことえり機能を見つけてちょっと舞い上がっていた魚里です。買った後になって、単語登録機能がないって人づてに聞いて、人名登録が出来なくて不便だったんですよね~。それが、いろいろと弄ってて、登録機能があることに気づきました。あれ? バージョンアップしたときに出来るようになったのだろうか。とりあえず、人名だけを登録。一字ずつって面倒だったのですよね~。へ~んな変換になるときもあるし。
 だいたい、「実際」って変換しようと思うと、「じつさい」って入力しないとダメなんだもん。「じっさい」だと「十歳」になっちゃうのよ~。変でしょう? 自分が間違ってるのかと思って、国語辞典引いたもの。やっぱり、「じっさい」で合ってましたよ~。う~む。

 昨日の夜12時近く、茶々丸と魚里しかいない部屋で、魚里の耳元に「ふー」と溜め息をつく気配が。びくっとなりました。外の声かなぁと耳を澄ませたのですが、外では足音もなかったのです。ドキドキとなっちゃいましたが、茶々丸は魚里のベッドの上でくうくうと眠りをかぶってますし、まぁいいかと、そのままネタ魚里でした。ううむ。

 さてさて、この辺で、悩みつつ書き足してる『ドツボ』にしますね。
 少しでも楽しんで頂けると嬉しいですが。



***** 31回目








 気が狂うと思う。

 狂えばいいのにと、願う。

 全身が焼けただれるように痛い。

 喉は、声を出すことすら出来ず、腫れた瞼は、開くことさえ出来ない。

 息をしているのが、不思議なくらいだ。

 責め殺される。

 そう思った。

 恐怖に、全身がすくみ上がった。

 訳が分からないまま、手首をロープで縛られて、状況を理解しようとする間もなく、鞭がからだを引き裂いた。

 痛みから逃れようと思っても、手首の縄がそれを阻む。

 あげくの果てに、酷く抱かれた。

 あれは、酷い行為だった。

 つけた覚えがないというキスマークを、『誰につけられた』、『エンリケか』と、詰られ、慣らされることもなく貫かれた。

 あまりの苦痛に泣きわめいた郁也を、昇紘は、

『いつまで経っても慣れることのないお前が悪い』

と、そう笑った。

 慣れないから悪いと。

 慣れない自分が悪いというのか。

 あんなことに、慣れろと、昇紘は言うのだ。

 そうして、何よりも郁也に辛く思えたのは、エンリケもまた自分のことを抱きたいとそう考えているのだと言われたことだった。

 『馬鹿が』と、嘲られたことだった。

 そんなことあるはずがない。

 そうだ。

 エンリケは確かにいつからかやさしくなった。けれど、それが、昇紘と同じようなことを考えているからだと、そんな馬鹿なことがあるはずがない。

 エンリケが、自分のことを抱きたいと思っているなどあるはずがない。

 そんなことあっていいはずがない。

 そうだろう。

 自分はどこにでもいるただのガキなのだ。

 そんなものを抱きたがる男など、そんなにいるはずがない。

 いていいはずがない。

 なのにあの男は自分を抱くのだ。

 なのに、あの男は自分のことをエンリケも抱きたいと思っていると言うのだ。

 伸ばされる昇紘の腕が、エンリケに変わる。

 寄せられる昇紘の顔が、エンリケに変わる。

 熱が見せる悪夢に、郁也は何日も苦しみつづけた。



 ひとの気配のない静かな部屋で,郁也は目覚めた。

 上半身を起こすと、くらくらと視界が回る。

 いったい何日眠ったのだろう。

 上掛けの上にあったガウンを取り上げ,袖を通す。

 それだけの動きに、めまいが呼び覚まされた。

 治療はされているらしく、包帯が巻かれている。それでもまだ塞がっていない背中の傷は、痛む。

 背中がどんなになっているのか、怖くて確認する勇気も出なかった。

 前の時よりも、一層酷い痛みに思えた。

 錯覚なのか、現実なのか、それはわからなかったが。

 燃えるように痛いのだけは、真実だ。

 郁也は深い溜め息をついた。

 幸せが逃げて行くのかと思ったが、今の自分のどこに幸せがあるのだろうと、そう思えば、何度溜め息をついても同じだろうと口角が持ち上がった。

 その時だった。

 ノックの音がして、返事を待たずドアが開かれた。

 ベッドの上で全身をこわばりつかせた郁也の前に、クリスが立っていた。

 差し出されたコップを受け取る。

「好きなんだろ、オレンジジュース」

「ありがと」

「冷えてはないぞ。今のお前には冷えたのはきつそうだからな」

「いい」

 ゆっくり飲めと言われて、郁也はそっと一口ぶんを口に含んだ。

 とても久しぶりに感じる甘い味に、なんだか、心が落ち着いて行くような感覚があった。

 ほっと、さきほどとは違う溜め息が、小さく口からこぼれ落ちる。

 視線をあげると、クリスが郁也を見下ろしているまなざしがあった。

「なに」

「あのな」

 気遣わしげな、何かを堪えるような、読み取りがたい感情の込められた瞳だった。

「ジュース、もういいのか?」

「え? ええとごちそうさま」

 コップをクリスの差し出す手に渡した。

 残っている液体を、クリスが煽るように飲み干す。

 それを呆気にとられて見ていると、

「あのな」

 もういちど、クリスが口を開いた。

「うん」

 なんだろう?

 ぼんやりとクリスがことばをつなげるのを待っていると、

「オレは、今日家に帰るんだ。そろそろ新学年の準備をしないといけないしな。なにより、オヤジさんに言われた。お前もわかるよな。オヤジさんの言うことは、絶対だ。逆らえない」

 そう切り出した。

 そうか。クリスは大学生とか聞いた記憶があったな。

 本当なら今頃自分も、色々と準備をするんだろうなぁ。

 遠くなってしまったごく普通の生活に思いを馳せる。

 悔しいとも、寂しいとも、不思議と思わない。

 もう、自分とは関係のない、別世界のことなのだ。そんな諦めが、郁也を取り込んで行く。

「それで?」

 苦い思いを噛み潰した郁也の耳に、

「もう俺は、君たちのことに口出しもなにも出来なくなる。オヤジさんは、俺も、君には近づけなくするだろうから。ここに来ることもなくなるだろう。だから、最後に、こんなに窶れている君に頼み事をしてしまう俺を嗤ってくれていい。エンリケを逃がしてやってくれないか」

 クリスの懇願する声が、聞こえてきた。

「逃がす?」

 記憶を辿ろうとする郁也に、

「エンリケは、オヤジさんに捕まっている。この屋敷のどこかだろう」

「なんで、エンリケが……」

 思い返したくもない記憶が巻き戻されて行く。

 男たちに押さえられているのは、エンリケだった。

 そうだ、暗くなってゆく視界の中に、郁也は見たのだった。

「でも、エンリケは」

「そうだ。エンリケはオヤジさんの信頼も厚い。けど、な。お前に手を出した。それは、信頼が失墜するほどのことなんだ」

 郁也は首を横に振った。

「違う! 手なんか出してない。出されてなんかないんだ。エンリケがオレを抱きたいなんて思ってるはずがないじゃないかっ」

 息が苦しくなり、郁也は項垂れ肩で息をする。

「なんで? なんで、あいつもお前も、オレが男に抱かれるのが当然みたいに考えるんだよ…………おかしいよ、変だ。そんなことがあちこちに転がってるはずがないだろ? どいつもこいつも狂ってるよっ」

 言わずにいられなかった。

 ずっと、そう思ってたのだ。

 けど、誰にも当たれなかった。そんな相手などいなかったからだ。

 上掛けをきつく握りしめる。

「そうだろう? 見ろよ、落ち着いて見てくれよ。オレなんか、どこにでもいるガキだ。日本に帰れば、掃いて捨てるくらいその辺に転がってる、並だよ。平均点だ。なのに、どうしてなんだよ。帰してくれよ、帰りたいんだ。元の場所に、元のオレに、戻してくれよ」

 上掛けに、こぼれ落ちる涙が染みてゆく。

「無理だよ」

 いっそ静かなクリスのことばが、郁也をより一層の絶望へと追いつめる。

「オヤジさんに目を付けられて、こうして囲われてるお前を、誰も助けられやしない。オヤジさんは、お前が思ってるよりも、はるかに権力者だ。裏社会を牛耳る力は、他の追随を許さない。そんなオヤジさんをお前が魅せたんだ。オヤジさんは死ぬまでお前を離さないだろう。もう、無理だよ。逃げることなんか出来ない。逃がしてやることだって、出来やしない。お前を逃がすことは、自分の命を賭けることだ。惨いようだけど、そんなこと、誰にも出来ないにきまってる。だから、お前に残されてるのは、多分、今の態度を最後まで貫くか、もしくは、オヤジさんを愛することだけだろう」

「嫌だ………」

 力なく首を振る。

「嫌だ。嫌だ。嫌だ………」

 頑是無いこどものように首を降り続けていた郁也の動きが、不意に止まった。

 まるでゼンマイが切れたおもちゃのようなそれに、

「郁也………?」

 クリスの手が、静かに郁也の肩にのせられた。

「それで? なんでエンリケは殺されずに捕まってるだけなの?」

 がらりと変わった口調に、クリスの目が大きくなる。

「アドニス?」

「それが君のボクに対する評価なんだね」

 くすくすと笑いながら、顔を上げた郁也が髪の毛をかきあげた。

「やっと出られたよ。あのときは、ちょっとだらしなかったからね、ボクも」

 肩を竦める。

「痛くはないのか?」

「ああ? 背中……ね。ボクは痛みは感じないんだ。だから、今だって平気で動ける」

 さっさと変わってくれてれば、痛みも感じずに済むんだけど。結構“オレ”ってば、強情だからさ。

「エンリケが殺されずに済んでるのは、DNA鑑定待ちだからだ」

「なんでいきなりDNA鑑定なんだ?」

「彼が、オヤジさんの息子だからさ」

「へぇ……そうなんだ。でも、息子って言うのが確実だったら、殺される心配はないんじゃない」

「そうだろうけど、オヤジさんの心がどうかなんてわからない。特に、君に手を出したんだから」

 瞠目した郁也が、クスクスと笑う。

「へぇ。エンリケが、“オレ”に手を出したんだで、“オレ”は、それを嫌がらなかった……とか?」

「そうだ」

「そりゃあ、最悪の展開だね。所謂骨肉の争いってヤツだよね」

 ハハッと笑う。

「笑いごとじゃない。君のことでもあるだろ」

「そうだけどね。でも、“ボク”のことじゃないからね。実感はないよ」

「そんなもんかな」

「そんなもんだよ」

「ま、それはともかくだ。エンリケを逃がしてほしいんだ」

「ボクに?」

「ボクなんかより、君のほうが簡単に逃がすんじゃない」

「時間が足りないんだ。多分、鑑定結果は、明日には届けられるだろう。けど、そのときには、俺はここにはいない。それまでにエンリケが監禁されている場所から逃がすことは俺には出来ないから」

「それって。君に無理だったことなら、ボクになんかもっと無理そうだって思わないかい?」

「ガニュメデスじゃなく、アドニスなら大丈夫さ」

「まぁ、ボクなら、あのひとの目もゆるくなるか」

 あっけらかんと言い放つ少年に、

「だから、申し訳ないけど、今夜中に見つけて逃がしてやってくれないか」

「無茶言うね」

「一応、目星はつけておいたから。悪いね」

 そう言い残すと、クリスは部屋から出て行った。

 そうしてそのまま、帰って行ったらしい。

「しかたないね」

 肩を竦めて、郁也はベッドから起き出した。

 クリスが言うには、地下の一番奥が怪しいということだった。

「どうやって逃がせばいいんだか」

 というか、あれって、エンリケと一緒に逃げればいいとかって言ってるっぽいよね。

 ふん。

 できるかな?

 ボクは別にいいんだけどね。

 

***** と、まぁこんな感じかな。ペルソナくん登場です。でもって、クリス退場。あっさり退場し過ぎかな。
クリスは、ペルソナくんをアドニス、イクちゃんをガニュメデスと呼ぶようです。おそらくふたりが乖離性だと言うことはわかっていたのでしょう。
 しかし、アドニス(笑)がメインだと、深刻さが激減しますよね。ううむ。これはやはり第二人格故だろうか。
 ますます長くなる~。
 おそらく原稿用紙300枚に突入です。
in the soup 4話目 29回
いつもご来訪ありがとうございます。

 ちょこっとやっとこ書き始めた『ドツボ』です。もう既に何回目なのか、魚里の中でもわやですが。
 しかも~思いもよらない展開に。いや、あの設定は最初から決まっていて、ラストのラストにぽっと出そうと決めてたのですが、予定が早まりました。もうかくして奥の限界かなぁ? 本当はもう少し隠しておきたかったのですが、彼の心情やら背景やらを書き込みたかったので、あえなく挫折。キーパーソンと言った理由のひとつにはこういう隠し設定があったのでした。案外バレバレだった気もしますけどね。ありがちだし。
 と、まぁ、では、いきます。

*****



 


「大丈夫でしたか?」

 月のない空の下、遠い常夜灯の明がかすかに少年を照らし出す。

 大丈夫ではないだろう。

 乱れた着衣が、物語るのは、少年が受けたであろう暴行の痕跡だ。

「だ、いじょうぶ。最後まではされなかった…………」

 震える手が、着衣を整えてゆくのを、エンリケは静かに眺めていた。

 こうして少年を身近に感じていられるのは、幸運なのか、不運なのか。

 まざまざと見せつけられた、ボスの少年に対する執着の凄まじさを思い返す。

 思い出すのは、少年の耳にピアスをつけたあの日の出来事だった。

 少年から立ちのぼっていた、体臭が甘くよみがえる。

 ボスに拘束されていた少年の痛々しいまでの震え。

 ただピアスの穴をあけるだけですよと、慰めてやりたかった。

 しかし。

 ボスの目は、よけいなことは口にするなと言っていた。

 震える少年の薄い耳たぶに手を触れた。

 そのとき、少年の震えが不思議に治まったのだ。

 おそらくはその事実が、ボスの逆鱗に触れたのだろう。

 そうして、薄々は彼の気持ちも、ボスは悟っていたのに違いない。

 あの手ひどい蹂躙のさなか、どれほど、「やめろ」と叫びだしたかったか。

 少年が微塵も快感を感じていないことが、見て取れた。

 喘ぎではなく悲鳴が耳を打った。

 感極まった顔ではなく、痛みに歪んだ顔が、その苦痛を伝えてくる。

 痛みを堪えようとソファの皮をかきむしる手の動き。

 引き連れるような足の震え。

 苦痛にのけぞる喉。

 食いしばって血をにじませたくちびる。

 悲鳴を放つために開かれたくちびる。

 眉がきつく寄せられ、つむった瞳からは涙が迫りあがりこぼれ落ちていた。

 どれひとつとっても、少年にとってセックスがただの虐待に過ぎないのだという現実が、苦く理解できた。

 そうして。

 同時に。

 少年のそんな姿に、確かに魅せられている自分がいることをも、痛いくらいに感じていたのだ。

 まぎれもなく。

 普通の勤め人とは違い裏社会に属する身には、ボスに逆らうイコール生命を賭けなければならないという現実がある。

 生命を賭けろというのなら、賭けてやろう。

 恋した者に命を賭けるなど、ロマンティック過ぎて笑えてくるが、それもまた、ひとつの生き方だろう。

 しかし、自分が恐れるのは、命を賭けることではない。

 何よりも恐ろしいのは。

 他ならぬ自分自身だ。

 そう。

 この身には、裏の社会に属して来た者の血が脈々と受け継がれている。

 ボスの手から少年を逃がせば、間違いなく、次は自分がボスと同じことを少年に強いてしまうだろう。

 救うつもりで、鎖してしまう。そうして、少年の血と肉と涙とを堪能する自分を容易く想像できた。

 自分もまた、ボスと同じ穴の狢でしかないのだと。

 少年を救ってやることすらできない自分自身を痛いほどに、感じたのだ。

 ボスは絶対である。

 そうだ。

 絶対なのだ。

 この身に流れる血を考えれば、少年に対するこの執着は、彼の絶対の遺伝の賜物となるだろう。

 趣味嗜好は、親に似るというではないか。

『お父さまが誰か、けして誰にも言ってはいけませんよ』

 そう微笑んだのは、最期のことばを告げるはかないひと。

 褐色の髪をした、エンリケの母親だった。

 全身に惨い傷を負いながら、それでも生き延びたその力強い生命力は、エンリケが五歳のときについに、失われた。

 ぼろくずのように森の奥に捨てられた血まみれの母を救ったのは、森の管理をする男だった。

 おそらくは母を害した者たちは、森の獣にでも始末をさせるつもりだったのだろう。

 東洋の血を引くのだという男が母を助けなければ、自分は産まれることはなかったろう。

 記憶を失っていた母は、死の間際にすべてを思い出し、そっと父親のことを教えてくれた。そうして、息を引き取ったのだ。

 自分はそのまま、森番の男の息子として育った。

 しかし、実の父親に対する興味は失せなかった。

 マフィアのボスであると言う、実の父親。

 どんな男なのか。

 知りたかった。

 だから。

 育ての父の死を契機に、新大陸にわたった。

 そうして、マフィアの入団試験を受けて今に至るのだ。




***** と、まぁ、エンリケさんにもそろそろスポットライトをあててないと、クリスくんの陰に隠れてしまいそうだったので。クリスくんが意外と好評なので、焦った魚里だったりしますvv クリス君も好きですけどね~。影があるタイプに弱いのよ、女ってやつはvv


 もう少し『ドツボ』を進めたかったのですが、ちょっと妹宅でワンコと遊んだりしてたので、進みませんでした。
 前から妹宅にいるワンコが半分拗ねてます。もう一匹がラブラドールなので、甘え上手というか、人間大好きというか。先住ワンコは、割食ってますね。なもので、魚里は先住くんと遊びたかったのですが、なかなか、後から来た子が魚里を離してくれませんでした。くっ! かわいいわっ! でも、先住くんと、探しに行くと、自分の相手をしてくれるとわかった途端、ワンコの遊ぼうポーズが炸裂! 口に遊び道具をくわえたままお尻を高く上げた前傾姿勢で上目遣い。しっぽは盛大に。
 引っ張りっこね。
 おっけー!
 まだまだ、君には負けないぞ!
 いつもは姪っ子たちを引っ張るワンコと力比べ。
 ふっふっふ。魚里は体重があるから簡単には負けないのだ……自慢にはならないが。引っ張ってやりましたとも! たくさん。
 二頭のよだれにまみれた魚里が家に帰ると、茶々丸が気にしてしまって、離れませんでした。久しぶりだもんね、ワンコの唾液xx
ごん   ティー

 左が後から来た子。ゴンくん。魚里のお腹でまったり。 右が先住ワンコのティーくん。ちょっとお拗ね。


29回目
 いつもご来訪&拍手ありがとうございます。

*****


 ソファの上には、疲れきったからだを放置したはずの少年の姿がなかった。

 からだの中に大人の男の爪ほどもある多面体のエメラルドを入れられて、出すことをさえ禁じられて、あの少年が動けることが意外だった。

 ぐるりと室内を見渡す。

 いない。

 澄ませた耳が、かすかな音を拾ったような気がした。

 水音のようだった。

 バスか。

 足を向けた昇紘は、郁也が自殺を図ったのではないかと咄嗟に思った。

「何をやっている。バスタブで溺れ死ぬ気か」

 声がこわばりつくのが自分でわかった。

 タブの中に腕を突っ込み、引きずり出す。

 確かな重みが腕から伝わる。

 咳き込む郁也に、少年の生を感じた。

 しかし、胸の内にこみ上げてくるのは、どうしようもない怒りだった。

 安堵を押しのけて、胸の中を占拠する。

 どうしてくれようか。

 背中をさする頭の中、その一言だけがこだましていた。

 そう。

 そのまま、郁也を思うさま蹂躙していたとしてもおかしくはないほどの激情だった。

 いつもなら全身を硬直させて自分が触れるのをやり過ごすはずの少年が、思いがけない行動に出なければ、昇紘はそうしていたに違いない。

 郁也が、まさか、自分の腕に縋り付いて来るなどと、想像したこともない。

「ごめんなさい」

「もう、出して」

「お願い」

「苦しい」

 泣きながら、抱きついて来る少年に、からだが熱を持つ。

 何を出せと願うのかに思いいたるのは、すぐのことだった。

 背中のラインをたどっていた手を、そのまま腰へと滑らせた。

 ぬれた肌が水をはじくさまが、瑞々しい。

 滑らかな手触りが、熱を煽る。

 腰の丸みをたどる手と指で、エメラルドが少年を苛む箇所を触れた。

 ほんの少し力を加えると、難なく指を受け入れる。

 少年が爆ぜるように震えた。

 くっきりとした耳から顎へのラインと、その皮膚の薄さを、歯をたてて愛でる。

 どんなに愛しいだろう。

 どうしようもない想いのまま、より深くへと指を二本に増やす。

 エメラルドの固い感触が指先に触れた。

 何が起きたのか。

 理解するまでに、わずかばかりではあったが、時間が必要だった。

 郁也が感じている。

 いつものただ食いしばるだけのうめき声ではない、喘ぐような音が、昇紘の耳に触れた。

 その音を何に例えるべきなのか。

 しかし、その感動は、

「どうしたの? 続きは?」

 ねばりつくような口調とともに自分を見上げて来る瞳の色に、破られた。

「お前は、誰だ」

「誰って。郁也だよ」

 決まってるじゃない。

 声も、顔も、からだも、間違いなく郁也である。

 間違うはずもない。

 しかし。

 その表情と言葉遣いとが、昇紘の知る郁也とはかけ離れすぎていた。

 こんな、ひと慣れしすぎた猫のような甘えた表情や声は、しない。

 昇紘の背筋が、逆毛立つ。

「こんな郁也は、嫌い?」

 くすくすと笑う。

「ああ。嫌がるボクを無理矢理抱くほうが、燃えるんだ」

 残念だね。

 ボクは別に、あなたに抱かれたってかまわないんだ。

 セックスは、気持ちがいいでしょう?

 それは、誰としたって変わらない。

 なのに。

 バカだよね。

 郁也は、好きな相手としかセックスしたくないんだって。

 そうだね。今は、誰ともしたくないって思ってるけど。

 セックスなんか一生しなくったってかまわないってさ。

 もったいないよね。

 あんなに気持ちいいことを嫌うなんて。

 だから、ボクがあなたの相手をしてあげる。

 あなたも、気持ちよくなれて、ボクも気持ちいい。

 これが、一番でしょう?

 違う?

 満面の笑みを、媚が彩る。

 からだを起こして近づいて来る郁也ではない郁也を、昇紘は、ただ凝視する。

「そうだな。おまえもまた、郁也であることにかわりはないのだろう。なら、それでいい」

「来い」

 それに向かって、昇紘は、手を差し伸べた。

「望み通り抱いてやろう」

 にっと、郁也の笑みが深くなる。

 掌にのせられた手を握り、昇紘は、郁也を抱き寄せた。



***** とりあえずこんな所かな。郁也くんが、壊れましたxx この郁也くんが何なのか~。悩みまくりなんですけどね。どっちにするか。ま、隠すほどのネタでもないのでばらしますが。取っつかれているか、二重人格か。そんな感じです。唐突に取り憑かれてはコメディにしかならないような気配が紛々と漂いますので、おそらくは二重人格になるような気がしますが。まだ、おそらくは軽症でしょう。まだ。です。この性格、リィくんですね。まさかここで登場するとは、魚里実はまるっきり考えてもいませんでした。するりと出て来て居座っちゃいました。どうしよう。この状況をおじさんが喜んでるのか不機嫌に思っているのか。それが問題ですね。ま、八、二で、不機嫌でしょう。こういうタイプをおじさんが好むとは思えないので。でも、こういうペルソナ(?)が出たということは、郁也クンにはこういうタイプになりうる可能性があったということですよね。ふむ。出たは良い物の、どうやって消すかが大問題なのでした。うん。誘い受けと女王様受けは苦手なので。
 個人的に、飼い主に懐きまくりの猫好きですがvv

 昨日の蛙の映像。あれは本当にリアルな蛙なのか? CGというわけじゃないのかなぁ? あまりに気持ち良さそうに人間の指に撫でてもらってるもので、その姿や行動が、リアルに思えないのでした。リアルだったら、すっごい可愛いと思う。両生類でも人間に懐くんだ~すごい。餌貰うだけじゃないのね。

 このところ、DVDを見まくってました。ってほどでもないかな?
 「森は生きている」「ハウルの動く城」「マルタのやさしい刺繍」「ロバと王女」「笑う大天使」の5本です。
 貸してたDVDも帰って来たので、いそいそと見ましたが。
 「ロバと王女」と「笑う大天使」は、見れば見るほど失笑がこみ上げてくるのをどうしよう。
 映像は良いんだけどねぇ。特に「ロバと王女」の映像は奇麗だ。が、なんか、いまいち魚里の中では盛り上がらない。主人公が自分が美人というのを知っているというあたりがどうも、こう、鼻につく? わからん。下働きをしてる割には、結構優雅な日常を送ってるように思えるのが、童話だ。うん。突っついちゃ駄目よ~と思いつつ。雇い主より優雅だろう。あと、王子と王女の魂だけが邂逅してデートをしてるシーンは、すっごい人間臭い気がする。人間臭いというより、ミーハーというべきか? 俗物的? な~んか、物足りない。うん。
 「笑う大天使」は、深みが足りないのね。なんだろう。必死で演技してるのに、ふざけてるように感じるのはなんでなんだ。わからんです。日本のコメディって特にこれを感じる時があるんだけど。魚里が変なのかなぁ? あと、台詞回しが変な箇所が数カ所。日本語としてなってなかろうと突っ込みたくなった。ストーリー自体も、川原さんのマンガを弄るならもっと弄り方があるだろうにと、不満がわき上がる。詰め込みすぎたのを削りすぎて、空虚になった感じ。別にアクションに拘る必要ないのになぁ。残念。どうせなら、DVD全部にダミアンストラップをつけてほしかったな。ダミアン好きだし。
in the soup 4話目 28回
 いつもご来訪&拍手ありがとうございます!

 途中ですが、書けた所までアップです。うわっxx 原稿用紙200とん枚分をあっぷしてしまった。なにをやってるんだ~xx

****


 この支部長はなんと言うのだったか。

 この地域の者に知られるだろうことは予測済みではあったが、着いてさほど経たないていどの時間差で訪ねて来るとは思わなかった。

 一見裏社会とは無縁に見える伊達男は、饒舌だ。喋らなければ損だと考えている手合いなのだろう。

 にこやかで軽い弁舌に反して、目の奥深くに満たされない心を覗くことができる。それは、目の前の男が女性を喰いも物にしてのしあがって来た手合いであることの証だ。

「それでは明日の夜、お待ちし申しております」

 野心家の目をした男を思い出しながら、昇紘は、眉間に深い皺を刻んだ。

 確かあの男だったろうか。

 クリスがそういえばと言った風に思い出してみせたのは。

 クレアの所に足しげく通っている男がいるという話だった。

 気にかけることはなかったが、立場上ではあれ自分の妻であることを望んでいるのは彼女自身なのだ。彼女がその立場を理解しているならば、自分以外と情を通じることは即裏切りに繋がるとわかっているだろう。

 分別のないことをすれば、自分がどうなるか。

 それを読み違えているというのなら、それだけの女でしかない。

 自分は、わずかの躊躇も見せず、あの女の命を奪うことができる。

 そう。

 あの女のしでかしたことを、自分は決して忘れてはいないのだ。

 わすれられるはずがない。

 あの心の痛みを。

 飢餓感を。

 飢えだ。

 そう。

 今もなお自分を苛む飢えを。

「郁也」

 主寝室のドアを開ける。

 古い飢餓を癒しながら、新たな渇望を抱かせる存在の名を呼ぶ。

 どれほど求めても、抱いても、手に入らない少年を。

 ただ一度だけ、少年に向かって告げた愛の言葉は、少年自身聞こえてはいなかっただろう。それでよかったと、今では思う。愛していると口にした途端、また奪い去られるのではないかと思えば、口にすることさえも憚られる。

 郁也がここにいるということが、それだけが現実でありさえすればいい。

 満たされることのない想いは、耐えてゆこう。

 これまでを思えば、容易いことに違いない。

「郁也?」

 
***** と、まぁ、こんな感じですね。あまりにドS度ばかりが取り上げられていたので、少しは切ない面も出しておこうとばかりにvv あざといですか? この後の展開のための布石ですね~。ま、ありがちの展開ですが。少しは楽しんでただけ増すように。

 可愛い蛙の動画があったので、アップです。
 苦手な方はスルーでよろしくです。

27回目?
 いつもご来訪&拍手ありがとうございます♪

 ちょっとだけ書けたのでアップです。が、めちゃくちゃちょっとの上に、思いも寄らない方向へと話が進みそうな? そんな不安な予感が。う~む。また軌道修正書ける可能性が高いですが。ご容赦ください。
それでは。

*****


 一番いてほしくない存在だった。

 なのに。

 郁也は、自分の次の行動を、信じられない思いで反芻した。

 なんで。

 いったい、どうして。

 空気を吸った反動で、肺が悲鳴を上げた。

 苦しさにからだを縮こまらせたその背中に、昇紘の掌が触れた。

 いつもなら、からだをこわばらせて、やり過ごすというのに。

 何が起きたのか、郁也には、わからなかった。

 信じられなかった。

 郁也は、昇紘の飽いているほうの腕に、しがみついたのだ。

「ごめんなさい」

「もう、出して」

「お願い」

「苦しい」

と、何度も繰り返しながら、泣きながら、しがみつき、そうして、抱きついた。

 誰に?

 最も嫌う相手に……だ。

 なぜ?

 どうして?

 これは、オレの、自分の意志じゃない。

 なにか、別の何かに操られているんだ。

 そう思うと、体温が下がった。

 足下が低反発マットのように不確かになる。

 ぐにゃりと、こどものいたずら書きのように、周囲の景色がすべて輪郭を崩れさせてゆく。

 嫌だ。

 嫌でたまらないのに。

 どうして、オレは、こんな行動をとっているんだ。

 目の前が薄青い紗の帳に覆われたと思った時、

 バカだよね。

 まったく。

 しばらく、眠ってなよ。

 そんな声を、聞いたと思った。



***** と、まぁ、こんな感じなのですが。これ、魚里、続けられるのだろうか? 不安だ~xx
in the soup 4話目 26回
 いつもご来訪&拍手、コメントありがとうございます♪ 嬉しいです。レスは後ほど。

 少しだけですが、「どつぼ」の続きが書けましたので、アップします。とは言いながら、この回ちょっとだけ書いてたと思ったのですが、どこを探してもテキストが見つからない。あれ? 書いたと思ったのは気のせい? それとも、間違って捨てた? う~ん。それにしても、相変わらず文字の置き換えが不自由だなこれ。
 ちょ~っとコメディテイストの話に取りかかれない気分らしく、こちらですが、少しでも楽しんで頂けると嬉しいです。

***** 26回目







「おや」

 知り合ったばかりの女性に軽く手を振って別れたクリスは、ホールのソファに腰をかけているエンリケに気づいた。

「禁煙ですよ」

と、タバコを取り上げる。

「クリスさん」

「おまえさんがタバコとアルコールとは珍しいと思ったが、火もついてないタバコとはね」

 全部貰っていいよな?

 テーブルの上、琥珀の液体の残るグラスの横、パッケージとライターをスラックスのポケットにねじ込む。

 エンリケの目の前にどさりと腰を下ろして、奪った煙草をそのままくわえた。

 クリスが指を鳴らすと制服姿のボーイがやってくる。

「お客様お煙草はお控えください」

「火はつけないつけない」

 にやけてコーヒーを注文する。

 ひらひらと手を振って、ボーイを見送る。

「なにがあった?」

 エンリケの黒い瞳を、よく似た黒い瞳が覗き込んだ。

「べつになにも」

「ってツラじゃないだろ」

 いつもすかしてるお前とは思えないよな。

「原因は、弟クン……か」

 運ばれて来たコーヒーを一口飲んで、クリスが一人語散た。

 ぼんやりと何かを堪えているかのように見える虚ろな一対のまなざしが、宙をさまよう。

「惚れた…………か?」

 かすかなまなざしの揺らぎに、クリスは答えを知る。

「堅物ってぇ噂のあんたがねぇ。まぁ、親父殿も堅物だしな。弟クンは、そういうのに惚れられるタイプなのかねぇ」

 溜め息が漏れる。

「切ないね」

 確かにタバコとアルコールでもなけりゃあ、やりきれないか。

「クリスさん」

「どうした。突然あらたまって」

「お願いがあります」

「はは。怖いね」

 頭を下げるエンリケに、クリスがおどける。

「私はもう、おそらく彼には近づけないでしょうから」

 けれど。

 あなたなら、ボスもそう嫌いはしないでしょう。



「とは言われてもねぇ………」

 火のついていないタバコがクリスのくちびるの間で上下に揺れる。

 父親たちが泊まっている部屋のドアの前で、クリスは肩を竦めた。

 ホールには専用のコンシェルジュがデスクについて、用事を申し付けられるのを待っている。

 その視線を感じながら、クリスはドアを開けた。

 玄関を模したような小さな部屋が現れ、その奥に、広いリビングが広がる。豪華な飾り付けのゆったりとした空間のどのドアを開ければ、郁也がいる寝室があるのかあらかじめ教えられていた。







「大丈夫……じゃないよなぁ」

 嘯くような声に聞き覚えがある。

 そう思ったものの、郁也は、動かない。

 今の自分の格好は、見られたものではないだろう意識はある。しかし、少しでも動こうものなら、おそらくは、今も自分を苛み続けている忌まわしい器具の存在を他人に知られてしまうだろう。

 なぜこんなものを。

 それ以前に、どうして、あんなことを。

 あの男の機嫌を量るのが難しいことは骨身に沁みてはいるものの、まさか、人前でされるだなど、考えたこともなかった。

 エンリケの目がそらされることもなく、自分に向けられていた。

 ひとに見せる行為じゃない。見られて嬉しいはずもない。なのに、あの男は、自分が泣き叫びながら無理矢理イかされ、あの男を受け入れる所を、さいごまで、エンリケに見させたのだ。

 何が原因だったのだろう。

 わからない。

 わかるはずがないのだ。

 あの男が考えることなど。

 ピアスをつけさえすれば外に出してもらえると、あんなに我慢したというのに。

 耳の痛みも、まだ苛まれている箇所の痛みも、じくじくと疼く。

「おい。郁也……だったよな? このままじゃ風邪を引くぞ」

 この声の主が誰だったか。

 ああ。

 クリスとかいったはずだ。

 義理の兄という続柄になる相手を思い出す。

 出会い頭の最低な挨拶にからだがこわばり、痛みが走った。そのはずみに無機物に苛まれている箇所が、脈動を激しく刻む。

「起きれるか?」

 目が覚めているのは、知られているらしい。

 それでも、従う気にはなれなかった。

 どうしてなれるだろう。

 クリスは、あの男の息子だというのに。

 そうだろう?

 あんな男のこどもなのだ。

 それに、クリス自身、オレにあんなことをしでかしたのだ。

 あのおかげで、オレはあの後また、酷い目にあった。

 何くれとなくいちゃもんをつけてオレをいじめることがあの男のストレス解消なのじゃないかと思えば、クリスとは関わらないほうがいいに決まっている。

 放っておいてほしかった。

 動くことを考えるだけで、ぞっとする。

「放っておいてくれ」

 やっとの思いで言ったのに、

「クーラーも効いている。サマーセーターを羽織ってるだけでは風邪を引くぞ」

 そう言って、クリスが肩に手をかけ引っ張った。

「ひっ」

 体内の異物が角度を変える。

 痛い。

 痛くてたまらない。

 出したい。

 出してしまいたい。

 けど、出したりしたら、怒られる。

 怒られるのだ。

 気絶寸前の朦朧となった意識の中で、

『私が戻るまで出すんじゃない』

 出したりしたら、酷いぞ。

 そんな風に言われたような気がする。

 泥の中に埋まったような、怠くてたまらない全身を、クリスに引き起こされて、郁也は、脂汗を流した。

「そら。バスを使うといい。換えの服がないなら、コンシェルジュに買って来てもらおう」

 Tシャツとジーンズでいいだろう。

 親父さんの趣味はフォーマルすぎるからなぁ。

「くぅっ」

 抱え上げられて、異物が動く。

 出したい。

 痛い。

 出してしまいたい。

 けど、昇紘も怖い。

 どうすればいいのか、わからなくなっていた。

「じっくりあたたまるんだぞ。夏の風邪は長引くし辛いからな」

 大理石のバスタブにからだが沈んでゆく。

 クリスがバスルームを出てゆくのを見るともなく見やりながら、郁也は、からだのこわばりがほぐれてゆくのを感じていた。

 しかし。

 からだの奥から器具がおりてくるような気配に、鳥肌が立つ。

 駄目だ。

 泣きたい気分で、郁也が力をいれる。

 刹那に走った痛みに、バスタブの中で足が引き連れるように震え、滑った。

 悲鳴を上げる間もなく、気がつけば湯の中でから天井が揺れるのを見上げていた。

 遅まきに伸ばした手が、浴槽の縁にとどかない。

 焦りが激しくなり、息が苦しくなる。

 足が滑る。

 どこが浴槽の縁なのか。

 ただ闇雲に暴れて、自分がパニックを起こしていることにすら、郁也は気づいていていなかった。

「何をやっている。バスタブで溺れ死ぬ気か」

 固くこわばりついた声は、一番聞きたくない声だった。



***** とまぁ、こんな感じ。クリスくんのキャラクターが……ベランメェ調の江戸っ子イメージに変わった気がしてなりません。いえ、単なるイメージで、江戸っ子がこういうタイプかどうかは、知りません。おせっかい焼きの下町の兄ちゃん風? ま、まぁ、いいけどね。まだクリスのキャラが固まってない証拠だなぁ。
 郁也クン、相変わらず酷い目にあってます。な、何を入れられてるんですかぁ……と慌てつつ、ギャグにしか思えないでいる魚里なんですが。シリアスに感じてもらえるかな? 不安です。
 個人的には、その辺にあった文具用品を使われてるような気がしないでもないのですが。いや、ほら、そう言うものを常日頃おじさんが持ち歩いてるって方が気味悪い気がしますよね。ただ、ホテルの寝室に、そうころころと文具用品が転がっているのかどうかという疑問が。う~む。きっとなにかがあったんでしょう。個々シリアスに考えちゃ駄目ですよ。いや、話としては考えないと駄目でしょうが。読む方は気楽に読み飛ばしてください。危ない内容ですからねぇ、ここって。
 やはり、リアルに名前を出すことにはばかりのある魚里なのですが。何をされているのかは、理解して頂けてますよね? 不安だなぁ。

 さてさて。
 この辺で、レスなど。

trapさま
 拍手コメントありがとうございます♪
 『ハウル~』音楽のためだけに買われたとは、凄いですねっ! 
 私はあの話好きですよ~♪
 カブ頭の謎が知りたくて、原作を買って読みました。二話目三話目とヒロインの妹たちの話に絡むっぽいですね。
 どうでもいいですが、昔からファンタジィやSFって三部作多いですよね。まぁ、キリがいいというのはなんかわかりますけど♪
 過去現在未来と書くのにちょうど割り振りがイイってこともあるのかな? オリジナルのほうの『就眠儀式』で計画たててたこともあるのですけどね。挫折です。やはり、男同士の話のほうが書きやすい魚里なのでした。
 どうも、女の子を虐められないのですね。女の子を過酷な状況に落とし込むのにめちゃくちゃ抵抗がある質らしいです。その反面、男の子だと結構落とし放題。なぜだ~と、頭を抱えてわめいたことがあったりします。
 それでは、この辺で。
 くれぐれもご自愛くださいね。





10:38 09/12/20
in the soup 25回目
 いつもご来訪ありがとうございます♪

 24回目とは違って、ディープな25回目です。ご注意ください。

*****


「子供でも平気であけているだろう」

 そんなことを言われても、嫌なものは嫌なのだ。

 口には出せないが、なにが嫌と言って、この男にされると考えただけで、心臓が捻り潰されるかのように痛むのだ。

「これを我慢してつけるか、首輪をつけるか――だ。選べ」

「くびわ…………」

 思いもよらない単語を、郁也は反芻していた。

「首輪がいいのか」

 昇紘の声に、我に返る。

「ち、ちがう」

 息を吐いて、昇紘が声の調子を落とした。

「ここに滞在する間、どちらかをつけると言うのなら、外に出してやろうと言うのだ」

「ほ、ほんとにっ」

 脊髄反射のようなすばやい反応に、昇紘の頬が引き連れるような笑みを描く。

「せっかくの保養地だ。そのかわり、決して逃げようとはするな」

 きついまなざしに、郁也が瞬時にして青ざめる。しかし、そのまなざしは、これまで昇紘が見たことがないほどきらめいていた。

 何度もうなづきを繰り返す郁也に、

「それで、どっちを選ぶ」

 昇紘が畳み掛ける。

「ピ、アス」

「いいだろう」

 こっちだ。

 ソファの上、昇紘が腰を下ろす隣に郁也の手を引いた。

「そんなに震えて私の熱を煽るな。今日はお前を抱くつもりはないのだからな」

「ほ、ほんとに?」

「ついたばかりだ。疲れているだろう」

 耳朶を手に器具をあてがおうとする昇紘の思いもよらない労りのこもったような声が、近い。

「抵抗するな。ピアスをつけるだけだろう」

 反射的に顔をよじろうとする郁也に、昇紘が小さく舌うちをする。

 それだけで、郁也が大きく震えた。

「待っていろ」

 立ち上がった昇紘が部屋を出て行く。

 それをぼんやりと見送りながら、郁也は深い息を吐き出していた。

 小刻みな震えは止まらない。

 血が下がってしまったような錯覚もある。

 外に出してもらえると言うのなら、我慢できる。

 そう思ったのに。

 昇紘が傍にいるというだけで、その手がからだに触れているというだけで、全身で拒絶してしまうのだ。

 怖くてたまらないのだ。

 今はまだ比較的穏やかだが、昇紘の地雷を、いつ踏んでしまうかわからない。そんな不安がある。

 あの男の逆鱗に触れようものなら、何をされるかわからない。

 外出できるというのも、駄目になるかもしれないのだ。

 外に出たい。

 もう逃げようとは思わない。

 逃げれば、父の身に何が起きるかわからない。この国と故郷の間にどれだけの距離があっても、あの男には問題にはならないに違いない。やると言ったら、やってのけるだろう。

 もう、自分のことは諦めた。

 残されているのは、ただ、絶望だけだ。

 それと、恐怖と。

 なさけない。

 男なのに。

 英語だけじゃなくしっかり語学を身につけて、将来はプロの通訳になるのが夢だった。

 条件がいいからと面接を受けなければ。こんな目に合うことはなかっただろう。

 セックスなんか痛いだけだ。

 セックスが気持ちいいなんて、嘘だ。

 からだは機械的に反応を返すけど、それが気持ちいいと思ったことなんかない。

 ただ、苦しいだけだった。

 痛いだけだ。

 気持ちが悪いだけなんだ。

 セックスなんかしたくない。

 なのに、あの男が自分に求めているのは、それで。

 自分の存在意義というのが、それだけみたいに思えてくるのだ。

「ばかみたいだ………」

 つぶやいて、郁也は肘掛に顔を伏せた。

 酷く長い時間待たされたように感じたが、実はそんなに経ってはいなかったのだろう。

 昇紘は、エンリケを連れていた。

 既に説明は終えているのだろう。

「え?」

 昇紘はソファに腰を下ろし、郁也を抱き寄せた。

「やだっ」

 思わず口を突いて出た拒絶のことばに、昇紘が郁也を膝の間に抱きかかえきつく拘束する。

「やれ」

 震える郁也の薄い耳朶をエンリケの冷たい指先が摘んだ。

 刹那、郁也のくちびるから、自身意識してはいないだろう深い吐息がこぼれた。

 そうして、震えが止む。

 ガシャン――

 大きな音がして、耳朶に熱い痛みが走った。

 そうして、もう一度同じことが繰り返される。

 終わった。

 郁也が肩で息をついた。

 ジンジンとした痛みと熱を耳に感じる。

 立ち上がろうとしたときだった。

「えっ?」

 手首をきつく鷲掴まれた。

「ひっ」

 郁也の喉が鳴る。

 疼く耳朶を昇紘のくちびるが、挟み込んだのだ。

「なんでっ」

 エンリケがまだそこにいる。

「なにがだ」

 昇紘の平坦な声に、郁也は気づかない。

「今日はしないって言った」

 涙がこみあげてくる。

「お前が私の熱を煽るからだ」

 顔を覗き込まれて、その黒い瞳の奥に、欲望と何故なのかわからない苛立ちのようなものを見出したような気がして、郁也の背中が逆毛立った。

「煽ってなんか、ないっ」

 涙がこみあげてきた。

「うそつきっ」

 勢いに任せて叫んだ刹那、頬が鳴った。

「私は裏切りは許さない」

 そうだな、エンリケ。

「はい。ボス」

「私を裏切ったものがどうなってきたか、お前は知っているな」

「はい」

 郁也は、呆然と二人のやり取りを見ていた。

 熱を持った頬に、涙が冷たい軌跡を描く。

「エンリケ、そこに立っていろ」

 昇紘の言葉の意味を郁也が把握するまでに、暫くかかった。

 理解した途端、逃げようと、もがく。

 昇紘から遠ざかろうと、からだをよじらせた。

 しかし、郁也は昇紘にすっぽりと抱えられているのだ。

 逃げられるような隙などもとよりありはしない。

「い、いやだっ」

 昇紘のくちびるや歯や舌が、耳朶を舐め舐る。

 昇紘の掌が、胸元を這う。

 昇紘の手が、郁也の顎を支えている。

 郁也の腰に当るのは、間違いなく、昇紘の欲望の滾りだった。

 拒絶を繰り返す郁也を、昇紘は無言のまま、エンリケの目の前で蹂躙しつくしたのである。


***** ということで、オジサン~~~なにやってるんですかっ! 溜息。きっと次はオジサンのターンだな。ほんっとに、いい年こいて、墓穴掘りなんだから。
 少しでも楽しんでくださると嬉しいです。
in the soup 24回目
 いつもご来訪ありがとうございます♪







 朝からの突然の慌しさが何のためなのか、郁也が知ったのは強要された着替えのあと車のリアシートに押し込められてからだった。

 昇紘が何を考えているのかわからない。

 ただ、先日言ったことばを撤回したのだけはわかった。

 昇紘のほかにクリスとエンリケが車には乗っている。

 エンリケに休みはあるのだろうか?

 ふいにそんな疑問が郁也の脳裏を過ぎった。

 秘書だとしても、休日くらいあるだろ。

 なのに、いつも彼はあの家にいる。

 住み込みなのだろうか?

 ぼんやりと助手席に座っているエンリケを見ながら考えていた。

「何を考えている」

 いきなり顎をとられて、郁也は大きく震えた。

 右隣にクリス左隣に昇紘という居心地の悪さを思い出す。

「ど、どこに………」

「気分転換だ。一週間ほどxxで過ごす」

 車で数時間くらいの距離の移動ならお前にもさして負担にはならないだろう。

 場所が聞き取れなかったが、どうせさして重要じゃないと、郁也は聞き返さなかった。どういう気まぐれか屋敷から出してもらえたことを嬉しいと思うよりも、不安に思うほうが強い。それに、向かった先でもどうせ自由はないのだろうと思えば、どうでもよくなる。場所は変われど、することはなんら変わらないのに違いないのだ。

 クリスが来た日の夜以来、昇紘とのそうした接触はなかった。

 いつ来るかと怯える日が一日二日と続き、五日が過ぎた頃、息子がいる時にはそういうことはしないのかもしれない。と、郁也は思い至り、なんだか可笑しくなった。

 そうしてほんの少しだけ肩の力を抜いたタイミングで、車に押し込められたのだ。

 窓の外を眺めたかった。

 屋敷の庭意外を見るのはどれくらいになるだろう。

 もちろん、病院の庭以来だが。

 クリスの向こう側の窓の外、景色が流れて去ってゆく。

 夏なのか。

 あまり意識はしていなかったが、考えれば夏だ。

 この国の夏休みは三ヶ月近くあったはずで。この休みを終えれば学年がひとつ進むはずだった。

 書きかけのレポート、読みかけの資料。そんなものは多分、処分されただろう。

 本当の自分は既に殺されているのだと、思い出す。

 ここにいるのは、ただの抜け殻なのだと。

 すべてを奪われつくした、生ける屍に過ぎないのだ。

 銀の弾丸で打ち抜かれて、どろどろに溶け崩れてしまえればいいのに。

 車高ガラス一枚隔てた外を透かし見ながら、郁也はぼんやりと己が朽ちてゆくシーンを思い浮かべていた。

 眠れやしない。

 そう思っていた。

 左右を苦手とする人間に挟まれて、どうして眠れるだろう。

 しかし、存外自分は図太い立ちなのかもしれないと、郁也は思わずにいられなかった。

 気がつけばそこは広い寝室だったからだ。

 キングサイズの広いベッドの上に、郁也は横たえられていた。

 大きな一枚ガラスの窓から夏の日差しが差し込んでいる。

「開かない……」

 ベランダがないことを鑑みれば、開かない窓は正解だろう。

 地上何十階もの高さを見下ろせば、足元が揺らぐ。

 こんもりと茂った緑が心地よさそうに見えた。

「どこなんだろう」

「あれは国立公園だ」

 同じ名前の橋があったなと、郁也は振り返った。

 そこに、生成りのサマーセーターにスラックス姿の昇紘を見、郁也は知らず目をしばたかせていた。

 そういえばと思い返す。

 昇紘のビジネススタイル以外を見たことはなかったような気がする。

 歳の割りに引き締まっている昇紘のからだのラインが不意に脳裏を過ぎった。

「どうした」

「な、なんでもないっ」

 顔を背けた。

「たまにはクリスの提案に乗ってやるのもいいだろう」

 あれが遊びたいだけかもしれないがな。

 あれの好みにしては健全ではあるが。

 つぶやく声とともに、抱きしめられた。

 からだが強張りつく。

「あいかわらずだな」

「ああ、いい折りだ」

 抱きしめたばかりの郁也を解放し、昇紘が寝室を出てゆく。

 詰めていた息を吐き出して、郁也は手近のソファに頽おれるように腰を下ろした。

 二十畳ほどはあるだろう寝室には、ベッドとソファセット以外は手の込んだ細工が施された箪笥が数棹据え置かれている。余裕のあるスペースに扉は三つ。ひとつはついさっき昇紘が出て行ったドアである。残りの二つはどこに通じているのか。なんとなく予測できるような気がして、ふらりと郁也は立ち上がった。

「やっぱり」

 黒大理石と金とがふんだんに使われたバスルームは、それだけでも十畳はありそうに見えた。

 白い大理石の浴槽の広さも、半端ない。

 近寄れば、既に浴槽には湯が張られ、はなびらが浮かんでいる。中を確認するまでもなくジャグジーに違いない。

 浴槽の向こうは全面のガラス窓だ。

「なんだってこんな……」

 まるでずいぶんと昔のトレンディドラマのハネムーンカップルが泊まるような、デラックススウィートじゃないか。

 それも超がつくくらいの。

「気色悪い」

 ぞっと鳥肌が立った。

 あの男が何を考えているのかは知らないが、ろくでもないことに違いない。

 そうして、そのろくでもないことは、たいてい、自分に降りかかることになる。

 バスルームを後にした郁也が元のソファに腰を下ろしたとき、昇紘が戻ってきた。

 手には何か小さな箱を持っている。

 なぜだか郁也の背中に鳥肌が立った。

 ソファの背にからだを押し付けるようにして、すぐ目の前に立つ昇紘を見上げる。

 昇紘が開いた紫紺のベルベットでコーティングされたその箱の中には、緑の石のピアスが一対鎮座している。

 エメラルドなのか、深い緑の石が陽射しを弾いてきらめく。

 まさか――と、思った。

 次いで、それが確信に変わる。

 ざっと音たてて、血液が下がるのが感じられた。

「い、嫌だ」

 首を左右に振る。

「薄い耳たぶだ。すぐに済む」

 耳朶を掴んで、昇紘がなんでもないことだと断じる。

「い、いたいのはっ嫌だっ」

 耳朶に穴をあけるだなど、信じたくなかった。

 メジャーなオシャレのひとつだということは知っている。それこそ、耳朶どころじゃなく色んなところに色んなピアスをつけている輩がいることも知っている。

 それでも!

 自分は決してピアスをつけないだろうと、郁也は確信していたのだ。

 別段先端恐怖症というわけではない。それでも、自分のからだに穴を開けるなど、怖気が走る。

 子供じみた恐怖に、からだが震えるのを抑えることができなかった。

 涙がこみあげるのを堪えることができなかった。


***** とりあえずこんな感じなんですが。久しぶりに書いたからか、テンポが妙に明るめな気がします。前回と比較すると、雰囲気が滅茶苦茶軽いですよ。う~む。
 一人登場人物を増やそうと目論み中なんですが。また男xx クリスの本来の役割を割り振ろうと思ってるので必要人物なんですけど。クリスの性格を元に戻したいと思ってるので。タイミングが難しいぞ。
 しかたない。もう少し後に登場さそう。
 バカンス先で事件が起きる――ありがちといえばありがち設定なんですけどね~降って来ちゃいましたので。
 どちらにしても事件を一個でも二個でも起こさないことにはこの話は進まないのだからして。
 主役ふたりが動かない性格なのが大問題!
 短い話ならそれでもいいんですけどね。原稿用紙30枚未満くらいの話ならそれで充分なんだけど。そろそろ200枚くらいになりそうなこの話でそれはいかんだろうということで。枚数に関しては“多分”ですけどね。
 あいかわらず影の薄いエンリケ。
 どうしてもドSのオジサン。
 不幸体質から抜け出せない郁也クン。
 夢の中、添削された魚里の原稿に、赤ペンで「キャラ萌え~」な主人公にしてみては。などと書かれてありました。………いったい誰が添削したんだ~~~~? あ、夢だし、魚里本人かxx あいかわらずなんて夢。
 分厚い現行の小説二編、真っ赤な添削がされて帰ってきたという夢でした。どんなんや。
 少しですが、楽しんでいただけると嬉しいです。


 昨日、魚里、ポーチの三段の階段を踏み外してもう少しで転落するところでした。家のポーチに下りる階段って、一段一段が結構高目なので、魚里はすっすっすと下りないんです。一段一段一個一個えっちらおっちら下りるんですよ。年寄り並みのテンポです。そのテンポで、ぐきっと足首が~~~。咄嗟に開いてたフェンスに松葉杖二本に縋りつく感じですがり付いて事なきを得たのは得たのですが。
 微妙に捻ったらしくて、痛いです。
 まぁ、捻挫には至ってません。単に捻ったって感じなんですけどね。
 あれ落ちてたら、骨折ってたかもしれないなぁ。
 気をつけよう。
 ちなみに、魚里は骨折したことはありません。ヒビまでなんですね~。足首の捻挫もしたことはないのです。去年腰椎捻挫しちゃったので、捻挫したことないって言えなくなったのが悲しいですが。基本、魚里の場合は脂肪が骨を守ってくれてるもようですvv

 で、ま、これも昨日。
 色々やりたいこともあったのに、ついつい楽なほうへと流れて行くのが駄目人間の証ですが。
 3Dのパズルを入手しました。
 プラスチック製の、赤薔薇の立体パズルと、同じく黄色いジュエリーボックス。44ピースと47ピースと小さいのなんですけどね。これまでジグソーパズルすら実を言うと完成させたことがない魚里。
 言い訳は、犬猫飼っててジグソーパズルなんかできない! ですvv いえ、茶々丸はちょいちょいと横からピースやらビーズやらを取ってこうとするんですよ。ビーズとか好きみたいで、魚里がビーズを弄ってても持って行こうとしますから。
 それが、無謀にも立体パズルに挑戦! いや、これが、赤い薔薇がなければしようとは思わなかったに違いないんですが。高遠さんフリークの魚里に、赤い薔薇一輪のパズルなんて~~~見過ごせないじゃないですか。せめて売り切れててくれれば~~~xx うううう。
 で、チャレンジ!
 3時間くらいかかったかな。あと9ピースで完成までにこぎつけたものの、手が滑ってばらばらにしちゃいましたxx わっはっはxx 笑うしかないやん。
 ま、まぁ、少しはコツを掴めた気がするので、またそのうちチャレンジだ! ら、来週? 気力があったらね。

 魚里は、最近、PCをマックに乗り換えようかなと目論み中です。
 画像が重いと動きが止まるのがいらいらするので、マックはそういうの少ないかなぁと、考えてたり。色々可愛い動物の映像とかを見てても途中で読み込み中マークが頻繁に出るのが辛いのだ。メディア系に強いらしいマックなら大丈夫かなぁ? で、マックに乗り換えるなら、ぜひともデスクトップにしたいなとvv デスクトップのマックのデザイン好きなんですよね。シンプルで。しかし、そうなると、PCゲームが全部使えなくなるんですよね。まぁ、買ったのにほとんどプレイしてないから、まぁいいかと思わないでもないんですけどね。誰か欲しいって言う人がいたら譲ってもいいなぁ。捨てるのもちょっと恥ずいしね。
 で、魚里今Ipodshuffleを使ってますが、これも充電機能がやばくなったらどうしようと考え中。Ipod に乗り換えるべきか。シャッフルのデータをスムースにそっちに移行できるのなら問題ないんだけどね。
 悩んでいる魚里なのでした。
in the soup 23回目(サイトでは11回目)
 拍手ご来訪ありがとうございます。

 『ドツボ』11回目、サイトにアップしました。
 とはいえ、いつも以上に短めです。
 やっとのことでオジサンのターンが終わりました。
 オジサン、怖すぎです。
 郁也クンの心中察するに余りあります。
 郁也クンを浮上させようと奮闘すればするほど泥沼化。
 クリスくん、エンリケさん、絡んでください。
 お願いxx
  郁也クンの部屋、もしかして、ベッドないのかも。あるのはソファセットだけだったら、悲しいな。クローゼットさえないような気がしてならないのです。あったとしても、中には何もないような? 逃がさないように、余分な服を置いていないと見ますが。どうなんだろう………。
 つ、次の郁也クンのターン、少しは浮上して欲しいが無理な気がしてならない魚里なのでした。
 少しでも楽しんでくださると嬉しいですが。
 最近いつにも増してテンポがまだるいですねxx スミマセン。


 you tube で海外CMのクリップを見てて、これけっこう好き~と思った消臭剤かクリーニングだか車だかのCMがありました。貼り付けようと思ってたのだけど、どのクリップ集だったかわからなくなって、あえなく挫折。
 浮気相手を助手席に乗せた奥さんが男のひとと楽しく語らっていたのですが、突然助手席の背もたれを倒します。どうしたんだろうと見てると、どうやら旦那さんが運転してる車とニアミスしたもよう。どこに行ってたんだとかの質問に、おくさんはクリーニングを取りに行ってたとか何とか答えてる。ひとしきり車を並べて走行して終わり、奥さんが離れてゆく。もちろん、助手席は起こして、浮気相手とにっこり。それを見送る旦那さんもまた、助手席を起こして、浮気相手とにっこり。その浮気相手が男のひとでしたっていうオチ――――なんですけどね~。
 なんか妙に気に入ってしまった魚里なのでした。

 見つけたのでアップ。です。何本かある中の1本が上記のCMです。
in the soup 22回目
 ご来訪拍手コメントありがとうございます♪

 『ドツボ』22回目は、サイトのほうにまとめて9回目としてアップしました。

 
 サマーカットしたモミジさんをアップ。

 20050628214312.jpg

 女の子なのに、リボンが似合わなかったモミジさん。すぐのけましたが。
 鼻パクは得意だったのでした。


 いつも行っていたお散歩のコースで。かくれんぼしたのでした。

calling001.jpg

 楽しかったよね♪



 『ドツボ』22回目は、とりあえず、第1部完結って様相を呈しております。
 一区切りついたかな。
 郁也クンはあいかわらずドツボではありますが。
 ドツボも底の底まで行くと、後は開き直るしかありませんって状態でしょうか。
 でも、まぁ、オジサンが嬉しがるような状況になることはありえませんが。
 既に魚里がバッドエンドを極めてやると(自分の作品の中でではありますが)目論んでしまっているので、ハッピーエンドは無理です。
 開き直ったからといって、状況が変化するわけでもありませんからね。
 あくまでイクちゃんの扱いは籠の鳥なのでした。
 少しでも楽しんでもらえると嬉しいです。が、暗いですからねxx
in the soup 21回目
 いつもこんな腐の割合の強いブログにおいでくださってありがとうございます♪

  今日は『ドツボ』短めになったのでこちらにアップです。
 『ドツボ』は、最後にアップしておりますので、苦手な方はスルーでよろしくお願いします。

 昨日、PCの画面にハエトリグモさんが上ってきまして、冗談でその周辺でポインタを動かしてみました。
 見てます。
 ハエトリグモさん、ポインタ見てます。ポインタが動くと数瞬遅れて、ポインタと向き合うような位置取りをとります。
 おお! 敵対関係? 緊張関係?
 調子に乗ってしつこく繰り返していたら、さすがに害意がないのがわかったのか、ただ動くだけのものと判ったのか、反応を返してくれなくなりました。残念。

 このワンコは~この家の犬? この後がちょっと心配な魚里です。




 それでは、以下、『ドツボ』です。


*****
 回想から覚めて、昇紘は肩を撫でた。

 ジャケットの上から歯や爪を立てられたていどでは、皮膚一枚破れることはなかったが、それでも郁也が自分に向けた怒りがそこにまだ残っているように思えたのだ。

 あの刹那の疼くような痛みを思い返す。

 布地に染みこんだ郁也の涙の感触をも。

 しかし同時に、郁也の父親に対する嫉妬までもがよみがえっていた。

 肉親への強い愛情なのだと判っていても、郁也に慕われている相手だと思えば、殺意を抑えるだけで精一杯だった。

 あの時点で郁也が自分の養子になっていなければ、おそらくは手を下していたに違いない。

 そうして、抑えた激情は、その犠牲者として郁也を選んだ。

 だから、自ら彼に教えたのだ。

 浅野郁也という留学生は死んだのだと。

 怯えた褐色の瞳が、心地好かった。

 久しぶりに触れた郁也のくちびるや肌の感触は、もはや昇紘の中に目覚めていた劣情を煽るだけのものにすぎない。

 思いのままにふるまった。

 触れれば反応を返す郁也に、笑いがこみあげた。

 どれほど嫌がろうと、たとえ郁也自身がそれを快感とは感じていなかろうと、からだは触れられれば熱く硬く脈打つ。

 それでも頑なに認めようとはしない郁也の口から放たれる拒絶の言葉に、思わず手に力が入った。

 だから、郁也が遂精に達した時、言わずにはいられなかったのだ。

 ここにいるおまえは、あの男の息子ではなく私のものなのだと。

 私の籍に入ったからには、もう逃げることはできないのだと。

 褐色の瞳に絶望をにじませて、叩きつけるような鋭さを含んだ声が昇紘の耳にいつまでもこだます。

 悪魔――――自分だけを見て郁也が言った言葉であれば、たとえ詰られようと、気にはならない。

「無様だな……………」

 エンリケがいることも忘れてつぶやいた。

 滑稽なほど無様だ。

 醜悪なほどだと自覚はあった。

 自分がこれほどまでに愛しているというのに、少しも気づくことなく逃げようとする郁也が憎かった。

 どうすれば彼が自分を見てくれるのか。

 ただそれだけを考えている自分に、嗤いがこみあげてくる。それを噛み殺し、

「どうしてくれようか」

「ミスター」

 エンリケの声に我に返り、昇紘は立ちつくす秘書を見上げた。

 鋭角的な整ったポーカーフェイスが、白皙を通り越して青ざめている。

 この部下が取り乱すさまは珍しい。

 取り繕うことすら忘れている。

「私は悪魔なのだそうだよ」

 自分を見下ろしている凝りついた黒いまなざしを鏡のようだと見上げながら、昇紘は言葉をつづけた。

「悪魔ならば悪魔らしい行いをしなければならないな」

 悪魔の愛し方で、一生繋ぎとめてやろう。

 そう言うと、昇紘は喉の奥でせき止めた笑いを解放したのだ。

*****   オジサンもぐるぐるしております。
 恋することは端から見れば滑稽とはよくいいますが、滑稽通り越して怖すぎるオジサンであります。
 郁也クンのぐるぐるが移ったのかなぁ。心の中は、もう、どうしてそういう思考回路なのって感じです。エンリケ鳥肌立ったに違いない。
 長年他者に対する興味やら感情が凍りついてたので、溢れ出す想いは激情になっているのでした―――う~む、こう書くと陳腐だなぁ/// しかたないか。
 老いらくの恋だし。うん。 ← だから、まだそんな歳じゃないですよ! と、言っておこう。一応50代だ、こっちのオジサンは。

in the soup 20回目
 拍手、コメント、ご来訪、いつもありがとうございます。とっても嬉しいです。

 今日は、サバンナキャットの可愛い映像を見つけてきたので、アップしておきます。
 「ドツボ」の20回目はこの後でvv


 これだけ大きなニャン子も可愛いですよね。首より頭が小さいから胴輪をしてるのかな? スカーレッツ・マジックとかって名前らしいですが。さて? 記憶違いかも。ですが、Tさん好きの魚里はちょっとうっとりvv
 サバンナキャットと砂漠猫は別物ですよね。混同してしまってましたxx 

 さて、以下、20回目です。苦手な方はもちろんスルーでvv
 郁也クンはドツボもいいところです。臨界点か限界点か。
 オジサンが微妙にMっぽいような気がしないでもないですが。ま、ドSなのは変わりませんけどねxx
 では、少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。
 アメリカの戸籍に関しては一応ざっと調べました。うん。

*****






「郁也さん」

 エンリケの呼びかけに、反応はなかった。

 先日仕事の合間をぬうようにして時間を作った昇紘が来てから五日が過ぎている。以来、少年は魂が抜けたようになってしまっていた。

 あれほど外の空気を吸いたがっていた少年は、今ではただベッドの上に横になったまま動こうともしない。なのに、痛々しいほどに痩せた両の手首はベッドの両サイドにおのおのが縛り付けられている。その上、口枷を噛ませられてまでいるのだ。

 なぜなら。

 ただでさえ細っていた食欲は少年からはますます失せ、今朝からは点滴で栄養を直に摂らされていた。その点滴の針が血管に刺されたとき、それまで何も聞いていないように見えていた少年は、腕のチューブを乱暴に引き抜いたのだ。

 慌てた看護師が新たなチューブを用意し少年の腕に突き立てようとするが、弱ったようすからは思いもかけない激しさで暴れつづけた。野生の獣のような唸りを上げながら、全身で栄養剤を拒絶する。その両の瞳からはとめどない涙があふれ出し、頬を濡らしていた。

 しかし、所詮、弱りきった少年が体力勝負の看護師に叶うはずもない。舌打ち一つするなり看護師はポケットから取り出した包帯で片方ずつの手首を縛め、チューブを抜くことができないようにしたのだった。

 針が腕に刺さる際に少年の目にたたえられた光が絶望だということを、エンリケは見取っていた。

 その瞬間、少年の望みをエンリケは間違いなく理解した。

 舌を噛もうとした少年に、口枷を噛ませ、看護師は、栄養剤のほかに鎮静剤も処方して出て行った。

 青ざめた顔の中、褐色の瞳がただ天井を見上げるばかりだ。

 あの日、タイミング悪く少年が昇紘の計画の総てを知ったということを、エンリケは聞かされていた。

 まさか父親を偶然見かけるなど、昇紘の計画には含まれてなどいなかったろう。

 悪魔―――と、少年が吐き出すようにして言った最後の言葉をエンリケは脳裏から追い出すことができずにいる。

 そろそろ戻らなければと昇紘を促すために病室に戻ったエンリケは、まるで狂ったかのように少年を犯す昇紘を見てその場に凍りついた。

 クツクツと押し殺した笑い声が、少年の悲鳴とともに、エンリケの耳に残っている。

 なにもあのタイミングで。

 ボスがこの少年に執着していることなどは、重々承知している。

 この少年を取り込むために何を画策し、実行に移したか。

 実際に動いたのは、自分と直属の数名だったから、知らないはずもない。

 自分達は、ボスの命令とはいえ、浅野郁也という存在を抹殺したのだ。

 その上で少年の身分証を偽造し、ボスは彼を養子としたのだった。

 それを、ボスはあの最中に少年に教えたという。

 それがどれほどの衝撃を彼に与えたか。

 今の彼のありさまを見れば、想像するまでもない。

「かわいそうに………」

 少年のばさばさに乱れた前髪を手櫛で掻きあげてやりながら、エンリケはつぶやいた。

 思いもよらない自分の言葉に、目を見開く。

 目を眇め、肩を竦めた。

 少年のかさかさに乾いたくちびるから、呼気が忙しなく繰り返されている。

 喉に絡んだその音がなければ、胸が上下していなければ、少年が死んだと思ったかもしれない。

 事実、少年にはなにひとつとしてこんな仕打ちを受けるいわれなどありはしないのだ。

 少年から総てを奪い取り、望んでもいないものを与える。

 いや、違う。

 与えているのではない。

 押し付けたのだ。

 ボスの養子になることなど、少年は望みすらしなかった。

 少年の望みはただ、ボスから逃れることだけなのだ。

 いまやその望みすら絶たれて、総てを拒否することを選んだのだろう。

 生きることすら拒否して、望むことは無に帰すことか。

 衰弱の果ての死を望んだのに違いない。

 しかし、それさえも少年には許されない。

 エンリケは念のためにと、少年の周りから自身を傷つけるに足るようなものをすべて排除させたのだった。







「退院が延びたか」

 エンリケの報告を聞きいて、昇紘の書類をめくっていた手がふと止まった。

「はい」

 肯う声に、

「しかたあるまい」

 肩を竦める。

 あの日の行動がどういう結果を引き起こすかなど、わかりきっていることだったのだ。

 しかし、衝動を抑えることはできなかった。

 自分自身を殺せと言う郁也が憎かったのだ。

 父親を守るために死を選ぶ郁也が。

 まさかあのタイミングで郁也の父親が病院に来ているとは思わなかった。

 郁也の背中が彼の感情のすべてを物語っていた。

 帰りたいのだと。

 今にも自分から離れてゆこうとする郁也を、引き止めずにいることができるはずもない。だから、無理に抱え上げたのだ。

 決して好きにならないと頑なに言い募る郁也に、さまざまな感情が渦巻いた。

 真実、郁也の父親を殺してしまいたかった。

 そうすれば、この頑なな少年はどうするだろう。

 今以上に自分を憎むだろうこと、想像に難くはない。

 どうすれば、この腕の中に完全に取り込むことができるのだろう。

 脅しに屈した少年のまだ細い首が、青白く強張っている。

 その褐色の瞳が自分以外を見ているという事実に、ふつりと怒りが湧き上がる。

『別れは済んだか』

 自分を見ろとは、言えなかった。

 郁也の体臭が鼻腔を満たしたと感じた刹那、肩に痛みが走る。

 噛みやぶろうとするかのように、引き千切ろうとするかのように、肩に郁也の歯と爪とが食い込んでくる。

 その痛みを心地好いと感じた。

 この痛みは、郁也が自分に与えるものだったからだ。

 この瞬間、郁也の意識は自分に向いている。

 それを思えばこそ、笑いがこぼれるのを止めることはできなかった。




***** 以上ですvv
in the soup 19回目
 ご来訪ありがとうございます。

 「ドツボ」19回目は、18回目とあわせて8回目としてサイトのほうにアップです。
 まぁ、昔風にいいますと、やおってますって感じでしょうか。所詮魚里ですからぬるいですけどね。
 リアルは無理よ~vv エロとグロとが紙一重より、ドキドキするくらいの色っぽさでいいのよね、基本は。最近は皆さんてらいがないです~vv 実に迷いがない! ま、まぁ、それはそれとして楽しいですけどね。所詮個人の趣味嗜好の違いってだけだとは思いますけど。
 しかし、戸籍上抹殺するってパターン好きだよね。我ながら。
 オジサン、実の父親にまで嫉妬してどうすんですか。いや、あれ、嫉妬も混じってますよ、実のところ。オジサンが欲しいのは、郁也くんの愛ですから/// 方法もなにもかも間違いまくってますが、求めてるのは、これなんですよね。マリアみたく自分を愛して欲しいんですよ。望みはそれだけ。ですが、第一歩が間違ってるから無理っていう事実に眼を瞑っちゃって、ああなるという。やっぱ、破滅型かな。
 マリアの代わりというわけでもないんですけどね。オジサンの頭の中ではごちゃごちゃになってるのではないかという、怖い事実に最近気づきました。郁也クンが感じたオジサンの狂気というのはこの辺かもしれません。
 まったく。怪我人を押し倒してどうするんでしょうね。
 これでまた退院が延びましたよ。確実に。
 全身捻挫はきついですからね。快感なんかミジンコも感じないと思うんですけど。そこは、フィクションですからvv

 少しでも楽しんでいただけると嬉しいのでした。
in the soup 18回目
 いつもご来訪拍手コメントありがとうございます。とっても嬉しいです♪

 少しだけですが、「ドツボ」次のターンが溜まりましたので、こっちにアップ。
 ラストは決まっちゃったので、明るくはならないです。
 少しでも楽しんでもらえると嬉しいのですが。微妙ですかxx

*****
 エンリケは、知り合ってからはじめて長く話した少年の思わぬ頑なさに目を見開かずにはいられなかった。

 何も聞きたくはないとばかりにうつむいた少年の後頭部を見つめ、溜息を押し殺す。

 忠告というにはおこがましいという自覚はあったのだ。

 無理を強いているのはこちらだ。

 悦い思いをしてるだろ―――と、下卑た笑いを滲ませる者が配下にいることは知っている。しかしそれは少年を直に見ていなからだ。元来へテロだろう少年にとって今の境遇は苦痛でしかないにちがいない。それ以上かもしれない。それは、嫌悪、もしくは恐怖だ。

 はじめて会ったときには自信と希望に輝いていた少年が、今やすっかり萎れてしまっている。

 自分が少年を今の境遇に追い落としたと、かすかな罪悪感があった。

 結果論になるが、青露の世話に少年を雇わなければ、ボスが少年に溺れることはなかっただろう。

 あれはもはや執着ではきかない。

 それ以上だ。

 先日の命令を行動に移した後、柄にもない罪悪感を覚えている。

 清廉潔白を装うほど恥知らずではないが、それでも彼に関する仕打ちは、思い返すたびにエンリケの心を軋ませた。

 少年に記憶があるかどうか判らないが、彼は自ら自分自身を最も厭う悪魔のような相手に売り渡したのだ。

 意識朦朧とする少年の手にペンを握らせた時の彼の手の熱さは記憶から消えることがない。

 先ほど見た警官たちが誰の死を確認しているのか、エンリケは知っている。

 この病院にあの死体を運び込んだのはボスの命令だったからだ。

 手を下してはいないとはいえ、もしも条件に合う死体がなければ、ボスは作ることさえ厭わなかったろう。幸いなことに、年恰好と血液型が同じアジア系の死体を捜すことなど造作もないことだった。その死体に少年のパスポートと財布を持たせればことは済む。留学生の事故死ということで色々な面倒はあるだろうが、あの警官たちはボスの息がかかっている。もちろん上層部にまでだ。そこはうまく処理してくれることだろう。

 処理してくれなければ困る。

 警察と裏社会の癒着など珍しいことではないが、それを当然と何もしないようでは困るのだ。

 賄賂に見合う働きはしてもらわなければ。

「少し冷えてきましたよ」

 少年が震え、同時に呻く。

 全身を捻挫していると聞いてはいたが、少しの痙攣ごときでこの状態とあっては、動くのはきついのではないか。

 医師は特に何も注意はしなかったが、見ているだけで痛々しく感じた。

 これでは、完治するまでかなりかかるだろう。

「そろそろ部屋に戻りましょう」

 少年が立ち上がるのを待つ。

 痛みは酷いだろうがいつまでもここにはいられない。

 これ以上はほかに体調を崩させるわけにはいかないのだ。

 出来得るかぎり早い退院が望ましい。

 それをボスが望んでいるのだから。

 可哀想だが、少年には涙を呑んでもらうよりない。

「早く治さなければ、あなたが辛いだけなのですよ」
 
 退院すれば、すぐにでもボスはあなたを求めるでしょう。

 付け加えようとして思い直す。

 おそらく、そんなこと、少年が誰よりもわかっているに違いない。

「病室でおとなしくしていてください」

 捻挫などそれくらいしか治すすべはないのだから。

 ようやく立ち上がった少年が、

「今にも気が狂いそうだというのに」

 呻くようにつぶやいた。







 その後姿を見たとき、郁也の心臓は大きく震えた。

 たくさんの人であふれかえるようなロビーにあって、その背中だけが彼の意識を奪った。

「おやじ?」

 似ていると思った。

 同時にそんなはずがないと打ち消す。

 父親は日本にいるのだ。こんなところで自分がこんな目にあってるなど、想像すらしていないに違いない。

 しかし、その人物が振り返ったとき、ロビーのざわめきが遠いものとなった。

「!」

 間違いない。

 どうしてここに父親がいるのか。

 そんなことはどうでもよかった。

 心臓が痛いくらいに脈打っているのが判る。

 懐かしいと思った。

 恋しいと。

 帰りたいと、切ないほどの思いがこみ上げてきた。

 このまま何気なくおやじの横に立って、おやじと一緒に家に帰るんだ。

 そうして総てをなかったことにする。

 できる気がした。

 だから郁也は一歩踏み出そうと、杖を前に移動させた。

 しかし、ことは叶わなかった。

「なにをやっている」

 腕を掴まれた。

 刹那にして郁也がその場で硬直する。

 今日は男が一緒にいるのだ。

「はなせ……」

 男の手を離させようと捻った瞬間、からだに痛みが走った。

 うずくまりかけた郁也を、男が抱えあげる。

「あれがおまえの父親か」

 何か含みを持たせた男のことばが耳の近くにささやかれた。

 ゾワリ――と、郁也の産毛が逆毛立つ。

 何故知っているとの疑問は、先ほどのつぶやきを男が聞いていたからかもしれないと思い至ったことで解けた。

「見ているぞ」

 助けを求めてみるか?

 父親なら息子を助けようとするだろうが。

 私がそれを許すと思うか?

「言っただろう? 私からおまえを奪うものは何者であれ許しはしないと」

*****
 ここまでです。
 謎といいますか。疑問といいますか。
 留学生が事故で病院に運ばれたとして、そのままそこで死亡となった場合。遺族はやはり支払いに来ますよね。大使館が処理して後で請求なのだろうか? 判らないというか、どう調べればいいのか自体が謎だったりします。こんなん、うかつに質問できないでしょうし。
 本当は、あらかじめ死んでる人間を郁也くんと偽ってモルグに収容と簡単に考えてたのですが。お父さんを出したいなぁ。でもって病院でニアミスして――ってしたいと思った時点で、ヤバイことに。
 これで昇紘さんが手を下していないなどというエンリケの言葉が怪しくなってくるのですが。あそこチェックかな。やっぱり。もう一度考え直したほうがいいだろうか? ああ、思い出した。えと、一応死体ではあるのですが、こちらに運び込んで死んだことにするのは昇紘の命令でした。ああ、忘れるところだった。おじさんの息のかかった病院なので、ある程度は自由が利くのだな。
 郁也くんにはすでに、逃げるところがないですね。今更ですが。不幸一直線な郁也クンなのでした。
 自分で書いているけど、なんかもう、もう少し明るいところがあってもよさそうなのにね。

 DVDですが、久しぶりにシャーロック・ホームズの『未婚の貴族』を見ました♪
 出だしああだったっけ? ホームズさんが雨の水溜りに転んじゃうシーンは記憶ありましたが。
 モリアーティ教授が死んだ後の話なんですね。滝つぼに落ちた後ですか。
 そのショックで予知夢を見るようになったのか? あの予知夢では推理の手助けにはならないけどね。怖いだけだxx 前半のぼろぼろのホームズさんが可愛かったですね。
 逆に段々ぼろぼろになるサイモン卿が………。
 7年間あんなところに追いやられて生き抜いた元奥さんが凄い! それにしても石積みを崩れるようになんて細工よくできたなぁ。
 フローラ・ミラーさんは可哀想ですが、あれはあれとして因果はめぐるのお約束か。あんな男を好きになったばかりに……xx
 ハディ嬢ちゃんは豹(クーガかな? アメリカにもいるとかって言ってたけど。クーガはいたよねたしかアメリカに………でも、クーガに薔薇斑あったっけ?)に眼力勝負で勝ったのかさすが鉱山育ち。気の強さは半端じゃないのね。
 久しぶりに見たけど面白かったvv


 で、『謝肉祭の王 玩具館綺譚』 by石神茉莉 も、完読♪
 なんだか物足りない感じでしたね。
 主人公の女性が書くホラーとお隣の状況がシンクロしていくところとか面白かったけど、なんかちょっとあっけなかった。
 キャラクターがどの人も魅力的だっただけに残念感が強いです。
 コージーホラー? そういうのがあるとしてだがvv
17回目
 いつも拍手やコメント、ご来訪ありがとうございます。感謝しております♪

 「ドツボ」17回目は、16回目とあわせて7話目としてサイトのほうにアップしました。
 2回分あわせてだいたい10kbくらいなんですね。
 内容は、あいかわらずです。
 いつもよりエンリケも郁也クンも喋ってます。郁也クンは微妙に切れ気味。エンリケは少々義務的かな。

 それはともかく、「ドツボ」のラストまでの構成が夢に出てきました。う~ん。我ながらなんといいますか。そのせいで突然の“バッドエンド注意報発令”と相成りました。ご承知くださいxx
 話が降って来ることはままありますが、ラストが示唆されるのは初めてです。そ、そうか。そうなってゆくのね。
 惜しむらくはありがちなんですけどね~。
 オチがつけられないよりははるかにマシではありますよねvv
 最初の予定では、いつものごとくハッピーエンドもどきだったのですが。ご存知の通りのていたらくで、悩んでいたのです。どう進めてもハッピーエンドとは程遠いとxx そこまでは思い切りがついていなかったのですが、こういう流れが正解だよ~とあったので、従うことにしました。
 夢は無意識の現われだそうですしね。
 ドキドキしていただけると嬉しいのですが、書き方が生ぬるいので、ちょっと心配です。
 ともあれ構成はしっかりメモしましたvv

 昨日買ってきたマコモダケが今日は食卓にのぼりました。産直市の人のお勧めでてんぷらにしてみました。って、母作です。てんぷらは母が上手だなぁ。魚里はどっちかというと苦手です。
 ほんのり甘くて美味しかったです。
 アスパラと竹の子とほんのりとした栗の甘さを足したような感じでしょうか。
 暫く嵌るかも。
in the soup 16回目
 いつもご来訪くださってありがとうございます。拍手コメントいつも嬉しく思っています。レスは後ほど。

 今日は本編としてアップするには少なめなので、こちらにアップ。オジサンが、いつもどおりヤバイです。ちょ~っと、とちゅうで視点がずれてる箇所があるのが気になるのですが、あれくらいはご愛嬌かなぁ。やっぱエンリケくんはリメイク前だと重要キャラだったので、つい。そのうち彼視点が出てくるやもしれません。しかし、そうなったら、ますますバランス悪くなりそうです。

 とりあえず、おじさんのターンvv

*****






 くちづけひとつを嫌がる郁也に、ますます深くくちづける。

 本気で嫌がっているのはわかっていた。

 いつまでたっても慣れないからこそ愛しさが募るのか、嫌がるさまこそが愛しいのか。しかし、胸の奥にわだかまる虚しさもまた、否

むことはできないのだ。

 自由にできるのはからだだけでしかない。

 弱々しく見えて頑ななまでに心を開こうとはしない少年を、その薄い両肩を掴んで振りたてたい。

 私を見ろ―――と、叫びだしたくなる。

 しかし、そんな弱みなど見せるつもりはない。

 思うさま堪能して、郁也を解放した。

 郁也は震えるだけだ。

 そんな郁也に対して残酷な思考が滲み出す。

「そう、だな。おまえが本気で望むというのなら、あんな屋敷ひとつ全焼させてやってもかまいはしなかったのだがな」

 低くつぶやいた瞬間、郁也の背中がかすかに震えた。

「だからと言って、私がおまえを解放するなどと思うな」

「っ! なんで………なんでだよ。なんでオレなんだ。オレなんか、ただのガキじゃないか。オレみたいなガキ、さっさと飽きて捨てて

くれよ。捨てるのが嫌なら、いっそのこと殺してくれっ」

 うつむいたままで、郁也が叫んだ。

 しわがれた声は、それだけにより一層の痛々しいものに思えた。

 それでも。

「憎らしい口だ」

 郁也の背中に添うようにして屈みこみ、耳元でささやいた。

 捻っている上体から伝わる高い熱はもとより、小刻みな震えまでもがいとおしい。

 たとえそれが、自分を嫌っているからこその震えだとしても。

 どちらにしても、愛しいのには変わりないのだ。

 だからこそ、

「私がおまえに飽きるだと? そんなこと、夢にも起きるわけがないだろう」

 ことさら甘くささやいてやる。

「私からおまえを奪うものは、たとえおまえ自身であろうと許しはしない」

 毒をひそめて、

「おまえは、一生、私のものだ」

 止めを刺す。

 断末魔のものにも似た郁也の痙攣が、伝わってくる。

「髪の毛一本から足の爪まで、おまえのものであっておまえのものではないのだと、心に刻みつけておけ」

 しゃくりあげるようなすすり泣きが、とても耳に心地良かった。

「誰にも、おまえを奪わせはしない」

 誰にも―――――だ。

「覚えておけ」

 からだの奥深いところからじわじわと熱が溜まっていた。

 この病院が自分が出資するもののひとつとはいえ、まさかここで今、熱を解放する訳にはいかないだろう。

 十代のガキでもあるまいし。

 郁也に対して我慢の利かない自分自身に、苦い笑いがこみあげた。

「はやくからだを治すんだ」

 存分にかわいがってやろう。

 嘯くように付け足した。

 そのときを楽しみに、今はやめておく。

 名残惜しい思いを追いやり、昇紘は郁也からはなれた。





 やらなければならないことがある。

 すでに素材は手に入れてあるのだ。

 後は行動に移すだけだった。

 自分の計画を聞いて、エンリケはいい顔をしない。

「本気なのですか。まだあの少年を手放されないのですか? あんな騒動を起こした張本人ですよ」

と、非難してくる。

「これ以上なく本気だが」

「奥様がどう言われますか」

「おまえがあれの味方だとは知らなかったな」

 ネクタイを結びながら昇紘がそう返す。

「味方というわけではありませんが、一番の問題はあの方だと思いますので」

「そうだな」

 肩を竦める。

「養育費を少し上げてやれば問題はないだろう」

 文句は言わせない。

「そうだ。あれの部屋だが、私の部屋の奥の続き部屋に変えておけ。退院すればそこに移す」

 カフスを執事が持つトレイの上から取り上げながら、昇紘が命じる。
「かしこまりました」

 執事がおだやかに肯った。

 驚いたような顔をしてエンリケが昇紘を見た。

「あそこに移せば、あれは動けなくなるだろう」

 昇紘が喉の奥で抑えたような笑い声をもらした。

 あそこから出るには、昇紘の部屋を通るしかないのだ。おそらく郁也は、いつ戻るか知れない彼の気配に怯えて部屋から動けなくなる

のに違いない。

「あれはそういうタイプだ」

「しかし、また火をつけるかもしれないではないですか」

 燃えたのはベッドだけとはいえ、あのベッドはアンティークの高価なものだったのだ。今では同じデザインのものを手に入れることは難しい。

「どうやって。私の部屋にはライターはない。マッチもないだろう」

 あの部屋にも元々ありはしなかった。また医師が落として帰らないとは言えない。それに、

「マッチやライターがなくとも、ランプがあります」

 ただ単に火をつけるというなら、電気を使う手もあるのだ。

「同じことは二度すまいよ」

「逃亡を諦めるとは思いませんが」

「だろうな」

 昇紘の口角が引き攣れるように持ち上がる。

 それに、エンリケの背中が小波立つ。

「それでも」

 エンリケの口から、低い声が出た。

「それでも―――――だ」

 エンリケの言葉の先を切って捨てるかのように、昇紘は言い切った。

「例の計画を実行に移してくれ」

「はい」

 一礼してきびすを返したエンリケの耳に、

「逃げ帰れる場所などありはしないのだと、あれに教え込んでおかなければな」

 薄ら寒くなるような独り言が、届いて消えた。

***** と、まぁ、こんな感じでしょうか。ちょっち郁也くんが切れてましたが、当然でしょうvv 切れてもいい。もっと盛大に切れてもいいんだよ~~~! 書きながら思ってました。しかしまぁ、オジサン、悪辣もいいとこです。オジサンが言ってる計画って、あれですよ、あれ。リメイク前では既に書いてますが。この話はもう、オジサンがいかにして郁也クンを籠の鳥としたかみたいなもんですね。エンリケさんもオジサンの執着に呆れてるのか恐れてるのか。半々ってところかな。貴重なアンティークのベッドを全焼させたガキを追い出すどころかより懐深くに留める気ですか。これくらいずけずけと言いたかったことでしょう。まぁエンリケさんはある意味キーパーソンのつもりではあるのですが。だから本当なら視点をもっときちんと作ってあげないと駄目なんですけどね。

 妙にバター風味のクッキーが食べたくて買って来ました。もう少しさくさくでバター風味の強いのがあった気がするんですが。これも美味しかったですけどね。そういえば、クッキーを自分で作ったことってないなぁ。ラングドシャは、レンジの中で解けて巨大なおせんべいみたいになってしまったことがありますが。美味しかったけどね。ラングドシャ――食べたいなぁ。
 秋だからか、妙に飢えてる魚里です。

 牛のすね肉と大根の簡易おでんを作りました♪ 好みでタマネギも投入。朝のうちに3時間くらいかけてことこと煮込みました。すね肉もやわらかくなって、美味しかったですvv
 そういえば我が家のおでんのタレは、通常うちの地域じゃ珍しい白味噌と辛子と砂糖をおでんだしで解いたものです。うちの地域はどうやら麦ミソ風味がデフォらしい。が、最近の魚里は、辛子だけで食べるのがお気に入りなのでした。関東風か。でもねぇ、おでんの卵を白味噌と辛子と砂糖のタレで食べると、めちゃくちゃ美味しいんですよね~大好きです。あ、我が家のおでんに、タコは入れませんvv ちくわブもないなぁ。練り物といえば、てんぷらさん各種とちくわだけかな、あまり人気はないけどかまぼこさんも入れるか。あとは、大根、サトイモ、ジャガイモ、コンニャク、焼き豆腐、厚揚げ、ゆで卵と、筋肉と鶏肉か。オーソドックスかなとは思いますが。巾着は滅多に入れません。お餅が解けるからvv
 あ、なんか普通のおでんが食べたくなってきた。

 以下レスです。

 trapさま、こんばんは。

 ジェフリー・ディーヴァーさん、読み慣れないと回りくどいのですね。わかりました。1000Pのボリュームを読むのに回りくどいのは、二の足かなぁvv とっつきいいのからチャレンジですね。
 『粘膜蜥蜴』ググって来ましたよ。わ~なんか、グロそうですね。もしかして、『粘膜人間』を読まれたのでしょうか。コメントを全部ざーっと流し読みして、魚里はちょっと無理かもと。スミマセンxx
 拷問――実は苦手です。『世界の残酷な拷問』だったかなんだったか、一時『やんごとなき姫君のトイレ』とかの本が流行ったときに資料として読んで、挫折した過去が。最後まで読めませんでした…………。いえ、まぁ、確かに、お話書く上では役には立ちましたが、二度と開きたくない本です。
 『異形コレクション』でも、平山夢明さんとかのアバンギャルドなグロいスプラッタは、ちと、退き気味で読みます。いえ、それでも読むのですがvv 『姉飼い』も、怖そうで手が出せません。スプラッタは、どうも苦手です。なのに、『レクター博士』シリーズは平気なんですね。書き方なのかなぁ。

 「ドツボ」の郁也クンは、もう、仕方ないということでご容赦ください。オジサンも散々酷いことしてますが、最終的なこと(?)まではしないというのが救いです。根底にあるのが愛情だということでvv 愛情がないSM物ほど読んでて苦痛なものはないですからね。吐きそうになるのよ。いえ、「ドツボ」はSM物ではございませんが。一応耽美の範疇に収まってると主張したい魚里なのでした///

 アップルパイ食べたいですvv 美味しいですよね。お店で売ってるのは、スポンジケーキが下に敷いてあるじゃないですか。あれが甘すぎて魚里は苦手です。アップルパイにスポンジケーキはいらないですよね。お好きでしたらごめんなさい。で、パイシートを買って来て作るときには絶対スポンジケーキは入れません。パイシートまで手作りは無理ですxx 前にどこかで食べた、丸ごとアップルパイというのはスポンジケーキがなくて実に美味しかった記憶がありますvv

 「自業自得」のオジサンは、イクちゃん手作りのスイーツを食べてますよ。あまり甘いものは得てなさそうですが、食後のデザート感覚なら食べられるタイプではないかと。だから、食後のデザートは気が向いたときにはお昼にイクちゃんが作っておくのでしょう。さすがに毎日はね。だから、主におやつ向きですが。で、有人と史月のほかに来客がいたら、スイーツはオジサンに当らないんですよ、きっと。こども達に内緒って言ってるんですよ。イクちゃんの作るスイーツが甘さ控えめなんですね。だからオジサンの口にも合うということで。きっと、有人も史月もイクちゃんの味に馴染んでるので、寄り道した店でのスイーツは甘すぎる~とか言ってることでしょう。普通に注文するのだろうか? 悪友に洋菓子好きがいてあそこのは美味いとか言うのかも。で、なら買って帰ってみようかな~と、三人分買って帰るのですよ。オジサンがイクちゃんが作ったスイーツ以外は食べないの知ってるからあえて買わないvv シェフもそれは知ってるので、元々オジサンだけのときはデザートは作らなかったのでしょう。で、イクちゃんが来て、子供たちが来てからアイスクリームとかは作るようになったんですよ。アイスクリームは面倒でイクちゃんが作らないんですよきっとvv 焼き菓子作るほうが好きらしいです。

 一番大事な人―――意味深過ぎていいでしょうvv 手も脚も出ないくらい大切なひとなんですよ、きっとね。
 ママ――は、言いたくないのかも。イクちゃん――って呼ぶのがママとイコールに最大限に近い感覚で大好きなんですよ。結構マザコンですvv

 イクちゃんを外に出すのは、オジサンが心配になるから駄目なんですよ。小司馬とかに攫われた過去がイクちゃんよかオジサンの方にトラウマ化してるようです。
 なんかもう、でろ甘っぽいですね、このオジサン。でも、あくまでツンデレでvv で、デレのほうも外見上はあまりわからない感じで。余裕を持って愛妻(笑)に対してるんですよ。
 「おまえは働く必要などないから、ただここにいろ」ですかね。いいなぁvv
 最初のうちはどうしようとか思っておろおろしてたんでしょうが、大学に通いだして、子供たちもやってきて、自分にもすることができた――って言うのでやっと落ち着けたんでしょうね。で、大学を卒業して時間に余裕ができたら、菓子作りのレシピの制覇とか、テレビ見たりとか、ゲームしたりとか、本読んだりとかですね。実家にいたころとさして変わらない生活に落ち着くのではないかな。
 お屋敷の蔵書は難しそうです。原書とか専門書とか山とありそう。布装丁の金文字箔押しとか、皮装丁とか。制覇は無理そうなので、読めそうな本にチャレンジかな。
 イクちゃんは、天然っぽいですねvv 昼寝して失踪扱いって、普通にありそうですvv むやみやたらに広い庭と広い屋敷ですからねぇ。携帯は家の中でも普通に携帯してたりしそうです。でも寝てしまっては役に立たないvv オジサン真っ青です。有人君も史月君も気が気じゃなくて、あちこち走り回ります。で、ワンコがおうちの不穏な気配に気づいて、ふたりかオジサンのところに行くんですよ。で、ちろちろと振り返りながら、案内するんですvv そこでは、ニャンこにまみれて寝てるイクちゃんがvv ほっと胸を撫で下ろす一同なのでした。

 Hちゃんは、まだ保護なわけですね。行儀見習いみたいな感じですかvv で、お父さんとお母さんはそういう意味だとは気づいていないわけですね。罪作りですねメガネさんvv ま、まぁ、まだ条例違反ですし、仕方ないかな。フミちゃんに双子の相手はかわいそうですよ。自分がまだまだ遊び足りない歳ですもんね。子供の世話は大人でも大変。ま、まぁ、Hちゃんは一緒になって遊びそうです。双子も大喜びですね、きっと。メガネさんはちょ~っと、最初のあたりは避けられてそうですね。Hちゃんの背中越しにそっと見るvv 困惑してるメガネさんでしょうか。

 それでは、今日はこの辺で。
 今日も一日おつかれさまでした。
in the soup 15回目






 毎日ご来訪&拍手コメントありがとうございます。嬉しいです♪ レスは後ほど。

 「ドツボ」とりあえず、6回目としてサイトのほうにアップです。気がついたら結構長めだったので。とはいえ、一文とか一段落はいつものごとく短めで。ま、まぁ、郁也くんの独白というか内心がメインなのでその辺は突っ込まないようにしておきますが。
 ぐるんぐるんの内心が行変えもなく続くと読む方がしんどそうなので。
 これは、書き手の良心か、怠慢かvv 微妙ですね。
 でもって、暗いわ色っぽくないわ――なものですから、ちょこっとだけキスシーンを入れてみましたが、微妙か。所詮魚里が書くものですから。溜息vv
 郁也クンが被害者意識ばかりでも、実際彼に悪いところはまるっきりないと思われますので、ご容赦ください。彼なりに必死ですもん。
 おうちに火をつけてまでやっと逃げたと思ったら、半分自殺未遂ですしxx そこまでやって逃げられないって――――いったい何の仕打ちですか。ここまで来たら、いっそ前世のカルマの世界ですよ。不憫な。って、自分で書いておきながら他人事ですxx ごめんね、郁也くん。


 気分転換に、モミジさんとインコ達でも。えと、モミジさんには襲ってるつもりはないようです。興味津々なんですけどね。実際、モミジさんがインコ達を虐めたことは一度もなかったです。
027_1.jpg029_1.jpgnino.jpgju-go02.jpgkikiippatu02.jpg

 左がおそらく、サンゴ(ジューゴかもしれない)の飛翔に釣られたモミジさんで、右がテンを追っかけてるモミジさんです。あとは、ニノとジューゴ。
 一時期インコを手乗りにして四羽飼っておりましたが、一羽を、我が家のニャン子さんが~~~しちゃったもので、手放したのでした。
 一番人間に懐く子って、どこかトロイのだなxx ニャン子のこと叱るに叱れずちょっとダメージがありました。手乗りって、かえってすぐの雛のときに親から離して、人間が餌を与えて育てないと駄目なわけで。一日何時間置きに夜中でも餌を与えるわけです。ちょうど冬だから寒さも心配で、結構手をかけたのですが………。一番懐いてくれたのが、サンゴでして、その次がニノ。ジューゴとテンはちょっと手乗りにし損ねちゃったのですね。うん。

 アシナガバチですが、昨日巣をチェックしてたら、一匹だけ姿がありました。
 ?
 既に、餌と見做して狩りに来てるとか? どっちなんだろう………。孵るのが遅い幼虫とかさなぎは最終的に餌になるとありましたので。同胞食っちゃうのか。シ、シビアな世界だ。

 こんな時間にブログを書いてるのは、今日は久々に「ぽちたま」があるからですが。しかも2時間スペシャル。嬉しいような嬉しくないような。最近前ほど面白くないんだよね。特に、芸能人が自分のペットを連れてお泊りするコーナーxx 興味ないよぉ…………。こじゃれた犬ばっかだしね。後、だいすけ君にはやっぱり探偵じゃないことをやって欲しいなぁ。なんとなく惰性で見てますけどね。これくらいしか見たい番組ないし。

 『骸の爪』完読♪
 今回は超常現象らしきものは一個もないのね。
 ウスザマ明王ときて、オンとマリときたら、真言しかないでしょうvv 家に年寄りがいてお家が真言宗だったら多分ピンと来ますよ。トイレの壁に、ウスザマ明王のプリントされた紙とか貼ってますし。それに真言も印刷されてますしね。便秘気味のときはそれを睨みながら唱えたりしたことあったので、まぁvv 尾篭で失礼しました。
 おん おん しゅり まり ままり まり まり しゅり そわか だったかなぁ? うろ覚えではありますが。
 犯人は~なんとなくわかります。20年前の犯人も普通に読んでればバレバレですしvv
 ちょ~っと松月さんが、ねぇvv へたれ――なのかな?
 唐間木老人が可愛いですが、可哀想でもありますね。うん。
 お坊さんがいい味出してます。なんとなくですが、「獄門島」っぽいですよね。頭陀袋を背負って歩く姿が、重ならなくないこともないですし。
 犯人が切ないです。

 以下レスです。

 trapさまこんばんは。というか、まだ、こんにちはの時間ですが。
 台風、停電ですか。しかも、かなり長い時間ですね。これが夏場や冬でなくってよかったですね。夏場や冬だったらと思うとゾッとします。
 確かに、電気に依存してますからね。これってかなり怖いことじゃないかと、たまに思ったりします。
 台風が過ぎて、ホッと一息ですね。
 犬を飼ってらしたのですね。リード外すとどれだけ喜びますかvv 砂浜でよく放したものですvv いけないんですけどね。
 『ボーン・コレクター』は、映画だけです。Mフリーガンが出てるやつですね♪ スリラー風味のミステリーとしては秀逸だったような。原作読まれてるのですね。原作が秀逸ですか。くどい文体ですかvv それは、びみょうかな。

 Hちゃんのほうの親戚筋の子供さんなのですね。病弱なお母さんが気になりますが。ど、どうなんでしょう。やはり………?
 でも、お父さん、母親が忙しいから戻って面倒見ろって、それは、なんか違いませんか? そうでもない? 既にHちゃんはお父さんの中では認識が「娘」に摩り替わってるって感じでしょうか。どちらにしても、嫁に出した娘にそれは、嫌われますよ? なんて突っ込みはほどほどにしておきましょう。きっと、なにかあったのですね。
 メガネさん………それは、やっぱりわがままだと思われます。キッパリ! どこまでHちゃんを独占したいんですかvv しかも、溺愛~。絡めとってる感じですよね。そ、そうですか、引き取ることになったのは、メガネさんの一言ですか。それは、自分も子育てに参加しないと駄目ですよねvv しっかりしてますが。もしも自分の本当の子どもだったとしてもそこまでできるかのな? するのでしょうか………。
 保育園設定どうぞ♪ 楽しみにしております。

 お菓子作りで間を持たせて精神を落ち着かせたわけですvv
 史月くんちでも、ね。
 イクちゃんは、大学行く以外はまじで暇人っぽいです。大学出ても暇人。オジサン、イクちゃんを社会に出しませんよ♪ オジサンの中では、イクちゃんは奥さんなスタンスです。いつも家にいて、見送りをしてくれて彼の帰りを待っててくれればそれで満足なオジサンなのでした。イクちゃんにしてもなにかしたいことがあるわけでもなし――で、有閑夫人な境遇を楽しんでるのかもしれませんね。
 おねーさんたちは、二人に頭は上がりません。
 史月も有人も基本二人には頭は上がらないんですね。血が繋がってないからって遠慮も少々見えますが。反抗期も普通にあったことと思われます。が、どうなんでしょう? どういう反抗期だったのかなぁ。謎vv
 有人はそういうタイプらしいです。見せびらかさないのね。お宝は大切にしまいこむ。オジサンの家系の血を少しは引いてるからそういう点はちょこっと似てます。お嫁さんになる人はしっかり選ばないとね。イクちゃんタイプの女性? どんなだ? というか、いるのだろうか。
 史月は~どうだろ。謎vv
 中学生になった二人の友達がはじめて来る。おそらく、小学校幼稚園通してお家に友達が来たことはないと思われます。史月に言われて、興味津々です。でも、何も用がないのに覗いたら悪いかな。でも、挨拶ぐらいはしたほうがよさそうだしなぁ。うんうん悩んで、おやつでも持っていくか。ですね。
 そうか。イクちゃん30代ですねぇ。
 何やってる人? って、つつかれると、悩みそうですがvv
 「兄貴?」
 「一番大事な人だよ」
 でしょうか?
 大問題な返しな気もしますが。
 横では史月がうなづいてたりして。
 「おまえもか?」
 って突っ込まれて。
 「うん。大事だよ」
 経ろりと返すんでしょうねぇ。
 マカロンとか思ったのですが、こじゃれすぎなので、中学男子には不評そうですね。
 アップルパイなんてどうでしょうか?
 簡単そうだけど、生地から作るとなると面倒極まりないパイvv
 焼きたてアップルパイにシェフの作ってくれたバニラアイスと生クリーム(添えたかな?)を添えて、ラングドシャあたりを皿に盛って、後は、オレンジジュース? 中学生にコーヒーはきつそうですし、紅茶は嗜好品のイメージが強そうなので、こんな感じでどうでしょう。オレンジジュースをコーラにしてもいいかな。アメリカ的ですね~vv

 それでは、この辺で。
 今日も一日おつかれさまでした。
in the soup 14回目
 拍手ありがとうございます。いつも感謝しております♪ レスは後ほど。

 「ドツボ」の14回目は、“in the soup” の5回目としてサイトのほうにアップしました。結構長くなったので。一気に原稿用紙12枚分アップというのは、ブログじゃ多すぎかなぁと思ったりした次第。普通にアップしてる分量だったら失礼します。
 あいかわらず郁也クンがぐるぐるしております。で、考えなくてもいい最悪の事態をひねくり回した挙句、自分で自分をドツボに突き落としているという悪循環。タイトルが正しかったようですが。タイトルが実は悪かったというのだと、郁也クンに申し訳がないxx
 少しでも楽しんでもらえると嬉しいのでした。

 ちょっと写真を取り込めたので、アップに挑戦。
ピッツァこれは、昨日挑戦した、台から手作りピッツァです。具が多すぎではありますが、美味しかったですよvv 乗っかってるのは、ピザソース、たまねぎ、ピーマン、エリンギ、ソーセージ、ニンニク、とろけるチーズとヒョウタンみたいな形をしたチーズをさいころに切ったものです。ちょっと、たまねぎの分量が多すぎたようですが。

オリーブサイダーこれは~、前に美味しかったと言った、オリーブサイダーです。これ1本が200円。色も結構お気に入りです。ビンが少しレトロチックだしね。

ロイさん死んじゃったというのに魚里の寵愛うけまくりのにゃんこ、ロイくんです。これは、PC置いてるテーブルの下の棚に入り込んでた図。上下ガラス板に囲まれて、冬だったのですが、熱でもあったのかなぁ。この暫く後に逝っちゃったのでしたxx 合掌。

茶々さんこれが、我が家のオデブにゃんこ、茶々丸です。このおなかもふもふしたいのですが、避妊手術のショックからか、避妊手術なんてもう既に過去過ぎるくらい過去なんですけど、不用意に触ると、猫パンチが出ます♪ 痛いですxx

彼岸花これは、我が家の白い彼岸花。今年は咲いたの見るの忘れましたxx ということで、これは、おそらく去年の花。

猫団子手前の後ろ頭の子が、ジュニばあさんです。正面顔、なかったxx

20051223232629.jpgちなみに、この子も、死んでなお魚里の溺愛を浮けまくりだったりする、ミーシャんです。おとこのこvv ちょっとぶれてますが。

 写真のアップの仕方わかりました~♪ よかったvv プリンターから画像を取り込めばいいんだな。よし! とはいえ、最近はあまりカメラ持ち歩いてないからなぁ。今度はジュニバーのアップだろうか?


 というあたりで、 以下、レスです。

 trapさま、こんばんは~♪
 台風が近いからか、湿気が殺人的ですね。夏って意識があればまだ堪えれますが、今はもう秋ですから………ちと辛いな。

 ペリカンなんですよ! にゃん子をくちばしで咥えようとするのですが、どうにかにゃん子は脱出成功しておりました。あの映像見たら、ペリカンが怪物に見えること請け合いです。多分、YOU TUBE だったはずです。あやふやですが。ペリカンのカッタくんは、おとなしそうでしたのにね。まだその生態が知られてないときは、自分の胸を傷つけて流れ出た血で雛を育てるという聖別された(?)鳥でもあったはずですが。現実は、弱肉強食以外の何物でもないですね。自然の摂理に夢を見ちゃいかん! のです、きっとxx
 あとは、ビリヤードの面白さに嵌ったワンコと、卓球の面白さに嵌ったニャン子の映像が可愛かったですよ~vv お暇なときにでも、どうぞ♪

 イギリスの料理番組がDVDになってるのですか?! 凄いです! 探してみますね。
 そういえば、料理番組といえば、アメリカだったかイギリスだったか、とりあえず英語圏の料理番組で、「ヤンさんの~」というのが日本でもながれてたような記憶があります。吹き替えだったと思いますが、ヤンさんという中国料理のおじさんが、面白いトークを交えながら料理を作ってくという。魚里、あれで酢豚の味のつけ方覚えたような記憶がありますvv
 外国の方のキッチンツールの使い方って、日本人には少々違和感ありませんか? え? とかって目を剥くような切り方とか剥き方とか。そんなんでいいの~っていうのたまーにあって、びっくりします。

 カラスが鳩ですか。それもきついですね。『とりぱん』というエッセイ漫画で、白鷺が近くに来たすずめを丸呑みにしたのを見たという話を読みましたが。………xx 魚里は、一度、はぐれた小さな仔猫をおそらく車に轢かして殺してから食べようと目論んでるらしきカラスに遭遇したことがあります。助けてあげられなかったのが、実はちょっとしたトラウマなんですが。でも、カラスにしても、おそらく、餌だったろうと思うと、それもおこがましいだろうし。食物連鎖は、かなりきついときありますよね。

 ちびたち萌えですかvv 本編書いてませんがvv 嬉しいです♪
 有人くんを迎える時ですか~。イクちゃんはあまり内装とか拘るタイプじゃなさそうですがvv どうでしょうね。少なくとも、居心地よくしてあげたほうがいいなって――ことは考えるかな。だから、多分、オジサンが決めるんですよ。で、一応イクちゃんに確認を取る。反論しても聞いてくれないのわかってるから、イクちゃんはそれでいいとかって言いそうです。足りないのあったらまた後から買えばいいしな~とか。案外こういうタイプじゃないかなと。電話一本でデパートの外商部が来るんですよ。見本持ってvv

 何気に、有人くんは、外国の血が混ざってるんだ~と、魚里妄想してしまいました。きっと、ダブル(最近はこうですよね)なんですよvv もちろんアジアの優性遺伝が勝ってますが、少し彫が深かったり、少し色素が薄めだったりするんですね。幼児のころなんか、おそらく、天使ですよvv 外見は。でも、内面は少々こましゃくれてるというか、人を見るタイプで。少々ダークが入ってたりして。それを、おそらく、イクちゃんと史月ちゃんとが矯正(っていうほどでもないんですけどね。自然に接するって感じですが)したと。
 本質がオジサンタイプだったらどうしましょうvv 似たもの同士で、イクちゃんを囲い込むんですねきっと。言葉が不適切ですがvv
 オジサンと有人くんの間にあるのは、イクちゃんに対する愛情という絆だったりして。だから、結構仲良しさんだったりしそうです。
 で、有人くんの史月ちゃんに対する感情は~なんでしょうvv 精神安定剤だったりして。
 もちろん、この辺の設定は、裏設定というか、内面の内面です! それくらいしっかりしてないと、おそらくオジサンの姉だったか妹だったかの家族が五月蝿そうなので。
 外面的には子供らしく、可愛らしくvv
 で、学園になると~~~~暗躍する有人くんと彼を支える史月ちゃんですかね。学校で何を暗躍することがあるんだろう? よくわかってませんが。
 外面爽やか王子様と、実は苦労性の男前王子様ですね。史月ちゃんはお父さん似の可能性が大です!
 せっかく萌えてくださってるのに、なんでこう、裏設定に萌えるんでしょうね魚里ってばxx すみません。
 しかし、こうやって書くと普通にBLっぽい雰囲気が芬々ですね。

 オジサンは、絶○ですね! きっぱり/// JUNEものの攻めのお約束ですvv
 持久走、水泳、サボりでしょうねぇ。それどころか、学校自体休みだったりして。でもまぁ、オジサンはイクちゃんの時間割把握してるので、イクちゃんの身に危険が及ぶのは、基本金土だと思われます。
 それにしても、イクちゃん、修学旅行どうだったんでしょう。最近は冬のスキー合宿とかってありますが、春だったのかなぁ? なんだか、オジサンに邪魔されそうな気がします。「行くな」とかって言うかな? そこまで横暴じゃないか。さすがに。大人気ないですけどね、基本イクちゃん関係になるとvv

 それでは、今日はこの辺で。
 今日も一日おつかれさまでした。

13回目
 拍手コメントありがとうございます♪ レスは後ほど。

 滅茶苦茶中途半端なんですが。以下の流れも丸わかりというあたりでぶっちぎってますが。しばらくは郁也クンのターンが続くと思われます。

12回目**********

 昨夜もまた酷く抱かれた。

 大きなものがまだ数条残っているものの、ほかは治っているという背中の傷が熱を持って疼く。

 医者に傷を消毒されるのを全身を強張らせて、郁也は堪えた。

 鼓動が乱れる。

 どんなに痛くても背中の治療は痛みを堪えるだけで済むのだからまだましだ。

 噛みしめたくちびるが、かすかに震える。

 嫌でたまらないのがこの後にされるだろう、あの男を受け入れた箇所を暴かれることだった。いくら治療のためとはいえ、あんなところを他人の手で開かれ様子を見られ、最後に薬をいれられる。羞恥で理性が焼き切れてしまいそうだった。

 あまりに嫌がるため鎮静剤を最初に打たれるのも、苦痛につながった。

 初老の医者の薄い青の目が、冷静に診る。

 薬を塗りこめられたとき、医師の指先がある箇所をかすめた途端、突然からだが震えた。何が起きたのかわからないまま、男にされる時のように衝撃だけを感じて自身が熱く滾ってゆくのにうろたえていた。

「ああ恥ずかしがることはありません。ごく自然な反応ですよ」

 穏やかなそれでいて事務的な声に、しかし、郁也はただ首を横に振る。

 例え自然な反応でも、昨夜あれだけ酷くされた後に反応を返す自分が疎ましくてならなかったのだ。

 まだ鎮静剤は抜けないらしい。

 こんなときにあの男が来てしまったら。

 来るだけならまだしも、いつものようにされてしまったら。

 怖かった。

 なにもかもが怖くてならなくて、気が狂いそうだ。

 熱に浮かされたような鈍い感覚のまま、郁也は必死になってベッドの上に起き上がった。

 くらくらと周囲が揺らぐ。

 気分が悪い。

 吐き気が治まらない。

 あの薬はからだに合っていないのかもしれない。

 頭を数度振り、胸元に手を当てる。

 大きく呼吸を数度繰り返し、吐き気が去るのを待った。

 もどしてしまいそうで、生理的な涙がこみあげてきた。

 駄目だ。

 四つん這いになってにじり寄り、ベッドの隅に腰掛けた。

 支柱に束ねた帳を掴む。

 立ち上がった途端揺らいだからだを、近くのソファの背に縋って堪えた。

 ホッと息をつき、一歩進んだときだった。

 コツンと、足が何かを蹴ったような感覚があった。

 椅子の脚ではない。

 もう少し軽い、でも、硬いなにか。

 肩で息を吐きながら、郁也は覚束ない視線を惑わせた。

 やっとのことで拾い上げたそれは、

「ライター?」

 かなり持ち重りがする。

 使い込まれているのだろう、メッキもくすんだ金のライターだった。

「誰のだろう」

 ぼんやりとつぶやいた。

 あの男はタバコを吸わないらしい。

 エンリケ・チャンというあの男の秘書もだ。

 執事も吸っていないだろう。

 タバコの匂いを嗅いだ記憶などここにきてから、ほとんどありはしない。

 そう。

 あの夜を除いては。

 あの部屋には、かすかにタバコの匂いが立ち込めていたような気がする。

 逃亡から連れ戻されたあの後のことを、思い出しそうになり、郁也は頭を振った。

「っ」

 途端、忘れていた吐き気を強く感じ、郁也の顔が蒼白になった。

 だらだらと脂汗が全身を濡らした。

 かろうじて間に合った。

 洗面台に顔を突っ伏して、悶えるように郁也はこみあげるものを吐き出したのだ。

 
********** ここまで。ぐらぐらででろでろな郁也クンなのでした。この後の郁也クンの行動は、おそらくみなさまのご賢察の通りだと思われます。はい。
 二進も三進も行きません。どうしましょうか。『在りし日の』風にいっそのこと記憶喪失にでもなりますかね。そうなってやっと懐く郁也クンに心から安心してやさしくできるオジサン。―――病んでます。二人共に。ま、まぁ冗談は置いておきまして。多分vv
 記憶喪失も使ったし。
 幼児退行現象も使いましたし。
 ストックホルム症候群もどきも使いましたし。
 歩けなくなるのも使ったし。
 声が出なくなるのも使ったし。
 四肢損壊も使いましたしねぇ。中途半端ではありますが。
 結構お約束のバージョンは使い尽くした気がしますが。
 後何が残ってるかなぁ。
 ○乱にするの? 遊廓? これは、一番魚里が苦手とするパターンなので。おそらく絶対書くことはないな。
 となると、無感覚に落とすくらいか。これはこれでいいですが、受けの無感覚って読んでてあまり面白くないと思われますしね。
 飼い殺し? う~む。このままの状況で最後まで突っ走るというのもありといえばありですが。それは、ここまで引っ張ってる話では無理だよね。そういう内容にするなら、テンポよくぶつ切りにした短めの話だと思われますし。
 それともいっそのこと、死にネタで行きますか。郁也クンじゃなくオジサンで。郁也クンでもいいんですけどね。オジサンのほうが意外性がありそう。それで狂ってしまう郁也クン。ああ、彼もまたいつのまにかオジサンを愛してたんだ~とかって救いのないエンドに持ってゆくか? 背後で立ち尽くすエンリケとか。ありがち過ぎだよな。
 略奪―――ね。途中でばれてあらら――って感じでは何度か使ってますか。
 ちょっとぐだぐだと色んなアイデア未満の垂れ流しで失礼しました。
 書いてるうちに頭が整理されたりすることもあるのだよ。とは言いつつ、このキリは結構きつい。気にせずパターンの踏襲でもいいかな。
 そうよね。
 所詮書いてるのは魚里だし。
 これでお金を貰ってるわけでもなし。
 開き直るんだ! はい。
 それにしても、一応最近は自分が読みたい話を書くようにしてはいるのですよ。いきなりvv
 どっち向いても甘い話ばかりな商業誌がちょっとしんどくて。それで捏造したのが「ドツボ」だったりはするのですが。
 まぁ、ね。
 BLって、一応ボーイズラブって言うくらいなので、恋愛小説に分類されるんだもんなぁ。魚里は忘れがちですがvv 恋愛だからな。ううむ。そりゃあ、恋愛小説はハッピーエンドが読みたいわな。わかる。わかるんだが、心の底で、それだけじゃ物たらんと喚きつづける魚里がいるのだった。だからって、不倫で心中はもってのほかだ! 苦手なだけですが。
 「ドツボ」って、あれ? もしかして不倫物? そうなんかなぁ………。いっそ心中物に仕立てる? いやいや。駄目駄目。なんでわざわざ苦手な方面に持ってく。
 魚里自身ぐるぐるしているのでしたvv


 話を変えまして。
 湿気がしんどい一日でした。
 何もやる気が起きなくて、『ときめきメモリアル』ガールズサイド1を久しぶりにプレイ。
 初めて最後までやりとおしましたが。が、途中でなんかぐだぐだになってしまって気力がなくなったせいか、女の子のお友達との友情が永遠だよ~のエンディングになってしまいました。それはそれで可愛くていいですが。
 なんかね、導入部がしんどいのよね。どのゲームにも言えることな気がしますけど。
 あくまでプレイする側からアタックを繰り返さないとというのを忘れてしまう。
 色事は苦手なんだよ~~~。はぁ。

 ま、まぁ、苦手といいながら、色事がらみの話を書いておりますが。書いたり読んだりするのは結構好きなんですけどね。ゲームするのはどうも、苦手らしい。なんでだろ。


 以下、レスです。

 trapさまこんばんは♪
 郁也クンの大泣きのシーン「良かった」とおっしゃってくださって、とっても嬉しいです。ありがとうございます!
 はい! クレアが差し向けました。殺し屋だと思いますよ。(『悪夢』の殺し屋だったりしてvv)でもって、殺した証拠があのリング。指はついてなかったと思われます。捨てればいいものを宝石箱に入れておくのは、やはり、女だからなんでしょうか。でもってすっかり忘れてる。そんなものかもしれませんね。
 まだ、マリアの死体のゆくえとか、謎は残っているのですけどね。ぐだぐだにならないといいなぁと思いつつ書いています。そこまでお付き合い願えるほどの筆力がほしい魚里なのです。切実ですvv

 オジサンはあの後イクちゃんのご両親にご挨拶です。
 「あらいい御縁」くらいは言ってくれそうな桜母。
 「郁也がそれでいいというのなら、私は別に反対はしない」って感じでしょうかね、郁也父。
 で、二人揃って、「ふつつかな息子ですがよろしく」って頭を下げるとか………。
 でもそうなると、そのまま、オジサン家に部屋が準備されてそうですね。その日のうちに住所変更とか引越しパックとか、養子の手続きとか、さっさっさーと全部済ませてしまいそうな気配のオジサンです。
 奥様は17歳――ですね。う~ん。
 あーちゃんとしーちゃんは、一年後くらいでしょうか。ママは18歳って感じで。もし浪人確定(精神的ショックが尾を引かなければいいのですがvv)だとすると、ママは浪人生。ベタですね。せめて、現役で合格させてあげよう。忙しい最中に子供が来たら、イクちゃんパニックです。でも、それはありえませんね。まだ桜ネェが結婚してません。先に、桜ネェを結婚させないと。でもって、しーちゃんを産んでもらわないと。とすると、あと最低5年くらい先でしょうか。大学は卒業できるね、イクちゃん♪

 ママが男な理由――どうやって説明するのか。楽しみにしておりますvv 双子は賢いのですね。
 Hちゃんも天才なのに、独り躾けなおしですか。パパがんばれ! 奥さんを躾けるのはだんな様の仕事だvv

 え? ばったの外骨格使うのですか。あらvv 触覚――短いのが眉間から二本、昔のバージョンも飛び出てたような記憶がありますが。――行く機会があったら探してみますvv

 009―――大好きでした♪ 苦悩する少年像がいいのですよね。人間とは呼べないからだにされてしまっても、心は人間であろうとする009たちが必死で戦うからこそあの話は面白かったのだと思います。個人的には、チャンピオン版の「クビクロ」が悲しすぎて印象的でした。

 あ、「攻殻機動隊」好きだったキャラは、トグサさんと書いてましたが、パズさんの間違いでしたxx 苦虫噛み潰したみたいなムッツリさんです。ちょっとオジサンと小司馬足して2で割ったような感じかもvv

 それでは、この辺で失礼しますね。
 長かった休みも明けましたが、お元気でお過ごしください。
12回目
 拍手コメント等ありがとうございました♪ レスは後ほど。

 12回目で、とりあえずオジサンのディープな過去は一段落です。あいかわらず変なところでぶち切っておりますが。

**********
 両親に諭されはしたものの、それから、昇紘はクレアとの距離を置くようになった。

 夫として情が薄いと昇紘自身思わないではなかった。しかし、あの出来事は昇紘の忍耐に罅を入れるのに充分だったのだ。

 クレアが別荘で療養したいと言い出したとき、昇紘は安堵の溜息をこぼした。

 父の死を契機に半年に及んだ療養からクレアが帰ってきたとき、心の中に離婚の二文字がなかったとは言わない。

 失敗だったのだ――――と、痛いほどに感じていた。

 それでもそれを言い出さなかったのは、独り取り残された母のためだった。

 母にとってクレアは理想の娘だったのだろう。

 金髪で青い目の、理想的な白人の娘。

 母が望んで持つことのかなわなかった、金の髪と青い瞳。

 母にとってその組み合わせは、なによりの憧れであったのだ。

 もちろん、いくら母がクレアを気に入っていようと、容赦なく切り捨てることはできたのに違いない。

 それでも、最後の最後に、情が勝ったのだろう。

 結局昇紘は、離婚を思いとどまった。

 そうして二年後、跡取りが生まれた。

 幸せ――と、呼べたのかも知れない。

 その最後の一年のほとんどを、母は微笑んで過ごしたのだから。

 しかし、昇紘にはそれが限界だった。

 理由は、突然湧き上がったひとつの疑惑からだった。

 クレアの寝室に昇紘が立ち入ることはほとんどなかった。

 母が死にしばらくしてから、空気の綺麗なところで子供を育てたいと、いつもの気侭ぶりをふりかざしたのはクレアだ。

 既に別居状態だったこともあり、好きにすればいいと答えた。

 宝石箱の中に必要なものを忘れたと連絡があったのは、ちょうど昇紘が本宅に足を運んでいたときだ。

 執事が手にした宝石箱の中を覗くともなく視線をやった昇紘は、それほど高価ではないと見做されたらしいおびただしい数のジュエリーの中にふと心惹かれる何かを見たと思ったのだ。

 それが何かわからないというのに、全身が脈打った。

 手を伸ばしていた。

 動きを止め自分を見ている執事のいぶかしむような視線も気にはならなかった。

 ザラリ―――と、加工された宝石類が音をたてた。

 掌の中に転がるそれを見て、昇紘の顔から血の気が引いた。

 なぜこれが。

 こんなところにあるのだろう。

 てらりと艶めくなめらかな金の細工。

 これが何かわからないほど、間抜けではない。

 自分が彼女の指に嵌めたのだから。

 誓い。

 病めるときも、健やかなるときも、愛をもって生涯支えあう事を誓いますか――――

 誓います。

 二人きりの教会で、自分自身の意志で誓い、そうして彼女の薬指に嵌めたのではなかったか。

「マリアっ」

 小さな長四角にカットされたダイヤモンドが光を鈍く弾く。

 決して華美ではないものの、彼の祖母が彼にと譲ってくれたアンティークだ。

 見間違うはずもない。

 はにかむような微笑が、昇紘の脳裏によみがえった。

 あの時も、彼女の指に嵌っていたのではなかったか。

 あの最後となった別れのとき、彼女の薬指にはこの指輪が嵌っていたのではなかったろうか。

 新たに贈ったエンゲージリングよりも、最初に貰ったこれが一番と指に嵌めていなかったか。

 しかし、それも、彼女とともに失われたのではなかったか。

 形見となった彼女の宝石箱の中からこの指輪が見つかることはなかったはずなのだ。

 それがなぜ今になって。

 それも、よりによってクレアの宝石箱の中にあるのだ。

 昇紘は頭を打ち振る。

 自分の心の中に芽生えたものを打ち消そうとする。

 ありえない。

 あっていいことではない。

 そこまで自分が愚かだと。

 あの女がほくそ笑んでるのだと。

 すべては、自分の思い込みに過ぎないのだ。

 しかし。

 ならば、この事実はどうなるのだ。

 紛うことなく、あの女の罪の証なのではないか。

 あれから十一年後に転がり出した小さなリングが、昇紘を懊悩の深い淵へと追い詰めたのだった。

********** こんな感じでしょうかね。避けたい相手とはいえ、一応自分の子どもの母親ということになれば、滅茶苦茶悩んだのだろうなぁ。無責任に言い放ってしまいますが。こういう次第で、総てを忘却に押し込めたというか。結構へたれではありますよね。オジサンも。
 次からは、郁也クンのターンです。あいかわらずへろってますが。
 しかし、オジサンの回想録、長くかかりましたね。今のところ全部で原稿用紙換算79枚です。魚里の書く話しとしたら、結構長い。しかも、まだ起承転結だと承くらいな気がします。下手したら、起かもしれない。
 少しでも楽しんでいただけるといいのですが。


 何気に思ったこと。
 アヤドチエさんをテレビで見て、ふっと思ってしまったのが、横山やすしだったりします。まぁ、関西人ですからね、彼女も。だから、少々くらいなら被さっててもおかしくないのだろうか。
 歌は上手いと思うし、そんなに見る機会もないので、嫌いって人ではないのですが。なんか、品が、ないですよね。うん。
 あとは、YOU TUBE でホラー系の実話対談みたいのを見てたら岩井志麻子さんが出てまして、ホラーなのにエイズ絡みの恐怖話をしてらしたのですが。(残念ながらその話は既に知っておりましたがxx)うん。この人も嫌いじゃないんですが。申し訳ないですが、小説より実話系のほうが好きです。あと、あのあからさまというかあけすけというか、不思議なパワフルさをもった本人のキャラクターが結構見てる分には好きな作家さんですね。
 で、まぁ、アヤドチエさんと岩井志麻子さんが対談したら凄いことになりそうだなぁと、ちょっと考えてしまったのでした。
 結構キャラクター的に似てませんかね。どうだろう。馬が合うか、合わないか。案外同属嫌悪かなぁ。
 でも、あの二人がもしも何かの拍子にタッグをくんだら、最強のおばさんズだと思われます。あれくらいパワフルだとまじで怖いものないだろうなぁ。羨ましい。うん。
 ああ! 好き嫌いは別にして、憧れ(?)てるのかもしれないなぁ。うううむ。


 以下、レスです。

 2chのスレッドにありましたとコメントで教えてくださった方ありがとうございました。
 まさか2chにコピペ(?)されてたとは。びっくりしました。
 そうか。織田君の板もあるのですね~。
 疑問が解けて嬉しかったです♪


 trapさま、こんばんは~。まだ今日はの時間ですが。
 『思う壺』はあくまでリメイクですし、『ドツボ』もそのままサルベージではありますが。
 楽しんでいただけたのなら、とっても嬉しいです♪
 『YOU』は、順番が変わっちゃったのです。そのほうがしっくり落ち着くようなので。『虹』は時間軸をあまり考えずにぽつんと出来上がってた話ですし。無理がなくなったと思います。
 最悪イっちゃうかなとも考えていたのですが。どうにか紙一重で救出されました。あくまで、イクちゃんにはオジサン以外は知って欲しくないなぁ――という欲が魚里にはあるようです。
 オジサンに可愛がられてるから、フェロモンでてるんでしょうね。きっと。無意識だから、罪ですよね~。でも、小司馬に関しては、それ以前から狙われてたので、元々そういう雰囲気を持ってるのか。不憫な。その後の小司馬は、闇から闇? あまり深く考えないでおきます。怖そうなのでvv
 オジサンは、男の本領発揮ですね。たまには男前なところを出しておかないと。ただのむっつりでは、あんまりです。
 この後は、おおっぴらに手を出すどころか。
 多分、ご両親にご挨拶ですね。

 こちらこそ、夢で見ていただいた上に名前までいただいてしまって、ありがとうございます♪
 あーちゃんとしーちゃんですね。ふたりしてママに甘えてください。最初のうちはオジサンのこと怖がってるだろうなぁ。あまり笑うタイプじゃないし。オジサンも実は戸惑ってるに違いないです。
 オジサンはきっと葬式に顔を出して、健気に泣くのを堪えてる有人くんを見たんですよ。で、他に引き取ろうとする相手がいないので、引き取ることにしたのだと思われます。結構衝動的? 有人くんの両親を知ってるのかもしれませんね。葬式に出てるくらいなので、なにがしかの援助はしてたと思われます。

 チャイルドシートに子供向けのCDが入ってるBMW。すっかりマイホームパパですね~♪ すっかり子持ちのファミリーですねvv あまり遠出とかできなさそうですよね。幼稚園くらいなら、まだ可愛い盛りだから、幸せ実感家族です。幼稚園の流行が、「お母さんといっしょ」なわけですね。お母さん―――なんで男なの? って質問ありそうですよね。どう答えるんでしょう。気になります。

 感情一つで変化ですか。それは、なんか生々しいような。変身ポーズがないのは、悲しい。
 甲殻類いや、えと、昆虫だから、外骨格ですね。外骨格がプロテクターの役目をしてとかって考えてばったなのかな。昆虫だとばったよりクワガタとかカブトとかが強そうですが角とか牙(?)が変身したら邪魔というあたりで省いていったのかな。――ああ、愚考してしまいました。敵の対象が、玉虫怪人みたいな気ぐるみだったような? 今思うと、あれは、もしかして、Gだったのかもしれませんね。まだばったでよかったですvv

 それでは、長くなりましたが、この辺で。
 NKコール、ルート66とかも好きでした。なんかのカバーかもしれませんが。
 今日は蒸しましたね。
 おつかれさまです。
11回目
 拍手ありがとうございます♪ レスは後ほど。

 やっとこさでマリアパートが終了。が、クレアパートはマリアよりもよほど難しい。いつもより丁寧にを目指してるからか、ない知恵をひねくり倒しているからか、時間がかかります。

11回目 *********

 窓辺の椅子に腰掛けて静かに目を瞑るマリアに、ミケランジェロの有名な彫刻を思い、即座に打ち消した。

「マリア」

 抱きしめる。

 確かな鼓動と熱を確かめる。

 花のように甘い香りが鼻腔を掠める。

「愛している」

 クスクスとうれしそうに笑いながら、マリアが答える。

「君が奪われでもしたら、私は狂ってしまうだろう」

 覚えていてほしい。

 君は私の半身なのだと。

 残された半身のままでは、生きてなどいけない――――――と。

「だから、約束してほしい」

 私を残してどこへも行きはしないと。

 マリアの褐色のまなざしが、真摯に昇紘の黒い瞳を見つめ返す。

「約束」

 マリアの細い小指を自らの小指に絡めた。

 そのまま互いの手を握り締めるように合わせて、ふたりは深くくちづけを交し合った。

 嘆き悲しみとは無縁の今だからこそ、不安を抱くのかもしれない。

 そう思うと、マリアも子どもも必ず守ろう、悲しい思いなどさせはしないと心の中でつぶやくのだった。

 しかし、昇紘のその予感は的中する。

 わずか数時間の不在が、総てを彼から奪い去ったのだ。

 その日の用はあらかじめ決まっていたことだ。だから、彼の親しいものなら誰もが知ることができた。

 見送るマリアが琥珀の光の中、はかなく映った。

 このまま彼女を残して出かけたくない。

 しかし、親交のあるマフィアとの会合は、女性抜きのものだった。

 不安とも怯えともつかないざわめきを胸に覚えながら、昇紘は出かけたのだ。

 会合は難なく終わり、次の機会には家族連れでという和やかなムードで握手を交わした。

 そうしてマリアが待つ林の奥の別荘に帰った昇紘は、ゲートを抜けた途端本能的な胸騒ぎを覚えた。

 アクセルを踏み込みなだらかなカーブをいくつ曲がっただろう。

 開け放たれたドアを見た瞬間、ブレーキを踏み、車から降りた。

 組木細工の床に鈍く照明を弾くのは、点々と滴り落ちた血の跡に他ならない。

「マリアッ」

 駆け出した昇紘が向かったのは、マリアが好んだリビングだった。

「――――――っ」

 声にならない悲鳴が彼の喉を引き裂いた。

 そこには、マリアを守るように命じておいた部下たちが血を流して倒れている。

 一人として息のあるものはなく、何があったのかを知る術はない。

 ただわかることは、マリアがいないということだった。

 生きているのか死んでいるのか。

 倒れるものもいないひときわ大きな血溜まりが、昇紘の心にそれがマリアの流した血なのかもしれないという危惧を抱かせるばかりだった。



 時が過ぎてゆく。

 半身をもぎ取られた傷口は癒えないまま、マリアの行方もまた杳として知れない。

 いつしか昇紘の口はきつく結ばれ、頬が扱け、眉間には深い皺が刻まれた。

 半身の存在を忘れるかのように仕事に没頭した。

 気がつけば六年が過ぎていた。

 そうして、両親の勧めるままに昇紘はクレア・レイモンドと結婚したのだ。



 愛することはできないと、最初からわかっていた。

 不実だと知っていても、彼女とでは心が休まらない。

 しかし、彼女は妻なのだ。

 愛せないことが負い目となった。

 愛の代わりが高価な品物となった。

 共に出かけるのはもはや義務でしかなく。

 彼女のひとつひとつの行いが、鼻につくようになった。

 それは、彼女にも感じ取ることができたのだろう。クレアは自分に向けられる負の感情には敏感だった。

 三年目にしてようやく授かった命がこの世に生れ落ちることなくはかなくなった時、病室に見舞いに訪れた彼を待ち受けていたのは甲高い批難の叫びだった。


********** こんな感じですかね。あまりクレアさんを掘り込む自信がなくて、昇紘さん視点オンリーで。ま、まぁ、マリアさんも昇紘さん視点のみでしたけどね。女難の相ですかねぇ、オジサン。基本、生真面目なんですよね、オジサンは。
 少しでも楽しんでくだされば嬉しいです。

 ヤマシタトモコさんの新刊 “MO'SOME STING” を読みました。
 いや、紛うことなくボーイズコミックスなんですが。
 ボーイズコミックスでヒロインを応援するなんて稀有な体験をいたしました。
 ヒロインに幸せになってほしくて、誰とくっつくかなぁとか色々考える自分が。いや、くっつく以前ですけどね。強気だけど健気な女子高生の周りにいるのは30代のオヤジたちですから。うち1人はヘテロだけどマゾで、1人はバイな上に血が大好きなやくざの跡取りで、1人はヘテロなんだけど平均点。41歳のゲイのオヤジは、惜しむらくは、彼女の伯父なため却下。大ボスの、バイなやくざの父親は~~~まじで怖そうなので、駄目。
 父親が母親を殺してそれを目撃した娘を父親が包丁持って付けねらってるのを、伯父であるヤクザが守ってるというバックグラウンド。父親はどうやらヤクザの金をくすねたりやりたい砲台してるので、結局そのヤクザに落とし前をつけるために殺される運命ではあるらしい。連帯責任かなんかで少女まで巻き添え。で、マゾなへテロは死にたい病。平均点のヘテロは、保険金を支払うだけだと思って少女を引き受ける保険会社のにーちゃん。どうやら、とあることが原因で健気な彼女に一目惚れ。少女を追ってきたヤクザのボンは、彼女の伯父にめろめろだったりするんだけど、根っからのサドで、痛めつけずにおれない。絶体絶命の少女の運命は? って感じの話なんですが。
 一話目の伯父さんが、姪っ子に結構きつい態度をとってるんだけど、2話以降態度が軟化――これは、ことがことだけに人前では態度を変えてたのか? 滅茶苦茶姪っ子に甘い伯父さんだなぁ。でも、女嫌いのゲイvv 個人的には、彼にメロメロのバイで血が好きなサドとくっつけばいいなぁと思いつつ。伯父さんはヘテロなマゾに片恋なのでした。
 頭くらくらしますが、ヒロインがいいです。ボーイズ物なのにヒロインがいい! ぐだぐだな大人たちよりもいっそ潔くかっこいいくらいです。
 面白かった♪


 以下レスです。

 trapさまこんばんは~。

 昨日は変な質問にお答え下って、ありがとうございました.♪
 違うのですね。
 よかったです。
 あのノリはちょっときついなぁと思ってたのでした。って、まだ借りてもいないのですが。本当は今日借りようかなと考えてたのですけど、予定は未定で駄目でした。明日から連休だしなぁ、無理ですね、きっと。

 郁也クンに恋愛は、無理そうです。実際、対人恐怖症になりつつありますからね。まだ、今のとこオジサンと医者と執事さんとエンリケくらいしかと顔は合わせてませんが。引き篭もり決定ですね。ま、まぁ相手はそれでもオッケーってオジサンですが。大体、恋愛対象にならないです。オジサンはできるだけ避けたい郁也クンなんですけどね。囲われちゃっては、それも無理。開き直って愛人生活を楽しむだけの開き直りもないし。無理無理尽くしで、まさにドツボなのではあります。
 郁也クンは、それほど流行は追っかけてなさそうです。友達が貸してくれたCDを聞いて、カラオケで歌えそうなのをちょこっと口ずさむ程度かなぁ。
 ヘレン・メリル――こんど探してみますね。

 既に手に入れてますからね。今更オジサンは負けません。自信もあります。結構余裕もあるのですが、忙しいオジサンには時間的な余裕がないですからね。その辺で、色々と小競り合いは起こりそうです。イクちゃんは、たまに甥っ子と実家に帰ったりしそうです。追いかけていった養子君は、本当のお母さんに甘えてる甥っ子君を見て、このときとばかりにイクちゃんに甘えそうですね。嫁の実家なので、堪えてるオジサンvv 家に戻って養子君が寝たら、大人の時間確定みたいです。

 アフリカ――指を鳴らしたり手をすり合わしたり、ジャンプしたり、あれだけで色んな音が出せるんだと、感動しきりでありました。

 残念ながら、リアルな芸能人は見たことないので、その辺はまるっきりわかりません。ただ、同性から見てかっこいいと思うタイプの人はやっぱり、かっこいいんだろうなぁとうっとりするだけですvv
 うちの近辺は、夏になるとトミーズ雅が出没するらしいのですが、一度もニアミスしたことありませんvv ま、いいんですけどね。

 「真珠郎」ですか。おお! あの残酷な話ですね。原作を読んだことはありません。せいぜいJETさんが描かれた漫画とか、高階良子さんの「真珠色の仮面」とかで知ってる程度です。
 小野寺明版というと、10年くらい前のテレビドラマバージョンですか? 映画? 古谷版があったというのも、知らなかったです。真珠郎は誰が………女性でしょうけど。CMかなんかで見たらしい、口の中に蛍が入ってうっすらと光るってシーンが頭の中にあるんですけどね。

 F1 ニュースがありましたね。やっぱり、競争激化するとかつことだけが頭にあって、見境なくなるんでしょうね。そこを律してこそのスポーツマンスピリットだと思うんですけど。もっとも、そういう人ばかりじゃないというのも現実なので、あまり悲観的にならないでくださいね。

 それでは、今日はこの辺で。
 湿気がかなりありましたね。
 今日も一日お疲れ様でした。
10回目
 拍手ありがとうございます。レスは後ほど♪

 10回目なんですが~~~すみません、ベタ過ぎます。何とかがんばって書いてるのですが、男女物になると、女性を虐められない魚里が露呈します。うううう。ストーリー展開が、笑っちゃうよ! ですが、すみませんxx

*********

 金髪に青い瞳、ミルク色の肌、服の上からでもわかるみごとな曲線。それらを引き立てる化粧と

ドレス。どれをとっても自分の男性をひきつける魅力を熟知しているタイプと知れた。

 くっと顎を上げた姿勢がいかにも高慢そうで、昇紘は眉をひそめた。

 クレア・レイモンド。

 名乗った女性が自分の婚約者なのだと。

 父親からそう言われたとき、それは既に動かしがたい決定事項なのだと、昇紘は理解していた。



 しかし。

「私は、自分の妻は自分できめます」

 自分が愛しているのは、マリアなのだ。

 ふたりして大切に育て上げた想いを打ち消すことこそ、不可能だった。

 なぜ今になって。

「これは、決定だ。反論は許さない」

 見返した父親の自分によく似た黒い瞳の奥に、ファミリーのトップに立つ者の意志を感じて足元

が揺らぐのを覚えた。

 理性ではわかっていた。

 この女の手を取らなければならないのだと。

 それでも。

 捨てることができるはずがない。

 穏やかで軽やかな、そうして、その名に相応しい恋人を無碍に打ち捨てることがどうしてできる

だろう。

「いいえ。私には愛している女がいます」

 総てを捨てても、自分の妻はマリアだけだと。

 踵を返した昇紘を、しかし、父親は許さなかった。

 自室に閉じ込められた昇紘の元に、母親が説得に訪れた。

「お父様の言うことは絶対ですよ」

 逆らってはいけません。

 そんなことを言われて唯々諾々と従うのは、ローティーンまでだ。

 既に大学卒業も目前に迫り、勤める会社も決まっていた。ファミリーとは縁のない会社に内定し

ている。

 家を継ぐことは昔から決められていることだったが、継ぐことで妻一人自由にならないというの

なら家を捨てることも厭わない。

 その覚悟が自分にあることが嬉しかった。

 最低限必要な荷物をトランクに詰めて、家を後にした。

「マリア」

 マリアの部屋の窓に小石を当て、彼女が顔を出すのを待つ。

「何もない私では、君を妻にする資格はないかもしれないが共に来てくれるだろうか」

 陳腐な台詞にマリアはそれでもうなづいた。

 家を捨てたふたりは、小さな田舎町に腰を落ち着けた。

 その町の小さな教会でふたりきりの式を挙げ、はじめて互いを受け入れたのだ。

 そうして一年近くを二人で過ごした。

 学生時代よりも小さなアパートだったが、それでも、不満はなかった。互いがそこにいる。愛し

あっている毎日に、不足などありはしなかったのだ。

 マリアが昇紘の子を身篭ったとわかった翌日だった。

 どれほど嬉しいと思っただろう。

 まだ膨らんでもいないマリアの腹に耳を当て、母親になるのだという自覚を滲ませた彼女に笑わ

れた。

 その次の日、ふたりの居場所は彼らの親たちの知るところとなった。

 頑として家に戻ることを承知しない昇紘に、最終的には親が折れた。それには、マリアが彼の子

どもを身篭っているということが一因でもあったろう。



 生まれるはずだった子ども。

 妻であった女性。

 彼らは、永遠に昇紘の手から失われたのだ。



 胎児の安定期を待って盛大な結婚披露パーティーが行なわれた。名実共に夫婦になったふたりが

出かけたハネムーンで、まさか彼らを失ってしまうなどと、誰が想像するだろう。

 先祖が生まれたという旧大陸の国が、ふたりの新婚旅行先だった。

 予定は一月。

 古い遺跡を見て回り、ブティックの並ぶ町並みで買い物を楽しむ予定だった。

 夜は貴族の城だったという由緒正しいホテルで蜜月を過ごすはずだった。

 しかし、まずは知り合いから借りた別荘で互いの幸せを噛みしめた。

 森の中にある別荘は、居心地のよい隠れ家だった。

 一面ガラスの窓から入る森の空気に染まった日の光は、夜になれば白い月の光になった。

 少し迫り出した腹部も、ほんの少し増した肉付きも、少しもマリアの美しさを損ねるものではな

かった。それどころかまるでルネサンスの名画のようで、昇紘はふとしたはずみに彼女に見とれて

いる自分に気づくことがよくあった。

 
********** って感じですかね。アメリカの結婚式って、やっぱり教会で挙げても、書類がないので、正式じゃないような。ちゃんと書類がいるよね。確か。最後の最後で若い情熱が――オジサンもこの時は若かったですからね。しかたない。マリアは、名前の通りな人になっちゃいました。おかげでクレアが割りくいます。もともとそういうタイプ設定だから仕方ないんですけどね。
 オジサンの行動がベタ過ぎて、笑うしかない魚里ですが。多分、当事者になると、二者択一ですよね。で、マリアを捨てないだけ誠実だと思われます。クレアなんか突然だからね、選ばれなくても当然だと思うぞ。で、お約束、孫ができるとじーばーは途端甘くなるという感じで。まだ胎児なんですけどねぇ。溜息。
 こんな展開ですが、少しでも楽しんでいただけると嬉しいなぁ。


 以下、レスです。

 trapさま、こんばんは~。
 今日は打って変わって温かかったですね。
 昨夜は思わずブランケット取り出して寝ましたから。
 中身はね~女性にはきついだろうなぁ………。なんか、色々と考え合わせると究極の趣味の世界な気がして仕方ないんですけどね。
 同人系の書店は、確かに誰とでも一緒に行けるとこじゃないですよね。こちらにはないのでよくわかりませんが、楽しそうですよね。財布に痛そうだけどvv
 昨日、古本屋と思い込んでた本屋に行ったら、男性向けの本屋でした~vv 焦った。パーキングで気づいてすぐ出ましたけどねxx

 問題点は、まだわかりませんが、解決しようと思ったら力技使いそうです。魚里が書く程度なので、マフィアの抗争とか権力争いには触れませんしね。せいぜいがとこ、お家騒動かなぁ。でも、あの息子だと、お家騒動は起きなさそうですし。う~ん。ここはやはり、妻 vs. オジサン って感じでしょうかね。vs. 郁也クン じゃ、戦わずして負けます。うう不憫な。

 「You」のオジサンは、イクちゃんの後ろに座るんですよ♪ これぞ家長の位置って感じじゃないですか? さすがに外なので膝に抱きかかえることはありませんが、家だといつもしてそうです。子どもそっちのけ。
 父兄のリレーに呼ばれたらどうしましょう。オジサン走るのかな? あれは、自薦? ともあれパン食い競争だったらミスマッチもいいとこです。

 「赤い花」も結構聴きごたえありましたよ。
 「じれったい」はたどり着けませんでしたが、「恋の予感」「踊り子」共に切ない歌ですね。
 「恋の予感」は、中森さんのほうが歌い方が好みでした。
 あまり若い頃に歌謡曲を聞かなかったので、テレビで流れてたメジャーな曲くらいしか知らなかったということもありますが、新鮮でした~。こんな曲も歌ってたんだ~と、びっくりしたのでした。

 それでは、この辺で。
 今日も一日お疲れ様でした。
9回目
 いつも拍手ありがとうございます♪ とっても嬉しいです。レスは後ほど。

 悩みつつなものですから、短めです。変わる可能性も………xx

 9回目****************************

 本宅に出入りする精肉店の娘だった彼女と親しくなったのは、まだ幼いころのことだった。本当に子供のころのこととて、両親も何も言わなかった。もともと新大陸のマフィアの成立に肉屋の関わりが深いということもあっただろうか。しかし、寄宿学校に入学した昇紘は、いつしか彼女のことを忘れていた。

 大学入学前に家に戻り再会するまで、思い出すことすらなかったのだ。

 そうして。

 陳腐な映画のような再会。

 しかしそれは、まぎれもなく生まれてはじめての恋のはじまりだった。

 思い返せばままごとのような恋の日々。

 大学は家から地下鉄で数駅の距離だったが、昇紘は家を離れて大学近くに部屋を借りた。寄宿舎とはまた違ったひとりきりの生活で、マリアからの手紙が彼をすべてのストレスから解放してくれた。

 大学の課題や試験をやりくりしてのデートで互いの心を確かめた。

 今とは違い女性の外泊には親の目が厳しかったが、長期のバカンスにはふたりで出かけた。

 互いに結婚を約束していたが、最後の一線を越えるつもりはなかった。

 どれだけ心が沸き立とうと、若い情熱が滾ろうと、一時の情熱で愛するものを傷つけてはならないと、結婚をするまではくちづけ以外はしないと、心に誓っていたのだ。

 この思いは、決して遊びなどではないのだと。

 どれだけ互いが真剣なのか。

 それは、その証にほかならなかった。

 マリアの微笑だけで、どれほど心が豊かになっただろう。

 互いに見詰め合うだけで、時が永遠を約束するかのようだった。

 至福の時。

 お互いの両親に結婚の許しを得るのは、昇紘が大学を卒業した一年後にしようとふたりで決めていた。

 すべては、順調に進むはずだった。

 家に相応しい妻として連れてこられた女さえいなければ。

 名ばかりの妻を思い出し、昇紘の動きが不意に激しいものへと変わる。

 郁也の悲鳴に、昇紘は、我に返った。

 からだの中からの熱にあおられたかのように、郁也の全身は紅潮し最後まで残った数条の背中の傷がいっそうの赤味を帯びている。

 それを見て、腹立ちが治まる。

 すべては過去のことなのだ。

 傷にくちづけると、体勢が変わったためなのだろう、郁也が逃れようとするかのように身じろぐ。

「逃がさない」

 獰猛な囁きを耳もとに吹きかけ、対の肩甲骨の中ほどに歯をたて、きつく吸いあげた。

 耐え切れないとばかりに息を詰まらせ背中を撓らせた郁也を抱きかかえ、昇紘はベッドの上に胡坐を組む。

 悲痛な悲鳴をあげて、郁也が意識を飛ばした。

 くったりと自身の胸の中で意識を失った郁也を、昇紘はきつく抱きしめた。

「誰が横槍を入れてこようが、おまえを手放すつもりはない」

 昇紘の黒い瞳は、その場にいない誰かを凝視するかのようにきつく結ぼれていた。


*********************** と、まぁ、ここまでです。少しでも楽しんでくださるといいのですが。
 そういう行為の最中なのに、過去に耽るオジサン。失礼にもほどがある? と、思うが。
 な~んか、普通の青年(普通の青年よりは自制してた若いときですが)してたときの恋人と今のおくさんの話はず~っと頭にあったのですが。女同士の話って陰湿だしなぁとか。それを考えるとなかなかオジサン視点の4話目というのが書けなかったんですね。そう、このふたりが、「ドツボ」のSSでの連載が止まっちゃった理由なのでした。そんなわけでここまできたら、もはやリベンジ! ですね。開き直って書こう。所詮魚里が書くのだから、そ~んなねちっこく表記はしませんが。

 とりあえず、ちょこちょこマフィアを調べながら。
 びっくりしたのが、マフィアって、入団(?)試験があるそうです。しかも、毎年9月。……やっぱり、新学期に合わせて? 大卒とか狙ってるのだろうか? しかしマフィアだけあって、やっぱりイタリア人の血が混じってることが条件のひとつにあるらしいです。(アメリカの場合ね。とりあえず)なくても入れるらしいけど、昇進するのはむつかしいっぽい。なんにせよ、正式なメンバーにならないと、昇進は無理らしいです。正式なメンバーになるには、やっぱり下積みを経て、試験らしきものがあるらしい。試験って、ヒットマン試験らしいんですが。そ、そうなんか~。なかなかシビアですな。中国のマフィアでも、たしか、一度受刑しないととかなんとか、昇進の条件にあったような? うろ覚えですが。

 それで、マフィアの歴史とかもちろちろと見て。
 アメリカの場合は、イタリアからの移民が精肉とかトサツとかに携わってて差別を受けてたらしく、その差別に対する防衛とか何とかが元でマフィアを作ったとか作らなかったとか。(この辺が、「ハンニバル」のあの人が精肉業のオーナーをやってたとかいうのの背景になるのかなぁ? 裏とのパイプ強そうでしたし。)イタリア本国のバチカン系(?)とかから資金が入ってきてたり、CIAはマフィアの受け皿的なとか何とか。ぱーっと流し読みしてただけなのでちょっとどころか怪しいですがvv しかも、調べた同じサイトにたどり着けない。お気に入りに入れたつもりだったのになぁ。行方不明xx

 あとは、アメリカにある日本大使館の所在を調べて。使うかどうか謎だし、あの「ドツボ」の書き方で、所在を調べても意味はないんですけどね~。絶対、地名を出さない魚里ですvv

 BLで鬼畜系を扱ってるサイトさんを覗いて、気分悪くなったりならなかったり。 ← そろそろスキルオーバーだしなぁ。必死でスキルを補充vv うん。魚里はやっぱり愛のある鬼畜が好きなんだ~と確認したり。
 好きだから虐めちゃうんですよね、オジサン♪


 以下、レスです。

 trapさま、こんばんは~♪
 PC大丈夫ですか?
 断面図は、グロイですよね。人様の趣味はわからんものです。謎。という魚里も、ぜったい、言われますがvv
 子宮の断面図は普通に生活してると滅多に見るものじゃないですが。痔のくすりの新聞向けCMで、結構普通に直腸だか十二指腸だかの立体図っぽいような断面図は載ってますよね。あれは、どうにかならないのかなぁ? ご飯食べてて、ふとみると広告が………xx 白黒なのが救いかなぁ? 説明文とか書いてあるから、ついつい普通に文章を読んじゃう魚里が。パン屑避けに敷いてたりしてふとあるんですよね~。う~ん。痔のくすりのテレビCMも、考え物かもしれないです。あのテンションって凄いです。
 部位だけとか断面図だけは、やっぱり、駄目ですね~。感情が伴ってこそです! 感情といっても、な~んか、女の子を道具立てにしてるだけとかのは、感情自体が最悪ですが。酷いのは滅茶苦茶酷いですからね。
 同じことがBLにも言えないこともないですけどね。
 どちらにせよ、酷いのはひどいということで。
 使う言葉ひとつで違ってきますよね。
 AV――――ですかぁ。リアルは画面の中とはいえかなりキツイです。どんなにきれいな人たちでも生臭い気がしてしまって。この辺二次元中毒っぽい発言ですけど。本来人前でするべきものじゃないからなぁ。されても困るし。女性向けのものもあるらしいですが、やってることがことだけに、手は出ませんvv ま、まぁその手の失敗談とか笑える話なら喜んで(?)読みますけどね。
 もちろん、SEXは、愛があるのが前提ですよ~!!! ないときついです。ない話は、言葉がきたないというか、なんというか。人を傷つけるだけの言葉しか使わない話は、駄目ですね。言葉ひとつではありますが、言葉って大事ですよね~。
 男同士のは、確かに、運動量多そう。何かで、100M ダッシュなん往復分とか言うのを読んだような気がします。リアルじゃ後背位が普通だそうですが。じゃないと難しいらしいです。今更ではありますが、そこまでリアルには書く気はないです。リバすら駄目ですからね。うん。別に、ADON やら SABU やら BARAZOKU やらを書きたいわけじゃないですからね。

 剥製が飾られているのですね。なんだか、裸体な気がするのは上からの話の流れのせいかな。松本さんもけっこう女の人の裸描かれてるようなイメージが。なよやかさが強調された生々しさのない裸なイメージですけどね。
 しかし、自分の母親が剥製にされて部屋にあるのを見るのは、どれだけショックだろう。一生トラウマになりかねないと思うのですが。鉄郎くんも、酷い目にあってますよね。あの話自体、かなりディープな話ではありますが。印象に残ってる話は、球体になるまで肥満した人たちが暮らしてる星の話かなあ。身につまされたりvv 普通人間あんな形に肥満しないだろうという突っ込みはこの際置いておいてvv

 サイバーパンク+都市伝説怪談ですか。原作がノベルズじゃなかったかなぁ? 漫画? オリジナル? ヤングアダルト系かな? ちょこっと興味がvv 挑戦してみたいなぁと思いつつ。長いとしんどそうだし。さて。

 ああ! 「攻殻~」でしたね。変換がしんどかった記憶がvv 全話を見てはいないのですが。1部はね、全作見れたのですが。ドナドナが~~~xx 特に2部はトグサさんのたらしな話とかほかはちょこっとしか見れてないです。トグサさん、外見は結構好みだったのに、ああいうタイプだったとは。ちょっとショックだったのでした。バトーさんがやっぱ素敵ですねvv あとは、1部の主人公の格好が気になって気になって。2部であまり下半身露出傾向じゃなくなってホッとしてたのに、見れなくなったんですよね。残念。ロンドン出張の話とか面白かったですけどね。

 控えめな表現をお好きといってくださって、嬉しいです~。ですよね。本来、露出するものじゃないですよねvv 縋りつく魚里でした。マニアックな表現ありますね。特に自覚あるのが、先日のビリヤード上の出来事xx なんか魚里、イっちゃってましたもんね。補完してくださってありがとうございます。小説は脳内補完が大切ですよね。開き直ってるわけじゃないです。そういうのが昔はたくさんありましたよね。
 郁也クン、日本人ですものvv 今や希少価値のヤマトナデシコ。男の子ですけどね。ヤマトナデシコはしんが強いと相場が決まっております。 オジサマの気に入ってるのは、どこなんでしょう? 気に入る以前に捕らわれちゃってますからね。郁也クンって、けっこう魔性の少年?

 いえ、若気の至りというほどでもなかったのですが、某BLノベルズに投稿しようと思ったことがありまして、その投稿規程を読んで挫折した過去があるのでした。なぜといいますと、話の中の3分の1以上そういうシーンをリアルに入れること。ってありまして。3分の1ですら必死になってもどうにもならない気がしましたけど、リアルってなんですか? リアルって………。無理です。で、まぁ、それを思い出すたびにチャレンジ! とかって、頭がぐるぐるするわけなのでした。かなり、拘ってますよね、魚里も。

 それではこの辺で。
 今日は昨日と違って暑いくらいですが、trapさまが安眠できますように。
 おやすみなさい。
8回目
 いつも拍手ありがとうございます♪ とっても嬉しいです。

 少しだけですが、8回目をアップです。
 ますますイタタタな話になってきたような気がしないでもないですが、大丈夫かな?
 それでは、少しでも楽しんでいただけますように。

***********

 ―――いつやってくるかわからない。

 それが、間隔が空いてのことなら、まだしも郁也にとってはマシなことであったのかもしれない。

 しかし。

 いつ――というのがほぼ連日のことであり、男の気が向いたときであるということが、郁也から逃げる気力すら奪っていたのだ。

 朝来るのかもしれない。

 昼だろうか。

 それとも、夕方か、夜中か、夜なのか。

 熱が下がろうが下がるまいが、男は頓着しなかった。

 背中の傷は、そのたびに抉じ開けられたかのように再び血を流す。

 受け入れさせられる場所は、いつも何かがそこにあるかのように不快な錯覚を脳にうったえかけている。

 胸の飾りは嫌になるくらい過敏になり、まるで下半身に直結するかのような反応をからだが起こす。

 いや。

 違う。

 全身のどこを触られても、そう――なってしまうのだ。

 それが悔しくてならなかった。

 屈辱といえばいいのか。

 羞恥といえばいいのか。

 嫌でたまらない行為を無理強いされて、なのに反応を返すからだが疎ましくてならなかった。

 嫌でたまらないのだから、感じなければいいのだ。

 反応などなければいいのだ。

 いっそのこと人形のように何も感じなくなってしまいたかった。

 いっそのこと―――――死んでしまいたい。

 そこまで思って、自嘲する。

 死ぬ勇気などないくせに。

 痛みを堪えて起き上がる気力すらないくせに。

 ベッドの上に横になっていても、舌を噛むということができる。

 けれど、舌を噛む勇気すらないくせに―――と。

 舌を噛んで死ぬということがどれだけ苦しいか。

 舌を噛んで死ぬということは、喉が詰まって呼吸困難の挙句の窒息死だと、郁也は何かで読んだ記憶があった。

 首が絞まり喉が詰まったあの苦痛を思い出す。

 背中に爆ぜる鞭の痛み、それに、今も疼くこの痛みが、思い知らせるのだ。

 自分には、舌を噛み切ることなどできはしないのだと、思い知る。

「喉が渇いた………」

 しわがれた声が、耳を打つ。

 これが自分の声かと思えば、情けなくなった。

 誰もが聞きほれる美声などとは思っていないが、カラオケでハイトーンの歌をレパートリーにしていたくらいの声だった。

 ここまで掠れてしわがれてしまっては、もうあの辺のは歌えないなぁ。

 留学前夜、友人たちとカラオケで騒いだのを思い出す。

「帰りたい」

 こみあげてくる塊が喉の奥でわだかまり、涙腺をゆるめる。

 パスポートもなければ、手持ちの金などコインの一枚もありはしない。

 シーツを握り締め、郁也はそのまま蹲った。







 爆ぜるような音をたてて、鋭い鞭が少年の背中を切り裂く。

 象牙色のなめらかな肌が染まり、じわり朱く血がにじむ。

 逃げられないようにと縛めたからだが、痛みに怯えて強張りついていた。

 そのさまが愛しく、また、憎くもあった。

 あの血を啜り、肉を喰らい、最後の一欠けまでこの身に取り込めば、もはや、逃げはすまいかと怯えることもないのだろうか。

 この腕の中から郁也が逃げたあのときの喪失は、思った以上の衝撃だった。

 郁也が連れ戻される間の数時間、ほかのことは何一つ考えられなかったのだ。

 年甲斐もない。

 ベッドマナーもなにもありはしない。

 自身を駆り立てる怒りのままに少年を扱った。

 自分を見てもただ怯えるだけの少年に、からだから始まるものもあるのだと、覚えこませたかったのだ。

 しかし。

「い、やだっ」

「おね、おねが………いっ」

 短い悲鳴のあと絶え絶えに許しを請う声が、赤く染まった背中のしなりが、痛いほどにしめつけてくる彼を受け入れている箇所が、違いようもなく劣情を刺激する。

 手酷い蹂躙に血を流す少年は、ただ頑なに、目を閉じるばかりだった。

 誰に言われるまでもない。

 溺れている自覚はある。

 怯えたまなざしで自分を凝視する郁也の肌の手触り。ほのかにくゆる体臭や、すべらかな皮一枚下から滲み伝わる血と熱さえも、こぼれる吐息や悲鳴までもが、愛しくてたまらない。

 これまで、こんなにも誰かに心奪われたことがあっただろうか。

 首を振る郁也の褐色の髪が、ぱさぱさと跳ねる。

 その色に、ふと、昇紘の視線が、揺らいだ。

 三十年以上昔の、少女の面影を、昇紘は思い出していた。

 それは、郁也によく似た髪の色をした、ひとりの少女だった。

 似ていたのは、髪の色だけかもしれない。

 快活で、よく笑う、屈託のない少女の名前を、昇紘は久しく思い出すことはなかった。

 旧大陸の血を引いた少女の名前は、マリアといった。



*************** って感じです。女性の名前は、気を抜くとマリアとつけてしまう。別段クリスチャンってわけでもなく、見ればわかるとおり無宗教なんですが。やさしい感じのイメージがあるからかなぁ。
 奥さんに話を進めてもらおうと思ったのですが、オジサンよっぽど彼女が嫌いというかなんと言うか。
 ま、まぁ、魚里もあまり女性を虐めたくはないので、今のところほっと一息。でも女性対女性ってなりそうな予感がひしひしと。よりいっそう苦手だろ、魚里! うううう。そうなんですって。
 オジサン視点になると、ド・S度が、毎回アップしてる。どうしよう。う、まぁ、どっちがましかわからないですが。肉体より精神面に対するSの比重が高いような気がしないでもないですが。思うだけで、食べはしないと思います。いや、そこまでSを突き詰める気はさすがに、ない。ないはずだ。
 が、怪しい。
 うん。
 実を言いますと、「在りし日の」は、本文中には書き込んでませんが、ラスト、あれ、カニバリズムだったのですね。いや、もともとあれは、上田秋成の「青頭巾」が頭にあって出来上がった話なので。ここでバラすかxx でも、自分で殺して食べるわけじゃないので。大丈夫だと思う。いや、何が大丈夫なんだか。ぐるぐるしてますね。

 郁也クンが追い詰められてます。
 うん。魚里が書く受けは、基本的に、セックス嫌悪症とか恐怖症にかかる確率が高いです。ごめんxx
 やっぱ、魚里ってばSなんですかね? う~ん。逆だと思うが。自分にその気があるのかもしれんが。ま、いいかそんなことはどうでもvv
 多分、BLやJUNEの受けが結構簡単に身や心を許したり感じるようになるというのが、不満なんだろうな。うん。それは、あるな。セックスって別に特別なことじゃないんだけど、やっぱり、一線を簡単に越えてほしくないという感覚が、魚里の場合根強いのだ。最近簡単すぎるもんなぁ。それじゃあ、面白くないでしょ?! そうでもない?!
 まぁ、それにしても、嫌がり過ぎが気分悪いとか責めの鬼畜さが不快とかいう突込みが入りそうですけどね。ま、そういう方は精神衛生のために、魚里が書く話、特に昇x浅系列は読まないほうがよろしいかとvv 読むな! と、言い切りはしませんが、読まれた後のクレームは無視しますからねvv
 自殺ちらっと考えてますけどね、郁也クン。ま、まぁ、ほんっとうに、心から考えたら、躊躇せずに舌噛んでそうですけど。首が詰まったときの苦しさを覚えてれば、それもちょっとできないかなと。でもって、からだが痛くても起き上がって色々方法がありそうなものですが。深く考えない。考えたら怖そうだしね。それにしても、動けない場合は、それくらいしか思いつけないのですが。動ける場合、自分で感電なんていう方法選ぶひといるんだろうか? ちょっとした疑問っていうだけですけどね。

 しかし、暗いな。陰惨美というわけでもなく、グロイだけだったらどうしようxx 一応、目指すは耽美なんですけどね~。ほんとかな?

 頭が沸きそうなので話を変えよう。
 香月日輪さんの、「地獄堂霊界通信」2と3を昨日、「損料屋喜八郎」と一緒に買ったのですが。
 2――買ってました。
 いつ買ったっけ? まるっきり記憶が抜けてるのですが。でも、内容は覚えてます。あれ? 無駄な散財しちゃったよ~。少しも迷わず2を手にした自分が、悲しすぎるxx
 
 「損料屋~」は、後1話。主要人物には、根っからの悪人! は、いないわけですね。いや、みんなそうなんかなぁ。秋月さんがいい味出してます。札差のふたりもvv 逆に米屋の2代目の小物振りが目にあまるような気がするのは、しかたないのかなぁ。
 武家の借金帳消しって、うん、実際あったのは知ってるけど、こうして話として書かれると、なんとも言いがたいものがありますね。

 ああ! 昨日書いた、地上の燐が燃えるですが、もしかしたら、地下の燐が漏れて空気中で燃えるとかそういう意味だったかも? 後になればなるほど頭の中がワヤになってます。

 このあたりで、レスです。

 trapさま、こんばんは。

 「損料屋」楽しんでます♪
 根岸とか深川って、下町でしたっけね? どうにも東京は地理があやふやというよりわかってません。所詮田舎もんさ。ふっvv 東京はねぇ、遠いですvv 人が多過ぎですvv 軟弱者ですみませんxx
 ミステリ色というよりも、ゴシック色かもしれません。好きな人は嵌ると思うんですが。ちょっと自信がvv 私は大好きだったんですけどね。
 しかくのさん、試し読みできたのですか。すごいです。結構絵が好きで、追っかけてたのですが、マイナーですxx 悲しすぎ。ミステリDX自体マイナーというかマニアックだったから仕方ないのかな。ぜひとも見つけてくださいね。私的にはお薦めです♪ こちらでは、古本屋でたまに見かけたりしてましたvv 今はどうかな?
 レーサーが出るのでしたら、「化石の島」で~す♪ 主人公が好きになるのが、レーサーで、彼が、件の島の当主です。
 内容はですね、
 そうと知らずに、大事故のときに島の秘薬を使って復帰したために、トカゲの再生能力と引き換えに、しだいにトカゲに変貌してゆくからだになってしまって、結婚して子供もできたのに、子供を連れて主人公から去って、島に戻ってしまうのですね。主人公は悩んだ末、夫の秘密を知ろうとその島(一度だけ聞いていたのです)へと渡ります。そうして、紆余曲折の末に、ずっとあなたといたいという願いを叶えるのでした。
 こんな感じです。この間読み返したので、大筋は合ってると思います。

 F1では、月桂冠なかったのですか。あれ? こちらこそ、勘違いしておりました。ダ・カールとかと混乱してますか? なんだか、モータースポーツと月桂冠って結構付き物のイメージがあるのですが、う思い込みなのかな。
 不況の影響が一番大きそうですよね。うん。負けずにがんばってほしいです。環境対策――考えると難しいです。どうすればいいのか。ほんっとうに、時代ですよね。スピードを競うのじゃなく、別のを競うようにすれば少しは違う? それでは、人気でなさそうですよね。まるっきり違う競技になりそうです。愚考でしたxx

 オジサマの子守――想像できませんね。でも、なんか、面白そうです。どういうシチュエイションだとなるかなぁと考えてみると、病気か怪我で郁也クンが入院という可哀想なシチュエイションしか思いつきませんでした。実家に帰るなら、普通は子供連れて帰るものですしね。やっぱり、入院かな。

 今回のオジサンは、鞭の痕にけっこう劣情を刺激されているようです。危なすぎです。我ながら。
 嫌われなくて、よかったですvv 今回は、結構ぎりぎりかなぁと思わないでもないですが。不快になられたら、ごめんなさい。

 確かに、原作でもワーカーホリックですよねメガネさん。愛妻さんとの掛け合い楽しみにしております。
 奥様は17歳~確かに苦労もひとしおですね。

 こういう場合、魚里結構気が長くなりますので。逆に言えば、シツコイ? うわ、嫌なヤツだろうか? ごめんなさいxx

 それでは、今日はこの辺で。
 お疲れ様でした。
中吉
 拍手ありがとうございます♪ レスは後ほど。

 書上げられるかどうかも謎な癖に、プロローグだけホームページのほうにアップしてしまいました。
 手は入れてません。
 入れはじめると凄いことになりそうなので、ここにアップした分を読み直して、変な箇所だけチェックって感じですね。

 言い訳はその辺で。

 in the soup 7回目です。 今日は力入れすぎで無駄に長めです。*****************




 全身が痛い。

 郁也は、涙にかすむ視界をぼんやりと見ていた。

 喉が渇いた。

 けれど、わずかでも動けばすこしは楽になったからだを、ふたたび苦痛が襲うことは火を見るより明らかだった。

 特に酷いのは背中と、あの男を受け入れさせられた箇所だった。

 昨夜のことになるのだろうか。

 郁也は、眉根を寄せた。

 唇を噛み締める。

 逃げることができなかった不甲斐なさに、悔し涙がこみ上げてきた。

 閉じ込められていないことはわかっていた。

 あの男に庭に連れ出された不思議に和やかな一時に、何をしているんだろう――――そんな思いが湧き上がってきたのだ。

 壊れてしまったパソコンを修理に出すにも買い換えるにも、金が必要だった。だから、バイトを探して、青露の世話係に雇われたのだ。

 生まれた直後からずっと人間に育てられてきたのだという、まだ大人になりきっていないあの白い虎の世話が、郁也の仕事だった。

 それなのにどうしてこうなったのか。

 なぜ。

 強引に押し倒されて、そのまま男の意のままに扱われている自分に、ぞっと怖気が立った。

 あの男、名前を籍昇紘といったろうか。

 マフィアのドンのような立場にいる男に抱かれて、そうして?

 いったい自分はどうなってしまうのか。

 考えれば考えるほど、わからなくなった。

 このままだと変になる。

 駄目になる。

 混乱する頭の中、このふたつのことばだけが、ぐるぐると回っていたのだ。

 だから郁也は逃げ出した。

 広い敷地を抜け出せたのは、偶然だった。

 通用口近くに停まっていたトラックの荷台にふらふらと乗り込んだ。

 それだけのことだった。

 計画もなにも、もとよりない逃亡だったのだ。

 ただ、ラッキーだったに過ぎない。

 けれど、そのラッキーは長くつづかなかった―――――と。

 そういうことなのだろう。

 学生寮に入れるまでという条件で、大学近くのアパートを借りていたということがアンラッキーへの第一歩だった。

 逃げてすぐに部屋に帰ったということもまた、アンラッキーへの第二歩目だったのにちがいない。

 馬鹿だったのだ。

 間抜けと言い換えてもいい。

 逃げた人間が自分の家に帰るなど、意外性もなにもありはしない。

 けれど――と、郁也は思う。

 ほかにどこに行けばよかったのだろう。

 部屋からすぐに逃げればよかったのかも知れない。

 警察に逃げ込めばよかったのかもしれない。

 けれど。

 自分の部屋こそが何よりも安全な場所だと思えたのだ。

 警察になにを言えるだろう?

 あの男にされたことを?

 郁也の全身が水からあがったばかりの犬のように震えた。

 嫌だ。

 知られたくない。

 震える手でドアの鍵をかけて、カーテンを閉めた。

 冷蔵庫からペットボトルを取り出して、ミネラルウォーターをそのまま呷った。

 キッチンのスツールに腰かけて、そうしてやっと、郁也は生き返った気がしたのだ。

 日本に帰ろうか。

 そうして全部忘れてしまおう。

 突然帰ったら親父はびっくりするだろうが。

 怒るかもしれないが。

 パスポートと全財産。

 抜けたようになっている腰を引っ張りあげて、隣の部屋に移動した。

 クローゼットの奥からパスポートと通帳を引っ張り出して、ズボンのポケットに突っ込んだ。

 そのまま部屋を出ていたら、多分、帰れていただろう。

 いや。無理だったかもしれない。

 空港にまで追ってきただろう。

 郁也は自嘲に口をゆがめた。

 後になればなるほど、自分の腑抜けさ具合が思い出されて、臍を噛む思いがする。

 パスポートは男に取り上げられ、エンリケに手渡された。その際に男が何かを耳打ちしていたのを、郁也はうっすらと覚えている。

 男の配下に有無を言わせぬ勢いで車に連れ込まれ、そうして、男のいる部屋へと連れて行かれた。

 怖かった。

 これまでもずっと怖くてならなかったけど、これまで以上に怖くてならなかった。

 男の目が。

 郁也を見下ろす黒い瞳の奥底に、ねばりつくような熱を見出して、気が狂ってしまいそうだった。

 ただ怖いとしか考えられなかった。

 男の配下は全員部屋から出てゆき、部屋に残されたのは、郁也と男だけだった。

 手首にも首にも、全身に、少しでも身じろぎしようものなら自分が苦しむ羽目になる形に、縄をうたれた。

 屈辱と羞恥に全身が焼ける。

 しかし、それよりも、恐怖が勝っていた。

 男の手に握られた、細い棒のようなもの。それが乗馬鞭だと淡々と説明した男の目の中に、怒りといつも自分に向けられている強く粘つくものを見出して、郁也は声もなく震えた。

 ビリヤードテーブルの上、あられもないどころか羞恥も焼ききれる形に縛められたからだを返されて、四つんばいのような体勢を取らされた。

 喉の奥で笑う男の独特の響きが、いつもよりも恐ろしく思えて、目を閉じたときだった。

 空気を切り裂く音がしたと思えば、背中に鋭い痛みと熱とが爆ぜたのだ。

 喉がヒッと、無様に悲鳴をあげた。

 それを恥ずかしいと思う間もなく、次々と鞭が振り下ろされた。

 声もなくただ黙々と、男が鞭を振るう。

 逃げようとすれば、首が絞まった。

 涙と悲鳴とが、とめどなくあふれて、郁也はただこれ以上首が絞まらないように、からだを硬くするよりなかったのだ。

 どれくらいの間打たれつづけたのか。

 背中が焼けるように痛い。

 時間の感覚は、いつの間にか郁也から失われていた。

 男が近くに乗り上げる気配にとっさに逃げをうとうとして、首が詰まる。

 酸素を求めてもがけばもがくだけ、より一層喉がつまり、目の前が暗くなった。

 死ぬのかなぁ………。

 漫然とした思考で頭の中をよぎるのは、どこかの海に浮かぶ自分の死体だった。

 日本にいる父親や悪友が、早くに逝ってしまった母親が、浮かんでくる。

 なんでこんなことになったんだろう。

 今更だった。

 口角を自嘲が掠める。

 その時、郁也の喉が鳴った。

 酸素を求めて、肺が悲鳴をあげた。

 咳きこむ郁也の喉から、いつの間にか男が縄を解いていた。

「……………」

 かすむ視界の中、男がなにごとかをささやく。

 ぐにぐにとゴムのように動く薄いくちびるをぼんやりと見上げていた郁也は、くちびるを奪われ、もがいた。

 嫌だともがいても、縄が外されたのは首だけらしく、手も足も使うことができない。

 ただ首を振りつづけて、やがて目の前が揺れはじめた。

 からだが揺れる。

 口腔を這う男の舌も忘れて、郁也は酸素を求めた。

 郁也の流す血にビリヤードテーブルのビロードが毛羽立ち、背中の傷を擦りたてる。

 男のものを受け入れた箇所の信じられないほどの熱と痛みとともに、ビロードの感触がいつまでも郁也を苛みつづけていた。



 苦しくてたまらない。

 どうして。

 ただ繰り返す。

 からだに残る縄目の跡が、自分に向けられた男の執着の証のようで。

 この先自分がどうなるのかわからない不安に、涙がこみ上げる。

 流れ落ちる涙に、情けなくてならなくなる。

 まるで、女のようだ。

 男に抱かれて、泣き叫ぶ自分が。

 男を恐れて、涙を流す自分が。

 あれから、部屋には鍵がかけられた。

 窓の外には常に誰かがいる。

 ベランダに出て下を見ると、鋭い視線にさらされる。

 庭に出たいと思っても、出してもらえない。

 息がつまりそうだった。

 誰かに救いを求めたいと思ったところで無理はないに違いない。

 郁也の視線が、うつろに部屋の中をまどう。

 郁也からはすでに日付の感覚は失せ、いつやって来るかわからない男に怯える毎日が、覇気を奪い去ってしまっていた。

 
********************************** とまぁこんな感じです。秋口の話と書いてましたが、よく考えると、それはおかしいので、考えた結果初夏辺りということに修正。
 それにしても、ぐるぐる回っております。郁也クン。
 魚里が書くには、はっきり言って、そういうシーンがハードです。まぁ、ラストまでは基本書ききらないというか、適当にぼやかす癖はあいかわらずですが。でも、この内容を全部書いてしまったら、凄いことになりますよ。多分。魚里比率ではありますが。魚里に何があったんだ~って、何にもないんですけどねvv 別にvv
 ともあれ、これ、三人称視点になってるのかなぁ。ちょっと不安です。
 郁也をオレに替えても、そのまま通じるような気がするのは、気のせいでしょうか? なんか最近、三人称の書き方が変わってきた気がします。
 一時期一人称ばかり書いてたせいか、三人称が、妙に一人称っぽい感じがしてならないんですよね。どうなんだろう。ちょっと不安です。

 というあたりで、レスです。

 trapさま、こんばんは。
 ふっふっふ。可愛らしいにゃん子ちゃんとお掃除ルンバ(?)の動画、見てきました~。サイモン君だったかな。黒猫が可愛い♪ ヒマラヤンっぽい子も可愛かったです。上に乗っかって楽しんでるのが、もう、和みまくりでした。素敵な動画を教えてくださって、ありがとうございます♪ ちなみに、フェレットも楽しかったですよ。
 で、ついつい。動画を見てると検索かけてしまうのが、漫画日本昔話だったりするのですが。
 やっと、見たかった話がアップされてて、嬉しかったです。タイトルは、「オオカミとむすめ」。泣けますよ。

 リメイクになってしまいました。ということで、1~3話目は、忘れてください。いっそ、ベース程度にして好きに話を進めようと思ってますので。
 我がサイトの不憫大王ですからねぇ。郁也クン。思考停止はお手の物です。自慢にならないxx
 アニメの彼に、似なくてもいいところが似てる気がするのは気のせいでしょうか。ううう。ますます不憫な。
 ゲイバーのところの話ですか。実は魚里も気に入っています。どんな荒書きに見えても、そこそこセルフ突込みをしつつも、どの話も気に入ってるのですが。あれは、おじさんの本音暴露(いやあのオジサンはいつも郁也クンには本音ですが)のシーンですから。他人にはあまり本音を見せない人が、一人の人にだけ見せたりやさしくしたりするのは、好きです。人外好きのベースってこのあたりにあるかもしれません。
 親は――どうでしょう。きっと、オジサンの雰囲気に飲まれてしまってってところもあるのではないかと思いますよ。一応、ご両親は、芸術家なのです。おとーさんがピアニストでおかーさんがバイオリニストって感じがいいかなぁとか、おとーさんが実はハリウッドとかで活動がメインの俳優さんで、おかーさんがマネージャーとか。逆とか。だから、郁也クン家にはいつもご両親がいないのでした。職業は悩みつつ、そんな設定がずっと頭にあるのですが。だから(?)きっと、ひとさまの感情には敏感で、ついつい昇紘さんの押し出し満天の雰囲気に飲まれちゃうんですよね。でもって、きっと元々が楽天家なので、ボケ攻撃するのだったりして。――芸能人とか芸術家とかに囲まれてるのに、郁也クンだけ平凡というのもかわいそうですが。いやいや。オジサンを誑した時点で、平凡じゃないですからねvv いいか♪
 貰うなら養子はきっと、オジサン側の親族関係からですよね。取り合いですか~。郁也クン、一生退屈できませんね。学生になった養子さんから、お弁当ねだられたりしそうだなぁ。食材は常にいいのが揃ってるだろうから、お友達からは羨望のまなざしですねきっと。まだまだ現役のオジサンに「接待で食べるだろ」とかって、自分には作ってもらえなくて拗ねるオジサン。うわぁ、恐ろしい。

 「3」そんな壮絶な状況になるのですか。うわ。王道ですよね。確かに。けど、ちょっと見れないかもです。

 メガネさん、実演つきなのですか~。それは、なんか、いかにも! って感じですね。おかーさんの信頼は得てるからって、理解してやってるんだろうなぁ。あそこは、おかーさんが良しと言えば、おとーさんは篭絡したも同然とか思ってるのか。策士です♪ メガネさん。天才は伊達じゃないですねvv 家事を教える程度なら、しっかりとした躾ですね。調教とはいえないですよ~vv ご安心(?)くださいvv

 そういえば、原作もそうでしょうが、映画の「じゃじゃ馬馴らし」は~今じゃ、見れませんね。見たのですが、女の人の扱いが、ほとんど物ですよ。あれは、はねっかえりのお姉さんを夫に従順な妻にする男の話ですが、今見ると、お姉さんが旦那さんに精神を破壊されてるようにしか見えなくて。痛いです。穿ちすぎかもしれませんが、見るに堪えなかったのでした。コレこそ、調教物ですよxx

 それでは、長くなりましたがこの辺で。
 夜風が心地好いです。
 寝冷えにお気をつけください。
大吉
 拍手ありがとうございます♪ レスはこの後で。

 6回目(だったかな?)は、短めです。が、切がよさそうなので。アップです。

***************

「あれを見つけ出せ」

 廊下ですれ違いかけたエンリケが足を止めるのを認めるや、昇紘は言い放った。

「少々手荒くでもかまわないが、手心は加えておけ」

 エンリケの表情から血の気がかすかに失せるのを見ながら、

「屋敷にいる配下の半分を使えば充分だろう」

 そう遠くまで逃げれまい。

 肩を竦めた。

 いつもなら配下が溜まる階下の遊戯室は人の気配もない。

 昇紘の顔色を見た途端、ひとりまたひとりと男たちはキッチンのほうへと移動したのだ。

 ビリヤードテーブルの奥のバーからブランデーを取り上げると、適当なグラスに注ぎそのまま、呷る。

 とろりと密度の濃い酒が、口腔を喉を焼くように胃の中に滑り落ちた。

 大理石のカウンターにグラスの置かれる音がかすかに響く。

 逸らした視線の先では、すっかりと闇に閉ざされた窓の外、大粒の雨が降り始めていた。

 逃げたのか。

 こみあげる笑いは、自分に対してだったろう。

 自分自身の愚かさに対する、苦いばかりの嘲笑だった。

 どうやって逃げようと、どこから抜け出そうと、そんなことはどうでもいい。

 逃げたことが、問題なのだ。

 昨日の郁也を思い返し、あの従順さの裏側で逃げ出すことを抱け考えていたのだと思えば、腸が煮えくり返るかの思いだった。

 騙されたのだ。

 この自分が。

 新大陸の裏世界に隠れもない、この籍昇紘が。

 一介の学生風情にこの醜態とは。

 ふ―――と、声がこぼれた。

 笑い声は、聞くものとていない遊戯室に低く流れて消えた。


************************* 昨日の雰囲気からは一点。暗雲立ち込める昇紘オジサンです。お空まで昇紘オジサンに従うとは胡乱過ぎですvv
 郁也クンがどうやって逃げたかなんていうところは、昇紘オジサン風に「どうでもいい」ことだったりして。う~ん。逃げてますね。すみません。いや、そのぅ……これまで色々逃亡シーン書いてますが、やっぱりほら、ワンパターンは免れないといいますか。そんなに逃亡する方法やらシーンやらにバラエティはないだろうというのが魚里の意見だったり。うん。高遠くんならともかく、一介の学生にそんなにバラエティにとんだ逃亡手段があるとは思えないのでした。
 たいていお屋敷の1階に詰めている配下の皆様も、雨の中お疲れ様ですが。低気圧背負ってる昇紘オジサンが遊戯室に入ってきたときの居残り部隊も、さぞや肝が冷えたことでしょう。キッチンに逃げるくらいですからねぇ。
 なんかマフィアがキッチンに集まってわさわさと喋ってる気がするのは、「ゴッドファーザー」の影響だと思われます。1と2だけ見たのだよな。そういえば。
 昇紘オジサンは表社会でも会社を持ってるので、ほぼ毎日会社に顔を出してます。結構律儀なオジサンなんですけどね。話の中に組み込めればいいんだけど、無理っぽいのでここで。

 最近、甘々の異世界ファンタジーに耽ってたりします。
 そういうシーンがない話。
 主人公が女の子でも別段かまわんよねって感じの、コバルト文庫風。
 いや、面白いんですけどね。
 けど、第1部でおなかいっぱい。一応2部も読んだんですが、恋愛から成長物にぐりっと方向転換させてしまったもので、ちょっとvv あと、お相手が、魚里が一押し君じゃなかったのが、寂しいなぁ。
 1部での主人公の薄幸さ加減が萌えどころだったため、主人公の子供の時代になるとちょっと嵌れなかったというのもありです。
 別に、両性具有にする必要ないよなぁ。ほとんど表記もないので、薄幸な少女のハッピーエンドものとしか思えないのでした。
 コバルト文庫風の作風に、ちょっと肩透かしを食らった気分は否めませんでしたvv 内容は面白かったですけどね。

 というあたりで、レスです。

 trapさま。こんばんは~。

 はい。昇紘オジサンは、結構癒されたようです。自分の所業を忘れてるだろうという突っ込みを入れそうになったので、こんなことしたよねって感じで内省っぽく入れてはおりますが。
 ただ、これがあったから、余計に郁也クンが酷い目に合うのは、決定事項なようです。ううう。

 ○の毛を抜かれる――は、さすがにオジサンの独白でも使えない根性無しの魚里です。なんだかおじさんの雰囲気には合わないんですよこの表現。使わない気がします。いくら自虐に満ちてても。

 小動物な郁也クンですか? 魚里的には意外でした~。でも、5回目の郁也クンはほとんど意識飛んでるような感じでしたからね。言われてみれば、そうかもしれない。小動物でも、フェレットあたりかもしれませんね。ハムとかリスとかのイメージじゃないような。うさぎ? いや、ますます違う。でも、フェレットも結構凶暴かなぁ。爪とか凶器っぽいし。匂い袋もありましたね、そういえばxx 飼ったことないので、ちょっとわかりかねますが。でも、昔はハムもかなり凶暴でしたよね。噛まれましたもん。一晩痛みで眠れなかった魚里です。疼く疼くxx 小動物ってイメージか弱そうだけど、どれもコレも結構一撃の技持ってたりしますよねvv コレがまた結構効くという。侮れない。
 郁也クンのイメージは、大切に飼われてた犬がなにかの間違いで飼い主から離れてしまったって感じかもしれません。中型犬かな。ちょっと小柄なミックスって感じかも。怒られるとシュンとして相手の目を見ないんだけど、バリバリに意識してたりするあたりそうかもしれない。あまり吠えないし新しい飼い主にもなかなか馴染めないところから日本犬も混じってると思います。

 あの年頃の残酷さですかぁ。trapさまのところのはじめちゃんは出せるのですね。いいなvv 魚里のところの郁也クンは、持ってないこともないでしょうが、出す暇がない! コレに尽きますvv
 包容というより囲い込みですからねぇ家のオジサンは。

 vs.親 挨拶ていどには頭を下げますが、基本、有無を言わせる気はないと思います。郁也クンと昇紘おじさんだけの話だとシリアス路線まっしぐらっぽいので、他の方たちにはコメディっぽく決めていただきたいのですね。ということで、両親は個性的なひとたちの予定です。魚里ん家のはじめちゃんのおかーさんも高遠くんのおかーさんも恋愛に関してリベラル思考なので、郁也クンの両親もその方面になりそうです。おじさんが拍子抜けする展開というのが捨てがたいなと思ってます。が、trapさまのオジサマもいいですね。そうしてみようかなぁvv

 スポーツの秋、スポーツ好きなtrapさまがうらやましいです。アウトドアを楽しめるコツってあるのでしょうか。どうも、好きになれないんですよね。
 しかし、300km/hですか。ああ、動体視力が必須条件なのが痛いくらいわかります。高速で120km/h出すのですらかなり怖いですもんね。――法定速度オーバーですがvv

 それでは、今日はこの辺で。
 なんだか蒸し暑い一日でしたが、お風呂で癒されてくださいね。
中吉
 拍手ありがとうございます♪ 毎日嬉しいです。

in the soup 4話目 5回目***************

 会合が早く終わり、時間が空いた。

 オフィスのほうに顔を出すまで、まだ時間があった。

 部屋に入ると郁也が弾かれたように昇紘を振り返る。

 別に部屋から出るなとも言っていなければ、ドアに鍵をかけているわけでもない。

 執事の話では、一日中なにをするでもなくベッドの上でぼんやりしているらしかった。

「顔色がまだ悪いな」

 掬い上げるように顎を持ち上げ、昇紘が言う。

 郁也はといえば、ただされるがままだった。

 からだを硬くして興味が自分から逸れるのを待っているかのようだ。

「そんなに恐ろしかったのか」

 昇紘が言うと、郁也の全身がかすかに震えた。

 初めての時も先日の情交も、郁也には厳しいものでしかなかったろう。

 怯える表情や、自分を受け入れて苦しむ表情を思い出し、

「そうか」

 喉の奥でかすかに笑いながら、郁也の肩を抱いた。

 郁也の中で心臓が激しく乱れているのを感じながら、

「逆らわなければ、なにも恐れることはない」

 私だとてやさしくするということは知っているのだからな。

 嘯くようにささやいた。

「庭に出て、陽にあたったほうがいいだろう」

 気分転換になるだろう。

 さあ――と、先に立ち上がった昇紘は、ベッドの上から彼を凝視している郁也の手を取った。

 唯々諾々と従う郁也のさまは、人形遊びの人形が等身大になっただけのように見えなくもない。

 昇紘が庭の芝生に直に腰を下ろす。

 木の幹に背もたれて、秋めいてきた空を見上げた。

 隣を見れば、郁也は立ちはだかったままである。

 軽い手触りの極上の絹のシャツが陽射しに透けて、細いからだが薄くシルエットになって見える。

 ぼんやりと空を見上げているように見えた郁也が、一歩、また一歩と芝生を踏みしだく。

 うっすらと郁也の口角がほころんでいるように見えた。

 久しく忘れていた穏やかな空気に、昇紘は郁也の手を掴んだ。

 郁也がよろけるのを掬うように受け止める。十七歳にしては軽いからだが昇紘の腕の中にあった。仰のいた象牙色の喉元が、無防備に目の前にある。

 歯をたててやろうか。

 迫り上がってきた熱を、自制する。

 あの朝以降、昇紘は意識して性的な接触を抑えていた。抑えていれば郁也は怯えながらではあったが、彼に逆らうそぶりを見せないのだ。

 腕の中で強張りついた郁也を芝生の上に下ろす。

 褐色の瞳が、怯えた色を刷いて昇紘を探るように見た。

「今の私は機嫌がいい。黙って座っていろ」

 そう言うなり、昇紘は郁也の肩を抱き寄せた。

 かすかな抵抗を楽しみながら、昇紘は穏やかな一時を楽しんでいた。


******************** ということで。少々まだるい感じですが、嵐の前の静けさです。
 何気に、昇紘さんの内心はSっぽくを心がけてるので、怖いですが。
 今回は、一箇所視点がらりってしまって、焦って直しました~。読み直すと郁也クン視点じゃないですか。ここまでほぼ100%に近く昇紘さん視点でがんばったのに。焦った焦った。でも、暴露していいですか? やっぱり攻め視点は萌えきれない魚里がいます。溺愛なんだけどなぁ………一応。溺愛の表現の仕方がド・Sだからなxx 困ったもんだ。でもま、今回は、昇紘おじさんも少しは癒されてると思われます♪
 このテンポで最後まで書けるのかが………すっごい心配です。
 基本、魚里は速書きなんですよね。短気だから、すぐに書上げたいってタイプ。だから、あまり長い話には向かないと常々自覚ありありなのに。
 今までにないスローペースだ。
 書いてることは変わらないんだけど、なんか、ゆっくりです。
 いつものごとく場所の説明や人物の説明や室内の家具の配置とか、お家の外観とか、いろんなことに手を抜きまくっておりますが。
 うん。凝る人は細部に滅茶苦茶凝るんですよね。凄いなと思う。
 魚里にはできん。魚里の趣味悪いのばればれになっちゃうしvv というか、基本、シンプルイズベストなタイプなんですよ。ま、魚里の趣味はこの際置いておいて。
 色彩の合わせ方とか、服の合わせ方とか、結構難しいし。テーブルコーディネイトなんか、わからん。デコレイトとかはもう、プロにおまかせです。センスがあって上手な人が拘るのはいいんだけど、魚里程度が拘るのは無駄だと思うし。それどころか、無謀だよね。危険危険。破綻しかねん。ということで、言い訳(?)終わりvv
 少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。


 というあたりで、レスです。

 trapさま、こんばんは~。
 寝不足大丈夫ですか? でも、趣味の観戦で寝不足なら、憂いはなく心地好い眠りだったのではないかと愚考しております。

 ファミリー劇場チャンネルで放映してるのですか~♪ いいですねぇ。“BRAVE”は、合ってると思ってます。もともと、オープニングに作られたので合ってるので正解なんですが、でも妙に高x金チックでしょvv 嵌っちゃった歌です。
 「甘く~」聞いてきました。おお、どこかで聴いた記憶のあるメロディライン。切なくやるせなく、それでいて優しい感じですね。歌詞はもうvv trapさまの浮かんだイメージが素敵です。明x金ですよねvv でもって小悪魔なはじめちゃんを見てる高遠くんの視線が、やるせない。

 オジサマを極めるつもりはないですがvv ベースが一人ですからねぇ。無理xx 枯れ専というわけでもないですが、年配のオジサマのほうが素敵だと思っちゃうんですよね。若すぎるとギラギラ感が辛いときもあるし。上手にお歳をめされた殿方はよかですvv
 ああ! いいですね~。拉致りますか。拉致られまくりの郁也クンですので、ここはお相手に拉致っていただきましょう。その前に、ご両親にご挨拶のエピソードを捏造しないと。前から頭にあるのですが、昇紘おじさんVS.郁也クン両親というお話。あれは少々コメディタッチでもあるので、オッケーですよね。でも、それよりも、なによりも、郁也クンを小司馬から解放してあげないと。やばいです。
 あっちもこっちも手を広げすぎですね。反省xx
 40代の昇紘オジサンは、歳のわりにはギラギラ感はあまり表には出してないでしょうが。所謂、むっつりさんですからねぇ。郁也クンの抵抗を楽しんでる余裕があるタイプだとは思います。一人勝ちがデフォですから。

 それでは、この辺で。
 trapさまが安眠できますように♪
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魚里

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